「いい加減にしてくれよ！」

「何が？」

「雛夕に何言ったんだよ！目も合わせてくれない」

「……知らないわよ。私がカノジョだって知って遠慮してくれたんじゃない？」

俺はいい加減ストレスが溜まっていた。

高木は悪いやつじゃない、じゃないが。

「俺は付き合ってない。誤解された。勘違いしたなら俺を探してたなんて言われないし、急に探されなくなるのもおかしい」

「……ストーカーをやめてって言ってあげただけよ」

「はぁ？！ ……それを言うなら俺の方がストーカーっぼいぞ」

「浮気なの？！」

「だから付き合ってないって！」

「買い物一緒に何回も行った！私を好きじゃないなら行かないでしょ？結局、青い花と橙の花、どっちにしたの？待ってるんだけど」

俺は頭を抱えた。ダメだ、こういうやつはいくら言っても話を聞かないで自分の都合で事実をねじ曲げて、自己暗示まで掛けるから手に負えない。

行く相手にドタキャンされたからって無理矢理だったのに。

「全て誤解でしかない。都合の悪いことを忘れて、都合の言いように作り替えて楽しいか？話にならない。悪い、そこまでするやつにもう何も頼まねぇよ。……ごめんな、お前の想いには答えられない」

これで懲りるだろ。

俺は雛夕を探さないと……。

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