第36話
標識には、とにかく熱い蒸し暑いエリアとだけ記されていた
気温がということだろう。
カラッとした暑さならまだしも 日本の夏日のように ジメジメとした暑さなら耐えかねない、そんなことを思いながら 勇之介たちは そのエリアに足を踏み入れた。
その瞬間に 地面から熱気が込み上げてきた
転生前の夏が懐かしいけども この暑さは やはり 無理だと勇之介は手を組んだ
勇之介の半径5メートル以内を 気温を力業で25度までに下げた。
そんなことをしたから
「わあ。この部屋暑いっ!んん??暑くない!!」
「うわあ。すごい熱気・・・?冷気?」
「ここは最低気温42度じゃなかったっけ・・勇之介なんかした?」
なんかした?っと三人から視線を受ける勇之介が
「いや、暑くて死ぬから部屋に入った瞬間に俺の周りの空気無理やり下げたんだよね、戻す?」
【我は火竜だからこうも涼しいと皮膚が冷めるので解除していただきたい】
「フレイムは火竜だったね・・ごめんごめん、フレイムの周りだけ解除するね」
戻した瞬間
【ふうー落ち着くー】
残りの三人はこのままでということ言うことで そのままにした
「でもさ。なんでこんなにあついわけ?」
と、アッシュが疑問視を俺にぶつけてきた
「ええっと、あーなるほどね」
「何がなるほどなんだ?」
「ここは鍜治場が多いんだ、だからか・・・こんなに蒸し暑いのは」
このエリア一帯には 約50もの工場があり、そのほとんどが ドワーフたち
働くことに生きがいを見ていて競い合っている
「そら、必死だわな」
ちなみにですが 勇之介 アッシュ カゲロウ クロム フレイム《チビ竜の姿》で行動中
夜は涼しいとかなんとか・・・・
俺らは魔法の力で何とかなるけれど 絶対このエリアは 初心者エリアではない
まあ、この場所にいる人たちはどう見ても初心者には見えなかった
間違って入ったら 間違いなく ジ・エンドだな
ぐるりとあたりを見渡すとどう考えても こいつ場違いじゃねえ?という小柄な少年と目があいまして
愛くるしい見た目の少年は俺の俺たちのそばまで走ってきた
「うわ、勇之介さんの顔が蕩けた」と、カゲロウが言い
「暑さでか?おかしいな勇之助の魔法で涼しいはずだろう?」何も知らないクロムはそう聞き
「こんなところに伏線が・・・」とアッシュは膝から崩れ落ちた
「ようこそ!!灼熱地獄へ!」
はい。声も愛らしい
「ん?ようこそ?」
「はい、あ?もしかしなくても僕が初心者に見えちゃいましたあ?
僕こんな身長してるけど・・ちゃんと大人なんですよ」
思ってることを言い当てられて動揺する俺をよそに目の前の少年?は話続ける
「って大人?」
「はい。大人です、こうみえて僕 30ですし子持ちです」
目の前の少年はどうやら ハーフフットという種族らしくて 大人でこの身長 童顔らしい
「かわいいと思ったのに俺よりも年上」
「残念だったなあー」
勇之介の悲しみの声が響き渡ったという。
「何が残念なのかよくわかりませんがここまでたどり着いたと言うことは中々の強者さん達なんですね。」
「ここはさ、どーゆーところなの?」
「ここでは武器を使ってます、この階に着くまでにボロボロになってしまった剣や盾などの修理や、新しい武器などの提供をしてます。
えっと ユーノスさんですね、なるほどなるほど、ほえっーすごいですね!初心者にしては凄く戦ってますね!!うわぁ、嬉しいなぁーこんな人に出会えるなんて!!しかもユーノスさんの周りだけ涼しいし」
「ちょっと僕よりも勇之助さんに近づくのやめてもらえません?」
「おおっ、こっちの方もなかなか!今日は良い日ですね!僕なんだか嬉しいです!」
アッシュの牽制にも目をくれず彼は、勇之助を引っ張っていった。
【てんまお】転生したら魔王だった件。 とまと @Jinoon
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