第27話

「こらァ~、おユウ✨😡⚡💢💢💨

 やたらと、おランに触るンじゃねぇ~~ーー❗❗❗」

 突然、蔦屋の旦那が美少女に叱りつけた。


「ええええェ~ーー……😲💦💦💦」

 思わずビックリして、おユウも包布からサッと手を引っ込めた。


「ッたく……😔💦💦」恥ずかしい。厨二病か……

 この美少女は……。

 まったく頭が痛い。


 それにしても蔦屋の旦那こ怒り方も尋常ではない。そこまで叱るからには、よほど大事なモノが入っているのだろう。

 いったい何が隠されているのだろう。


 この真っ白な包布シーツの中には、どんな秘密モノが入っていると言うのか。


「な、源内❗❗ こいつを見てくれ❗❗

 お前さんにしか、頼めるヤツがいないンだよ……🙏💦💦」

 蔦重の旦那が頼むと神妙に手を合わせた。

 よほど本気と見えて、先ほどのバカ笑いは影をひそめた。


「はァ~……😔💦💦 これの正体をですか」

 そんなに、頼むと言われても…… 中身が解らないのに安請け合いは出来ない。


源内おまえさんが、意識不明の間、玄白センセェにも見てもらったが、皆目、見当がつかないと言われた……」

 蔦屋の旦那もお手上げのようだ。かすかに首を振った。


「え、玄白が……😓💦💦💦」

 おそらく杉田玄白の事だろう。蘭学医の玄白が解らないモノが僕が見て、何か解かるのだろうか。


 しょせん、僕は一介の漫画家のアシスタントだ。

 未来から来たとは言え、知識も教養もかたよっているオタクだ。


 医学にしても全くの門外漢と言って良い。

 しかし、この中身を見ない事には始まらない。


「じゃ、とにかく中身を確認させて下さい」

 僕だって、この中身がいったい何なのか、見てみたい。


「ああ…… そうだな」

 静かに蔦屋の旦那は頷き、まるで宝モノでも扱うように包布をほどいた。


「ゴックン……😳💦💦」隣りで、おユウが固唾を飲んで見守った。


 中身がチラッと見えた瞬間、僕たちは、ハッと息を飲んだ。


「う……❓❓」なんだ…… これは❗❗

「キャァ~~ーーッ❗❗❗」

 思わず、おユウは悲鳴を上げて僕にしがみついた。

 二の腕に柔らかな胸の膨らみを感じた。


 だが、僕もそれどころではない。

 旦那が包布をめくると僕は身を乗り出した。


「う…… これは❗❗」

 旦那が慎重に包布を広げると、可愛らしい美少女が入っていた。


「な……❗❗ これは❗❗」

 一瞬、女性の死体ではないかと思った。


「まさか……」緊張と不安で声が震えた。


 包布の中から美少女の顔が現れた。

「……」

 清楚で可愛らしい美少女の顔だ。目を瞑っていたため、まるで眠っているのかと思った。

 さしずめ【眠り姫】と言ったところだ。

 

 しかも髪の毛があざやかなピンクゴールドだ。だが、まったく動く気配がない。


「ねぇ、センセェ…❓❓ これ、まさか…、死んでるの……」

 おユウが僕の腕にしがみつき身体を震わせた。


「う…… さァ~……😓💦💦💦」

 僕も刑事ドラマは好きで見ているが、本物の美少女の死体なんて見た事がない。

 まして医学の心得がないので、死んでいるのかどうか定かではない。


 第一、こんな間近で美少女の死体を見るのは初めてだ。



「フフ…… 安心しろ。死体じゃねぇ~よ」

 蔦屋の旦那が静かに首を振り微笑んだ。


「はァ~……」じゃ、いったい何だと言うのか。この美少女は昏睡状態なのだろうか。


 気づくと豊かな胸の膨らみは上下運動していない。全く微動だにしてない。

 と言うことは……


「うむゥ~…… 反応がないんで、ワシも始めは仏さんかと思ったよ……」

 旦那は訥々とつとつと話し始めた。


「うゥ~…む」

 僕は、ただ布団に寝かされた【眠り姫】を見つめていた。




 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆

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