【Bandit 〜half〜】

俺は目を覚ますとそこは小さな部屋だった。木造で1人用ベットが2つ。俺はそこ片方から降り、窓へ向かう。


昨日ジンを助けなんとか予約していた宿に戻ってきた。途中、町長の家を通ったから事情を話したから俺たちの居場所は秘匿してくれた。正直あれがなかったら今ここにいなかっただろうな。


ベッドを見ると、蒼髪隻眼の少女が寝ていた。昨日は走らせたから体力をかなり消耗したか、起きる気配がない。今更だがエフィはかなり可愛い。いや愛らしいと言うべきか。


そのすぐ側の床には黒髪赤眼の少年、ジンが寝ていた。昨日あってこの旅に同行してくれることになった。石の壁を生成する紋章CLOVERを持つ。


旅を初めて間もないが少しは充実してるだろうか。俺たちの目標のためにはもっと人数が欲しいところだが…………。


「おうロイ、起きてたのか」

「おはようジン。今日はもう発つぞ、心残りはあるか?」

「孤児院はもう潰れたし話すことなんかねぇよ」

「なら面倒なことはないか」

「おはよ、ロイ」

「起きたかエフィ」

「うん」


時刻は5時半、随分早起きと言えるだろう。


遅れてエフィも起きる。俺たちは朝食をとりながら今日の流れを話し、一時解散とする。


町長に話を通し、6時半にこのリデの町を抜ける。幸い色々買ったが40万シクルは残っている。そう金には困らないだろう。




◆ ◆ ◆



程なくして俺たちは町長の元へ向かった。


「町長、今回の件は助かった。感謝している」

「なにラガンが送り出した者じゃ、当然のことじゃよ」


町長の話を聞けば聞くほど思うが、ラガンは一体何者なんだ?


「達者でな」

「ああ」


俺たちは町の裏側から町を出た。


ほんのわずかの期間だが、かなり疲れたな。


俺たちは【光の街ルクセント】へ向う。3人だと1日半かかるらしい。


「とりあえずルクセントか。戦闘はないと思うが気を抜くなよ」

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