第22話 チュー✨👄✨💕💕

 唇が触れあった。

『やったァ~❗❗』キスをしたんだ。

 彼女いない歴、生まれてからずっとの僕にもやっと春が訪れた。


『ああァ~……✨✨💕💕』

 それにしても、何て柔らかくてプニプニと弾力のある唇なんだ。


『よォ~し~ーー😆🎶✨💕』

 次は、もっと激しくと意気込んだ瞬間、玄関の引き戸が、『ガラァーッ』と開け放たれた。


「えェ……❓❓」なんだ……❓❓

 急に廊下の方が騒がしくなった。

 誰かが来たようだ……


 いったい誰だろう❓❓

 こっちは、せっかくユウを楽しもうとした矢先……

「ン……😒💦💦💦」

 まったく無粋なヤツだ……


『よォ~ー❗ 源内ィ~ーー❗❗

 居るかァ~~ー❗❗❗』

 大きな声が廊下の向こう側から響いてきた。 

「え……❓❓」

 野太い男性の声だ。かなり年配みたいだ。


『よぉ、源内❗❗ 勝手に上がるぞ❗❗』

 返事も待たず、その中年男はズカズカと屋敷へ上がり込んだ。


「えェ……?」誰なのだろう……

 この厚かましい男性は……

 もしかして親戚か、何かだろうか。


『おォ~ーい😆🎶✨ 源内❗❗

 死んだのか❓❓ 死んだら、死んだって返事しろォ~ー❗』


「な……?」何を言っているんだ。この中年のオッさんは……

 死んだら、返事なんて出来るか……

 いったい誰なんだ。この口の悪いオッさんは……

「この声は、旦那よ……👄✨」

 横にいたおユウが教えてくれた。


「え…、旦那ッて……?」どこの旦那だよ。

「やァ~ねぇ、蔦重ツタじゅうの旦那よ」


「え、何…… 蔦重……❓❓」まさか……

 あの版元の蔦屋ツタヤ重三郎なのか……

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