第12話 レベル転生
そういえば、この世界にレベルを初期化するものは存在するんだろうか?
レベルが四桁になる世界だ。レベルを初期化させて以前より強くなるシステムは無いのだろうか?
レベルが高すぎると魔物が寄ってこないなら、逆にレベルを初期化させることで寄せる事ができるはずだ。そうでなければ一生この高レベルのまま旅をすることになる。正直、それはティア達のレベリングの邪魔になりかねない。
逆にティア達よりも強い高レベルの魔物が出てきたら、それこそ太刀打ちできない。ならば、さっさとレベルを下げる方法か、初期化できる方法を見つけ、できる限りレベリングをしながら旅をしたい。
それに、俺が持ってる魔導書があるし、読めばレベルアップする。
恐らくこの世界のルール上、俺のレベルは魔物を倒しても上がらない。
自分の勘がそう告げている。方法はないだろうか?
ウインドウを呼びだし、調べる。
レベル転生:
自分のレベルを1にしてやり直す力。行使した後、レベルは1になるものの、以前より強化された状態で始めれる。また転生回数が更新され、転生すればするほど、より強化される。転生恩恵は以下のとおりである。
・テイマーはテイムした魔物が服従したままになり、いなくなることはない。ステータスがバランスよく上がるようになる。
・魔法使い系の場合、取得した魔法は失われず、自分が取得している魔法の中で派生される魔法を1つ習得でき、レベルアップ時にMPが多く上がるようになる。
・戦士系はレベルアップ時に、上がる数値が倍になる。また、他に魔法職を加えていると、上位魔法を習得できるようになる。
戦士職の恩恵が強すぎる気がするが……。
でもテイマーにとってはなかなか美味しい恩恵だな。
「そうだ!俺の体について、【鑑定】は使えないか?」
試しに自分の体に【鑑定】を使用し、確認する。
レンジ・キリシマの状態
転生体「ν」:
神に選ばれし異世界人。能力はあらゆる職をこなし、バランス的に能力が上がりやすい。ただし、この能力持つ者は魔物を倒してもレベルは上がらない。魔導書を読まなければレベルが上がらないというデメリットを持つ。
割とヤバイ能力だった!
道理で道中の魔物をぶっ倒してもレベルが上がらないはずだ。
あの時、思いっきりレベルが上がったのは……あの魔導書のおかげかだったのか。今思えばとんでもない性能を持ってたんだな。あの本。
「方法は…っと」
レベル転生方法:
レベル50以上で扱え、魔法職でないと使えない。
他にもアルマス神殿に行けば、法皇が直々に転生させてくれる。
レベル50で扱えるのか…ってもう使えるのか。
じゃあ、早速使ってみよう。
『レベル転生を開始します。目を閉じてください』
「こうか?」
目を閉じ、沈黙する。
少ししてから目を開け、ステータスを確認する。
レンジ・キリシマ
Lv1 メイン職業:テイマー サブ職業:賢者、魔剣士
称号:冒険者(E) サブ称号:ティア達の兄
種族:人間 転生回数:1
HP200 MP500
おお、割と強化されてスタートしてるな。後は適当に魔導書を買い取って、レベルをあげればいいな。
ネクロノミコンシリーズによるレベル上げはしばらくお預けだな。
さぁ、レベル上げだ!
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