第6話

デーモンなのに、クリストファーって、というか…クリスお前


「勇之助様に呼ばれるならクリスでもなんとでも、どうされました?」


「クリスお前若返ってるよなぁ?

さっきまで年老いたおっさんだったよねぇ?」


「多分、勇之助様に出会えたからだと思います。やはり名前を主人に呼ばれると 魔力も戻るようです」



そんな、展開期待してなかったよ!?


「じゃあ、クリスの後ろにいる奴らも若返ったの?」


と、後ろで作業をしていた 2人に声をかけた。


「私たちを呼びましたか?主人」


呼ばれた途端にすぐに反応して、彼女達は嬉しそうに走って来た


「勇之助様、この子は元々幼子なんですよ」


「魔族なのに?」

「生まれてまだ、1000年くらいしか経っていない証拠です」



1000年って、俺はまだ19年しか生きてないけど。これは言わない方が良さそうだな。


「名前つけたら情が湧くかもしれないし、名前つけていい?」


「どうぞ、ご自由に」


「んー、そっちのおかっぱは、華憐 (かれん)

ツインテールの方は 花純 (かすみ)

どっちも、花のように純粋な心で、って言う意味。


「華憐」


「花純」


「「それが私の名前」」


2人が同時に光り出した

身長も肉付きも幼い見た目とは変わり、

「花純私は花を司る 魔族。場内、城外の花の管理は私にお任せあれ」


「華憐 私は勇之助様の 剣となりましょう、華やかで、妖艶なそれが華という定め

貴方様の防衛はお任せあれ」



2人とも見事に大人になってしまった。


「子供の姿でもよかったんだけど」




「「ええええええええー!だ、大丈夫です!戻れます!!」」


「外に出る時だけ大人でもいいでしょうか?」


「うん、許すー。中にいるときは元の姿で、お願い。というか、華憐って男だったんだね、さっきは女児にしか見えなかったけど」



「勇之助様はロリでございますか?」と、クリスが聞いてきた


「ただの子供好きだよ」

てか、ロリコンって言葉この世界でもあるんだな驚きだわ。


勇之助は、クリスの肩にポンと手をついて笑顔でこう言い放った。


「だから、クリスも、もーっと若返っていいからね」


ニッコリと微笑む勇之助とは逆に


身の危険を初めて感じとったクリスであった。





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