第27話
ハラハラと空から白い物体が落ちて来て
ああ、この世界にも雪は存在していると思う。今日って何日だっけ?
11月23日 あと一ヶ月後は日本でいうと頃のクリスマスイブである。
異世界のこの世界にも雪が存在しているならばきっとクリスマスイブもそんなしていると信じながら俺田中勇之助はエルフが多く働いてる【闘技場】に足を踏み入れる
中は魔族、魔神で混雑していた。
勇之助達はその中を進んでいく。
クリスが先頭に勇之助、アッシュ、カゲロウ、ラファエルの順ではぐれないようにしてくれていた。
受付までの短い時間にも 喧嘩まがいなものをふっかけてくる輩はいたが ラファエルを見た瞬間 青くなり逃げたり、
クリスと目が合い 石になってしまった者も居たりして勇之助達には被害というものはなかった。
受付を各自済ませ いざ出陣!って時に
「勇之助様、お話が」
と、で釘を打たれた。
「これからいくぞっ!って時にどうしたのさ?」
クリスは眼鏡をクイッとあげ(あれ?眼鏡してないよね?普段)
「あなた達に教えてなかった事がいくつかあるので 今!ここで!この場で!教えようと思いまして」キラッ☆(効果音)
ラファエルが紙吹雪飛ばしてるよ、この大人大丈夫かな?
「まずは、ここについて」
「闘技場だよね?」
クリスはもう一度眼鏡をクイッとあげた
少しの間の後
「これからあなた達には1ヶ月間闘技場生活になります!復活できるのは三度まで!仏の顔も三度と、言うでしょう!!!
あなた達は初心者なのでまずは、最初から!私達は上級者なのであなた達が登って来るのを50階ロビーで優雅に紅茶でも飲みながらお待ちしてますので、頑張ってくださいね。革命軍にあれだけ攻撃したんですからこんなの余裕ですよねぇ?それに、1ヶ月後はクリスマスイブ …まさか?クリスマスをこのむさ苦しい闘技場で過ごすなんて事ないですよねぇ。クリスマスイブからは【神風ロゼット】も呼ぶつもりと、ミカエルが言ってましたし。頑張って頂かないと…」
勇之助は思った
初心者として甘く見られてる事、強くなって守る者を護れる強さが欲しい事を、そしてこの世界にもクリスマスは存在すると!
絶対に期間内に終わらせてクリスマスイブは リリナ達と過ごしてやる!!
リリナとにゃんにゃんするんだ!!
かなり邪な目的もみうけられるが
これもクリスの戦略思惑なのである。
要するにこの三人をどうにかしても、12月23日迄に闘技場を出たい!と思わせる為なのだ。
アッシュは 勇之助と一緒なら何処でも!なのだが、いささか父親の様に妖艶で強くなりたいと思い始めて来ているので、意思は闘技場で経験を積んで出たい!と考えてる
カゲロウは 単純に今与えられた試練が嬉しくて嬉しくてたまらない。家族以外の大切な仲間達とこれから1ヶ月間も強くてなる為に訓練できるなんて!
しかも期間内に終わらせれば、また神風のメンバー達でクリスマスを過ごせる=美味いもんたくさん喰える カゲロウにとってのクリスマスは年に一度 遠慮無しにご馳走を喰える日となってる。
「カゲロウ、よだれ垂れてる」
「ぁ」
「いやぁ、闘技場あとのクリスマスがたのしみ過ぎて」
「俺も俺もー」
「ぼくもーだってこれから始まる勇之助さんとの密な生活が待ってるんですから…しあわせです!」
惚けてるアッシュを横目に
勇之助達はクリスから遠足のしおりならぬ闘技場のしおりをもらっていた。
クリスいわく大切なことをぜんぶ書いてあるとの事。わからなくなったらみてね!らしい。
クリスとラファは専用のエレベーターであっという間に50階まで登ってしまった。
「カゲロウ、アッシュ戻して来て」
「叩けばいい?」
「俺に思いっきり抱きついてみて」
「えっ、」
「嫌そうな顔すんなよ!傷つくだろぉ!」
「じゃ、じゃあ。」
ギュムッ
その頃勇之助さんと密な生活を思い描いていたアッシュの目の前で勇之助とカゲロウが気まずい雰囲気を醸し出しながら抱き合ってる姿が見え
「えっ」
我に還れたアッシュによって
「ずっ!ズルい!僕も」
ギュッムム
「ようやく現実に戻って来たみたいだな。」
「あり?父さんは?」
「アッシュが夢の国に行ってる間に50階にエレベーターで行ったよ。とりあえず、闘技場のしおりもらったからこれから会議するぞ~」
「もしかして、カゲロウは僕を現実に呼ぶ為に勇之助さんにバグを?」
「勇之助がしろって!そうしたら戻って来るって!」
ギュム
アッシュがカゲロウに抱きついた
「カゲロウなら許す」
「おい、会議するからあそこのテーブルいくぞっ」
勇之助は2人の手を持ち引っ張って行った。
アッシュはいつも通りしあわせいっぱいな顔
カゲロウは気恥ずかしくしくて、でも嬉しい顔
男3人がニヨニヨしてる姿は微笑ましいというか 怖いものである。
その頃【神風ロゼット】は
基礎体力作りに農作業していたりする。
「隊長!大根とれましたぁ!」と、アオヤギが叫び
「隊長!カボチャ取れましタァ!」と、リリナが気だるそうに言い
「隊長!虫でてきましたぁ!」
と、巨大な虫を手掴みで
アイシャが叫んでいた。
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