第57話 セクシー アンドロイド

「カラクリ屋敷をくわだてて、ンだろ……」

 

「え……❓❓ カラクリ屋敷……」

 そう言えば、さっきも蔦屋の旦那がカラクリ屋敷の事を言っていたが……


 今は、それよりもな事が有る。


「いや、ま、金の話しは、ひとまず置いて…

 このおランの事だ❗❗」

 僕は布団に横になったセクシードールに視線を向けた。


「うゥ~むゥ~……おランか……」

 玄白も腕を組み小さく唸った。


「ああ……」

 今の所、この江戸時代で相談できるのは、彼しか居ない。

 目の前の杉田玄白だ。


「ン…、それにしても…… 恐れ入るな」

「え……❓❓」

「南蛮には、これほどの精巧なカラクリ人形を造り出す技術があるとはな❗❗」


「な、南蛮…… いや……、違うよ。これは南蛮製のカラクリ人形じゃない❗❗❗」

 渋い顔で首を振った。


「え、なんだ…… オランダ製のカラクリじゃねぇのか❓❓」


「いや、そもそもこれは、じゃないし……」

 なんて説明したら良いのだろうか。


「そりゃ、そうだろう。じゃないさ❗ これほどのカラクリは見た事も触った事もねぇ~よ❗❗」

 玄白は手を伸ばし、セクシードールの二の腕を掴んだ。柔らかくて弾力がある。

 本物の女子の柔肌そっくりだ。さすがのインテリも顔がニヤついた。


「ち…、違うンだ…… これは、精巧に出来たセクシー アンドロイドなんだ。

 このおランは❗❗」


「ア…、アンド…ロイ……❓❓」

 全く意味不明だと玄白は目を白黒させていた。




 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る