第17話
二次試験当日の昼過ぎ、俺とアッシュは試験会場近くまで来ていた。
が、どうだろう?これから試験が始まるというのに、静かすぎると感じた。
近くにいた、聖騎士に、聞いてみると、
「二次試験参加の方達ですね、お待ちしておりました。
会場はここで間違いはありません。
No.999 ユーノス、No.1055アッシュ ですね。はい、登録完了です。
では、よい聖騎士二次試験を!」
何か、登録したようだったが 何を登録したのかもわからないくらいに手早くその聖騎士は俺たちを 二次試験会場へと魔法で飛ばしたのだ。
「えっと、ここどこですかね?」
「多分試験会場じゃないかな、というか こんなところがあったなんて、すげぇ」
俺たちが飛ばされた場所は
右見ても左手見ても 緑が青く茂る、森というか、樹海に近いというか 兎にも角にも そんな場所である。
試験開始時刻まであと五分。
この、試験会場の上の方から
電子音が聞こえてきた。
《あ、あーマイクのテスト中ー》
中学の時に学校の先生がそうゆうことしてるの聞いたことあるなぁ。
《確認とれました?あ、わかりました、全員配置済み、了解しました》
《え?音源つきっぱなし?あ、本当だ。じゃあこれ丸聞こえ?》
《まっ、いいか。》と
やる気のない声が響いた
今までのやりとりが無かったように話し始める この声に俺たちは聞き入ることしかできなかった。
《ここに居る者たちに告ぐ!生半可な気持ちでいるのだったら、リタイヤしろ。今ならまだ間に合う。
3日という時間を与えたのはなんのためだと思う?
トレーニングする為、家族に報告する為、などあると思うが、1番は休む為だということを この試験で存分と思うのだな。軽く説明する。
今お前達が居る場所は
ゴブリン達の 巣の中だ!お前達の第1のミッションはこの巣から出ること、第2のミッションは出てくるまでに、最低 3匹は倒すこと
第3のミッションは 相手チームを最低、1組は リタイヤもしくは気絶に追い込むこと
これは、試験であって実践だ。仲良しごっこではないということだ。試験が始まったら
魔法で止めてる ゴブリンもお前らの匂いに気づいて襲いかかってくるだろうから せいぜい 生きて戻れよ、じゃあな!》
ブツン……
回線が切れた。開始まであと、2分。アッシュを見ると
意外と平気そうな顔をしている。
「余裕?」
「まさか、ドキドキしっぱなし勇之助さんは?」
「俺も、今は魔力も人間程度に抑えてるから、ちゃんと太刀打ちで
きるか心配でぇ」
魔王様が何を言うか と、アッシュは思った が。そうなのだ。
今僕らはなるべく外部にバレないように魔力を抑えてる。
1分が経った頃、樹海の雰囲気が一気に殺気に満ちた ようだった。
遠くの方では、雄叫びや、参加者の悲鳴っぽいのが聞こえる。
が、
どうだろうか。俺たちの周りにはその気配さえ見当たらない。
「なぁ。もしかして微量でも感じ取られてるのかなあ。」
「結構、抑えてますけどね」
一瞬だけ後ろに何かが俺たちを見ているのが、気配が 感じとられた。
俺は背後にいるであろう敵に 気付かれないようにアッシュと会話をする。
「なぁ、さっき 寒くなったなぁ」
「勇之助さんもですか?実は僕も。ほら樹海だし、何が出てくるかわかんないし!」
ガキィィィィン
「そうそう!こんな感じにね!」
ガキィィィィン!!
「酷いですよねー気配が全然しないってどうゆうことでしょうね?」
2人の会話は続いたまま、2人目掛けて斧が2、3本飛んでくるのを2人は持参していた 剣一本で 弾き返していく。
はじき返された斧が敵に命中して、知らない間に ポイントを獲得していることなんか 2人は知らない。
「アッシュ、その岩の向こうもきになるかも」
「奇遇ですね!僕もなんです!」
と、アッシュは 習いたての 大技を 練習と称して 岩に向かって
《軌道弾》を、撃ち放った。
ドオオオオオオォン
「んー、威力まあまあです」
崩れた岩の隙間から
大群とまではいかないけど、大柄な魔物が四体ほど飛びかかって来た。
勇之助は先程出したマジカルソードで魔物を三体程勢いと力で切っていく。
本当は全部やってしまおうかと思ったが アッシュも少しは強いみたいだし、
全部やるとアッシュから猛抗議を受けそうなので、
一匹は アッシュへと意図的に向かわせた
「わりい!一匹仕留めれなかった」
「了解、もっかい《軌道弾》
おびただしい数の光の砲弾が放たれた。
二回もどデカイ砲弾が放たれたのだから 他のところにまで 地響きが伝わったのはいうまでもない。
「っわ!?地面が揺れた!?あっちで一体何が起こっているというのだ!?」
眼鏡をクイッと上げ 青年はバランスを、崩して倒れかけてるゴブリンにトドメをさすと、
「しかし、助かりました。地響きグッジョブです」
青年の名前は アオヤギ という。この青年も、また 勇之助と同じ 転生者である。
「アオヤギ!ありがとうございます」
「ふん。弱いのですよ?次はないのですよ?」
アオヤギはこの世界のこの世界で出会った者と旅をしていたが兼ねてから気になっていた 聖騎士に志願をしたのだった。
・青柳 勇人 (あおやぎ はやと)
勇之助とは現世で従兄弟。勇人も同じ時間枠で 死神に連れられてきた。
あの、渋谷にいそうなチャラい男に。
そしていきなりの新キャラ追加。
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