応援コメント

第20回 ヨゾラとひとつの空ゆけば / 帆多 丁様 後編」への応援コメント


  • 編集済

    高田さん

    この度は、素敵な書評、そしてご感想をありがとうございました。
    どんな顔をして返信を書こうかと考えておりました。いえ、その、嬉しくてニヤニヤしてしまって。

    ヨゾゆけ!

    これはどなたの作品でもそうだと思うのですが、私が狙って書いた部分と、期せずしてそうなった部分とあります。

    もちろん「これは伏線」「これはそのつもりなかった」などと作外で解説するつもりはありませんが、そういった違いの部分にも、なにか書くって面白いなぁと思いました。
    (あと『うわ、めっちゃ深読みされてる! どどどうしよう』みたいな所もありました。内緒です)

    例を一つだけ上げさせていただくならば、作中でユニオーの手をぶっ飛ばした際、構造の皮肉には全く気づいておりませんでした。発射機構に爆発が起これば手の半分ぐらいは吹っ飛ぶだろう、とごく冷徹に書いた場面でしたので、ご指摘いただき初めて「あ! ほんとだ!」と驚いた次第です。

    創作談義や創作論に触れ始めたのは60話を書き終わってからでしたので、振り返ると「あ、もしかしてあそこは」「あ、これまずかったかも」と言うところも多々ありまして、特に「全体の25%までに人物は全部出す」「幕引きは引っ張らない方が余韻が残る」というのは高田さんの書評で初めて知りました。

    おかげさまで、最近書いた短編ではその点を意識することができました。
    「ヨゾゆけ」の次章にも活かしていこうと思います。

    いろいろと汲み取って頂いている所もあり、自作語りしたーい! という気持ちもあり、一問一答と行きたいのですが、作外で裏話をやたらと話してもアレですので、いくつかピックアップしてお答えしたいと思います。


    ・「不思議なものたち」の命名について
    精霊や妖精、妖怪といった類の存在なのですが、どの単語もそれぞれに派生したイメージがまとわり付く気がしましたので、フラットな呼び名にしようとつけました。よくわからない不思議な連中。そのまんまです。


    ・マジコ / フィジコ
    お察しの通り、ラテン語起源の言語をいじくって作った造語がかなりたくさんあります。60話までなら、たとえばシュダマヒカもそうです。
    ヨゾラもフィジコでは? という御予想にはちゃんと答えがありますのでお楽しみにしてください。えへへ。


    ・ぞっとしない
    これは、意味を取り違えておりました。別の言葉で置き換えようと思ったのですが、あまりピンと来るのがありませんでしたので、抜きました。


    ・塩切れ
    ありがとうございます。私も気に入っています。塩分大事です。


    ・「物語全体としては新しい土地に入る事が非日常の始まりで、旅立ちが日常への帰還」
    こちらも、私自身はわかっていなくて「あ、そっか!」となりました。言われてみれば「ふたつめ」以降はその構図になっていました。


    ・「猫の使い魔を連れてる魔法使いには会った事あるぞ」

    猫の魔法使いは後で登場するものの、ずいぶん先の95歩です。これ以外にも様々頂いた点はご指摘のとおりですね。修正しようとすると、この後の展開を巻き込んだ大手術になるのが悩ましい所です。なるべく早めに完結させて、全とっかえするのが良さそうです。


    以上です。

    ひとまず御企画からは抜ける形をとりますが、書評は引き続き拝読させていただくつもりでおります。


    改めまして、立脚点がしっかりしていて筋の通った書評、素敵なご感想、身になるご意見をありがとうございました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    >私が狙って書いた部分と、期せずしてそうなった部分とあります。

    書き手の表現が読者に上手く伝わったか否かは永遠のテーマですね。逆に伝わった時はめちゃくちゃ嬉しいやつ。

    >うわ、めっちゃ深読みされてる!

    ユニオーの件もそうですが、作者の気付かない所を気付く(意味を与える)のも書評の役割だと思っております故、高田としても嬉しい限りです。

    >特に「全体の25%までに人物は全部出す」

    一応25%と書かせていただきましたが、より正確には最初のプロットポイント(物語が転がり出すところ)までにって感じです。
    そして人物だけではなく、設定や大体の伏線、小道具、全ての情報を読者に開示する事が良いとされています。それ以降に新しい情報を出すとどうしてもご都合的に映ってしまう為ですね。


    >ラテン語起源の言語をいじくって作った造語がかなりたくさんあります。60話までなら、たとえばシュダマヒカもそうです。

    ラテン語やギリシャ語が好きなので単語帳を引きながらなんとなく元ネタを想像しましたが、ついにわからなかった……こういう考察も楽しいですね。


    >「物語全体としては新しい土地に入る事が非日常の始まりで、旅立ちが日常への帰還」

    抽象度を上げれば、どんな物語も「行って、帰る」事が成立するようです。


    >ひとまず御企画からは抜ける形をとりますが、書評は引き続き拝読させていただくつもりでおります。

    つまみぐいでも「へぇ」と思えるようなものを目指しておりますので、思い出した時にでもお立ち寄りください!

    この度はご参加ありがとうございました。
    「ヨゾゆけ」、大変あとが気になるので書評の合間にちょこちょこと追わせていただきますね。