暗転と明転と裏返し、反復される日常と崩れていく均衡。まさにアリスのような奇妙な怪奇さを持ちながら、軽やかなファンタジーのような、いややっぱり少しだけ香る程度に怖いような、でも結局のところ純然たる青春小説のような。めちゃくちゃこの子たちが好きになってしまいました。序文がとても好きです。序文が良い小説って、良い小説だなあと思います。