第8話 美少女 お夕《ユウ》😆🎶✨

 屋敷の寝床へ戻ると、間もなく玄関が開き廊下をドタドタと走り回る音が聴こえてきた。


「キャッキャッキャァァァァァァ~~~~~~ーー~~ー~ーー……✨✨😆🎶✨💕💕💕」

 何をひとりで運動会を楽しんでいるのだろうか。

 少なくとも、ここは陸上トラックではない。


「ン…、ッたく……、おいおい……💦💦

 どこの厨二病患者だよ……😔💦💦💦」

 こっちは怪我人だって言うのに……


 なんて騒がしいなんだ。かすかに殴られた頭に響いた。



「キャァァ~~~ー~ーー……😆🎶✨💕💕 

 センセェェ~ーー……❗❗❗❗」

 ガッタァーンと音を立てて襖が開かれた。

 まったくドッタンバッタンとガサツでうるさいだ。


「ンゥ……😳💦💦💦」

 だが、美少女の笑顔を見た途端、アイドルのようにキュートなので許してしまう。


 なんと言っても僕はアイドルオタクだ。


 少しくらいガサツだろうと厨二病をこじらせていようとアイドルのように可愛くて、美少女ならオッケーだ。

 

「ううゥ……😳💦💦」

 しかも美少女はミニスカートのように丈の短い着物を着ていた。


 決して脚フェチではないが、白く健康的な長い脚が眩しい。

 まさに、太腿、ズッキュンだ。


 こうして近くで見ても【伝説のアイドル】の高原 ユウにそっくりだ。


 満面の笑みを浮かべ、美少女が寝室へ飛び込んできた。


「キャァ~~ーーッ✨😆🎶✨💕💕

 良かったァ~~ーー…❗❗

 センセェ、元気になってェ~ー…✨✨💕」

 歓声を上げて助走をつけ、弾むように宙を舞った。

 妖精のように、可憐でみやびやかだ。


「わァ~~ー❗❗ おバカかァ~~ーー❗」

 思わず、両腕を広げ待ち構えた。受け止めなければ、怪我するくらいのジャンプだ。


 まるでフライング ボディ アタックのように僕の胸へダイブしてきた。


 思ったよりも軽くて柔らかい。

 キツく抱きしめると、壊れてしまいそうなほどはかなげだ。

 

 だが、あまりの勢いに二人とも、抱き合ったまま布団へ倒れ込んだ。

「ううゥ~…😣💦💦」僕は顔を歪め呻いた。

 全く無邪気なだ。今にもキスしそうなほど顔が近くにあった。


「キャッ❗❗❗ ただいまァ~~ー😆🎶✨ 

 センセェ~ー……✨✨💕💕」

 柔らかな胸の膨らみが僕の胸板に押しつけられた。


「ッいてててェ……😣💦💦💦

 おいおい、こっちは怪我してンだよ……」

 ほんの僅かだが、殴られた頭に響いた。

 それにしても唇が近い。あとほんの少しでキスが出来そうだ。


「大丈夫か❓ センセェ…… 安心しろ。

 傷は深いぞォ~ー キャッキャッ😆🎶✨」

 美少女は僕の下腹部へまたがり、たのしげに笑った。


「いやいや、だったら耳元で、そんなに大声でワメくな❗❗」

 何を満面の笑みで毒づいているんだ。

 キスしちゃうぞ。


「感謝しろ😆🎶✨💕💕 おユウが、玄白センセェに薬を貰ってきてやったぞ❗❗❗」

 また抱きついてきた。


「え、玄白……センセェ❓」

 杉田玄白の事だろうか……

 確か、源内は杉田玄白と親交があった。

「まさか…… 玄白ッて、杉田玄白の事か」


「そうだよ。他に玄白センセェなんて、居るのか❓」


「ううン…、いないけど……😅💦💦」

「頭打って、玄白センセの事まで忘れたの❓」

 心配そうに僕の頭を見つめた。


「あ、いや……」頭が、痛む振りをして誤魔化した。

 

 確か、平賀源内は杉田玄白の『解体新書』の執筆にも関わりがあり、何よりも獄死した源内の検死をしたのが盟友の杉田玄白だった。

 

 この不思議なタイムスリップした体験を盟友の杉田玄白になら相談しても良いのだろうか。




 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆

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