第4話
いざ踏み出してわかったこと。
魔王城に上がってこれないようにと
絶壁すぎて 足を踏み出したら落ちそうになったこと。寸前のところで踏みとどまったけど。本当に死ぬかと思った
「絶景だけど、危ねぇ」
ふと、洋服のポケットに元いた世界で使っていた携帯があるのに気がついた。
取り出して、電源を入れた。
やはり、ネットは使えない。ただ、時間を見ることはできた。
写真も撮れる。
電池は100% 少しづつ、使っていこう、そんで 元にいた世界に戻れた時プリントアウトでもしてみよう
そう、思うほど この世界は綺麗であった。
都会の薄汚れた空気よりも
ここの方が何十倍も綺麗であり、
吸う空気も美味しい。
「空気ってこんなにも美味しいんだな」
やっとの事で崖を降り、街みたいなところについた。
『カントリーサイド』という看板が 掲げてある。
とりあえず、走ってみよう。
街のあちこちを駆け巡ってたら 八百屋のおっさんに声をかけられた
「おう!見かけない顔だな!何処から来たんだい?」
と、
勇之助はとっさに嘘を吐いた。
「旅をしていて、ここに今日着いたんですよ。この国について知らないことばかりなので教えて貰ってもいいですか?」と、聞いてみた。
おっさんは気さくに話かけてくれた
「おうー!いいぜ!
まず、ここはこの国で一番の八百屋 ボゾールだ!
そんで俺が店主のボゾールだ!
ここには国中の野菜、果物が揃ってらぁ。」
聞かれたことが嬉しかったのかマシンガンの如く喋ってくれる
「へぇー、それでそれで?」
勇之助も、おっさんの話が面白くてついつい相槌を打ってしまう。
「んで、あの森の奥に見える お城が魔王城だ。最近勇者に魔王が倒されて、静かになったらしいけど、
また復活したらしいな。」
怪訝な顔付きになった。
「その、、魔王って なんで恐れられてんすか?」
「先代の魔王が素晴らしく、魔王らしく残酷
、でも、次の魔王は 人間に友好的で、良い魔王だったんだがな、
勇者達に、魔王を倒したら地位があがるとかでね、殺されてしまったんだよ」
「酷い話ですね、たかが1人の勇者の地位を高くするために、この世界の魔王が殺害されるなんて」
「そうだろう?
だから、実際この国の魔王は勇者達のほうなんだけどね。ここだけの話」
八百屋のおじさんから、この国のあり方とか現状などが色々聞けた。
おじさんが言うには
この世界には聖騎士という団体が存在していて、世界を守っているそうで、
聖騎士ランクが上になるほど偉くなって、しまいには王族とかにも繋がるとかなんとか。
また、
聖騎士団の中にはいくつか派閥があって、純聖騎士団 と
暗黒騎士団というものがあるらしく、
最近力をつけている闇黒騎士団の若い奴が先代の魔王を集団で襲いかかり殺害したのこと。
なんでも知ってんだなこのおじさんは 元々情報が行き交ってるんだろうな 国中の野菜や果物を取り扱ってたら 自然とそうなるか。
「しかし、にいちゃん良い顔をしているね、どうだい?一回試験受けてみたら良いんじゃないかな」
「俺、旅人ですよ?いいんすかね」
「旅人でも、この世界の青年には変わりねぇ、推薦書は俺が書いとくから 一回は参加したらええぞ」
と、その場で 推薦書を書いてくれた。頼んでねぇんだけど。
まあ、でも。この国の形を知るためには 参加して見るのも悪くないかも。
勇之助はボゾールから推薦書を貰い、ついでに 果物を1つ買ってその場を後にした。
「うん、美味い。世界は違えど リンゴは美味いもんなんだな」
とりあえず、魔王城に帰りますかね、日も落ちてきた所だし。
あー、夕焼けめっちゃくちゃ綺麗ーー!記念に写真撮っとこう。
勇之助は一回写真を撮り、
足早に魔王城に帰って行った。
田中勇之助 アイテム りんご
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