第11話噂のマリア

彼女は天真爛漫だ。

彼女は天真爛漫だ、そして、何より美人だ。

彼女に、近寄る様ならば 近くにいる騎士に 切られるだろう、

彼女に、話しかけようとするならば、近くにいる、メイドに、毒を盛られるだろう、

彼女の美しい顔に 接吻をするならば、彼女の父に、半殺しにされるだろう。



「クリス様ぁぁ、また会えましたねぇ」


マリアが嬉しそうに駆け寄る。


お付きのメイドも、騎士もいない。


「おやおや、こんなに私に会いたくなっちゃったのですか?いけないマリアですね」



「だってぇ、会いたかったんですもの。駄目かしら?」



「駄目では、ないですよ?貴女がこうして会いに来てくれた事自体 本当 ありがたいんですから」


「ふふっ、召喚が上手くいって良かったわ、外に出るとお付きの人がすぐに、配置されるから手を焼いていたのよ。でもこれなら貴方とずぅっと一緒ね」



「本当、いけないマリアだな。いいのかい?私は 魔族で しかもデーモン伯爵だ、それでもマリアは」


「ふふっ、馬鹿な人。デーモンでも魔族でも貴方は貴方よ。私が愛したクリストファーよ」



だから、大丈夫よ ね?












それが、馴れ初め。それが、役16年前の出来事である。





マリア・ヴィルアル (20)


ヴィルアル家の次女。天真爛漫

悪魔と契約という名の祝言を挙げており、クリスが死んだら一緒に死ぬ運命を担っている。なので、

クリスと、出会った当初の年齢。


クリスの全面的な守護のおかげで、アッシュを育てられた。

というか、色々強い。あと召喚士



デーモン クリストファー (不詳)

マリアに一目惚れし、騎士に切られ、メイドに毒を盛られ、父親に半殺しに会うが 魔族なので、死ぬことはない。彼にとってそれは勲章以外の何でもない。


ある日 マリアから召喚されて、晴れてマリアに触れるチャンスを掴む。手は早い。

16年後息子と対面するとは思ってもいなかった。だから、嬉しい。所詮父親。


「ふふふ、はぁ、やはり似ている。ああ、マリアに会いたい」


変態かもしれない。



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