釈道安7 鳩摩羅什との親交
釈道安の元に訪問していた。
王嘉のところでも書いたが、釈道安、
ともに出奔しないか、と持ち掛けている。
やることがある、と王嘉には
フラれたわけだが。
どうも釈道安、王嘉のような
不思議な人物たちと
多く交流を持っていたようである。
また西国にいた
つまりクマーラ・ジーヴァと
ともに仏法について研究したく思い、
しばしば
クマーラ・ジーヴァもまた
釈道安の風聞から、
東方に聖人がいる、と考えていた。
なのでラブレターを送っている。
ところで釈道安の左腕には
生まれながらにして
三センチメートル四方の皮が
へばりついていた。
つまめば上下に動かせるのだが、
どうにも剥がせそうにない。
時の人は、この皮を
えっどうしてそれ
クマーラ・ジーヴァの話に
割り込ませてきたの?
クマーラ・ジーヴァが
釈道安の死後16年が経っている。
会いたかった人と会えなかったことに、
クマーラ・ジーヴァは
とめどなく悲嘆にくれたという。
未終之前,隱士王嘉往候安,安曰:「世事如此,行將及人,相與去乎?」嘉曰:「誠如所言,師且前行,僕有小債未了,不得俱去。」安之潛契神人,皆此類也。安先聞羅什在西國,思共講析,每勸堅取之。什亦遠聞安風,謂是東方聖人,恒遙而禮之。初安生而便左臂有一皮,廣寸許,著臂,捋可得上下也,唯不得出手,時人謂之印手菩薩。安終後十六年,什公方至,什恨不相見,悲恨無極。
未だ終せざるの前、隱士の王嘉は安に往候す。安は曰く:「世事此の如きなれば、行きて將に人に及び、相い與に去らんか?」と。嘉は曰く:「誠に言ぜる所が如し。師は且しく前に行きたるべし、僕に小しき債の未だ了らざる有らば、俱に去るは得たらず」と。安の潛かに神人と契りたるは、皆な此の類なり。安は先に羅什の西國に在りたるを聞かば、共に講析せんと思い、每に堅に之を取らんと勸む。什も亦た遠きに安が風を聞き、是れ東方の聖人なりと謂い、恒に遙かより之を禮す。初、安は生まるるに便ち左臂に一皮の廣き寸許りなる有り、臂に著き、捋さば上下せるを得たれど、唯だ手より出だし得ず、時人は之を印手菩薩と謂う。安の終なるの後十六年にして、什公は方に至らんとせど、什は相見たらざるを恨み、悲恨に極み無し。
(高僧伝5-7_傷逝)
いやマジで印手菩薩のエピソード、少しはクマーラ・ジーヴァに絡めなさいよ……なんでそこにぶち込んできたのよ……もしかしてこれ、高僧伝の初っ端にクマーラ・ジーヴァが来てることに絡んでる? そこで既に印手菩薩に関するエピソードが載ってるとか? そして、当たり前のようにンなこたぁなかった。なんだこれ、マジでなんだこれ。
とりあえずこのまま十六国春秋を追ってれば鳩摩羅什伝も出てくるだろうから、細かいことはそこで考えることにします。
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