第26話

ナッシュによって女子3人はあっという間にいなくなってしまった。

明らかに、しょんぼりする勇之助に、

アッシュは寄り添い

「勇之助様、僕が居ますから」

と、天使かよっ…と思うような笑顔で迎える。


「そ、そうだぞ勇之助!俺も居る!」


カゲロウも隣に寄り添ってくる。


ナッシュの気配が完全に消えた事を確認し、ミカエルは ある人達と連絡を取ることにした。


そのある人たちとは。ミカエルの父親ラファエルと、アッシュの父親クリスである。




「勇之助、アッシュ、カゲロウには今日から約1ヶ月間ある所に行って来てもらいます。私はこれから会議があるので引率は出来ないので代わりの人達を呼びました。なのでここでしばらく 待っててください?」


これも、教育ですので…と

勇之助達3人は地面に貼り付けにされた。


凄い勢いでミカエルは見えなくなっていく



「勇之助、誰がくるんだ?」


「んー。わかんね」


「勇之助様と添い寝…最高」


「勇之助さんだろ?」



「あっ、そでした」


「お前らブレねぇな」


「カゲロウも仲間に入れてやんよ?」


「カゲロウさんなら大歓迎ですよー」


「というか、いつまで待たさせるだろうな」


「んー、わかんね」



わかんねと言っていたが多分知ってる気配が2つ凄い勢いで来て居る。








遠くから

雄叫びのような、悲鳴のような


「勇之助様あああああああああああああああああ!!!」


叫びが聞こえる。



最初に降り立ったのは


俺の第1配下 クリスである。


「なんとっ!こんなお姿になられて…」


「ミカエルの命令無視しちゃったから教育だってさ」


「ミカエル!?そうですか。それは、しょうがないですね。おや、ここに紙切れが


『クリス様へ、こやつらは命令に無視した挙句、抵抗いたしました。なので、闘技場に1ヶ月間放り込んで頂きたい。その意味わかりますよね?』


ふむ。そうゆう事なら全力で。おや、継ぎ足しが『あと、1時間そのままにしておいてくれ』

しょうがないですね、あれま。アッシュもですか?」


「あはは、面目無い」


「おや?このウルフの子は?」


「俺カゲロウ!えっと、よろしくお願いします!」


「元気いいですね。勇之助様?」


「そ、カゲロウはとにかく元気。同じ【神風】所属なんだ。」


「ゆ、勇之助様あああああ!ウチのミカエルがあぁ!」


少し遅れてラファエルが来た。


「うん。でも、これはバツだから」


地面に貼り付けられたまま俺は答えた。


「まあ、、命令無視は流石に駄目ですぞ?今回はミカエルよく我慢いたしました。普通ならこの下の池の中にでも水責めにして居るのをよく見ますのに」


「へっ、へー」


水責めか。あの池って結構やばいの居たような…



「反省して居るものが骨だけになったら引き上げるのです、そして復活魔法をかけて、元に戻すのです。記憶はそのままに、だいたいの訓練生はもう二度としなくなります」



食われる記憶はそのままか。


うっわ、残酷。じゃあ地面に貼り付けは可愛い方?

俺が魔王だから?

魔王だからアッシュとカゲロウ、リリナ、アイシャ、アオヤギはそれだけで助かったってこと?




勇之助の中で魔王という甘えによって生じたこの失敗が勇之助自身をつよく、強くするものになっていくのだった。

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