第12回 夢漏れの小径 / ビト 様 前編

※イベント内容にもあるようにこれは「分析→評価」の結果であり、決して作品を否定している訳ではないのでご了承ください。


「夢漏れの小径」   ビト 様

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885421581


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1、物語の総論


・ターゲットは


 「年齢性別問わず、純文学が好きな人。人間の葛藤に触れたい人」


 と判断します。

 この作品はホラー?いえいえ、紛れもない純文学です。ジャンル詐欺にもほどがある(褒めているし、警鐘も鳴らしている)。



・簡単な要約


 「トラウマに縛られる主人公が化け物達から勇気を学び、その冒険の中で家族を知り、個性と愛情を理解し取り戻す物語」


 と一応要約しました。が、盛沢山すぎて要約しきれない。

 


・テーマは「本当の自分」「居場所」「愛情」などでしょうか。テーマもありすぎて本質がどれなのかわからなくなります(褒め言葉)。



・構造だけで言えば異質で釣って王道で絡めとるタイプの物語です。

 凄く良いのですが、このやり方は諸刃の剣に思います。物語は冒頭で全体の雰囲気が決まってしまうので、一番最初はこの作品のような始まり方ではなく、クライマックス付近の雰囲気で始まるのが無難と考えます。ギャップとなり掴みにもなります。

 さらにそうする事でほのぼのホラー系を求めてきた人に対しての裏切りを防げますし、純文学を求める方が読み進めてくれます。この作品の始まり方、進め方だとあのクライマックスで満足を得る読者は少ない可能性があるかもしれません(個人的には好き)。

 純文学的な部分の完成度が高すぎる故に、中盤までの雰囲気に比べラストが「ガチ過ぎる」ように映ります。小学生の道徳の時間に論文を読ませるようなギャップを感じました。

 


・物語を比喩すると、走れメロスをジブリ化したものにトリカブトとモルヒネを混ぜ、その水溶液を聖人に一気飲みさせるような作品です(意味不明)。尖ってます。

 とにかく逃げる、走る、隠れる、見つかる、大ピンチ、逃げる、走る、隠れる、見つかる、大ピンチ、逃げる、走る……と言うノンストップ逃亡冒険物語、程よい謎や不穏な伏線、一瞬の癒しを挟んで失速しない工夫、ラスト付近の怒涛の答え合わせ。

 無駄がほとんどありません。

 恐らく作者様はシナリオの勉強をしているはず……と言うくらい計算された作りでした。していなかったら何かの物語の構造を下地に作ったか、ただの天才です。



・物語を追う事に夢中だったものの途中から謎解きを楽しんでいました。中盤までは精神病患者の夢を覗き見る印象でしたが、のっぺらぼうが出てきた辺りからテーマの様な物がちらつき、主人公の内面を重視しだすので「あ、これは予想以上に緻密に練られた、メッセージ性のある作品だぞ……」と気付き出します。

 いつにまにか最初と雰囲気が(良い意味で)変わっていて、しかもそれは主人公の内面の成長と二人三脚。この違和感ない移行は高い技術力を感じました。



●物語の構成について


・起承転結(または序破急)がはっきりしていました。


 起……「だっしゅつ、よるのがっこう」で物語的な起が終わり承の始まり。

 転……「かいだん」が転に当たると思います。ネタばらしですね。

 結……「対決、赤い個性と私」がクライマックスからの結。


 序……「おわかれ」で内面的にも序が終わり、主人公は少しだけ自立します。

 破……この間に行われるスピード感満載の話。から「かいだん」まで。

 急……その後、クライマックスとラストまでの一直線。


 物語を三ないし四分割するとほぼばっちりのタイミングです。中盤の山も、のっぺらぼうと言う今までの怪奇とは少し違う敵が出てくることで良い感じになっています。

 クライマックスは「作者の言いたい事、やりたい事」が語られる訳ですが(文献より)、その後は余韻を持たせるためにすぐ終わるのが理想とされます。

 赤いハサミと一体化し攫い神の元から去った後は、もう一人の「わたし」が夜の町を探索して伏線を回収しつつ終わります。終わり方も申し分ないです。

 あえて言う所があるとすれば、「わたし」と「私」の対比や、導入に使われている「よるのまち」と「夜の町」ですが、主人公の成長はその前までに完全に描かれているので贅肉のような気もします。掴みに使っているのだとすれば、上記した通りクライマックスの何かを匂わせるシーンの方が無難に感じました。

 一応文献では、削っても問題のないプロローグはカットするべきとされています。

 でも至極短いし贅肉と言う程でもないか……(どっちだよ)。



・物語は主人公が目的に向かって進み、それを邪魔され、突破し、また邪魔が入り……を繰り返す訳ですが、まさにその教科書の様でした。

 上手く行かない事の連続を作るのは意外と難しいのですが、題材的にも作りやすく、主人公へ常に困難が降りかかります。

 ちょっと気になったのは、困難の種類と、その突破方法が少なかったように思います。困難は化け物が襲ってくると言う一点、そして大抵はユメかハサミかブリッジが突っ込んで来て解決するので、途中からはピンチの乗り越え方に大体予想が付いてしまいました。

 主人公の成長が凄く丁寧に描かれているので、成長しきらない程度に、自分以外に頼る事無く応戦して突破する所が一つくらい欲しかったと感じます(もしかしたら塔の所までとっておきたかったのかもしれませんが)。



・大して気にならないのですが、展開がもっとドミノ倒しにになっていると尚良かったように思います(文献より)。

 前の展開が次の展開のキッカケになり、その展開が更に次の……とドミノ倒しの様に物語が進むとエレガントです。ちなみにほとんどはそうなっていたのですが、一つだけ気になった所があります。

 主人公が気絶していつのまにか知らない所に、と言う場面展開が何度かあったのでそこの説得力があるとより完成度が上がるのかなと思いました(細かすぎるかもしれない)。



・ちなみに展開は神話の構造と完全に合致していました(文献のジョセフ・キャンベル)。以下に書き出します。


冒険への召命……ランドセルがない事に気づかされ学校へ取りに戻る。

召命の辞退……校舎に入ろうとしますが、メのせいで消極的です。

超自然的な物の援助……言わずもがなユメです。この時の援助者は庇護者であり、母性の側面があると言われます。ユメはまさに「母」そのものでした。

最初の境界の越境……なんとか決心し、校門を抜けます。

鯨の胎内……学校ですね。

試練への道……学校を抜け出した後は、塔を目指します。ここが物語では邪魔され、突破しを何度も繰り返す部分ですね。

女神との遭遇……これは姉です。一見冴えなくても女神に愛される事で主人公は主人公たり得る、とされます。事実姉には愛されていました。

誘惑者としての女性……本来女神と交わり内面の成長があるのですが、この場合は姉に愛されていた事を思い出し成長します。

父親と一体化……のっぺらぼうが出てきます。一体化までは行きませんが、ここで一旦家族が揃いますね。これまで一切語られなかった父親の事も想います。

神格化……親を象徴的に殺す事で、主人公は完全な姿へ変身します。塔で母を振り切ったシーンに当たります。

終局の報酬……主人公は自分の個性を強く思い出します。

帰還の拒絶……辛い過去を思い出し足を止めたく思うが、登って行きます

呪的逃走……登り切り、夜の町から還ってきます。

外界からの救出……「私」が「わたし」を捧げる事で、自分を救出します。更にここで完全に個性を取り戻します。

帰路境界の越境……攫い神と和解し、現実の世界へ戻ります。

二つの世界の導師……最後はユメモレが導いていましたね。

生きる自由……完全に個性を取り戻し成長を遂げた「私」はもう迷わずに生きる事が出来ます。



 はい、。言う事なし。このレベルの物語と私の書評レベルが釣り合っているのか、高田はめちゃくちゃ不安になります。

 既存の物語の構造に自分の書きたい事を当てはめて行くと大抵は破綻するので、一部変えたり端折ったりすると思うのですが、余すことなく書かれています(この構造を採用しているスターウォーズですら端折ってます)。

 多分「父親と一体化」の部分が苦戦したように思われます。私はのっぺらぼうが出て来た時に妙な「違和感」がありましたが、恐らくその苦戦のせいです。しかしギリギリご都合的には映りませんでした。

 父について掘り下げられていないので、もしかしたらのっぺらぼうを使用しない選択肢もあったかもしれません。



●主人公についてみていきます。


・物語は欠如(加害)の回復(逃避)により進んでいきます。


外面→ランドセルを取りに行く、塔へ行く。家に帰りたくない

内面→居場所がない、個性、勇気、家族の軋轢(お母さんとの和解)


 こんな感じかと思います。いや、内面の欠如が多すぎてもうね、それだけで私小説書けちゃうくらいの物量です。

 最初はランドセルを理由に、次は塔へ行くために物語は展開し、徐々に内面の葛藤も描かれつつ、最終的には両方の報酬を獲得します。雰囲気を壊さないようにビターハッピーエンドで幕引きする所も実にエクセレント。


 大きく気になった所はユメの名前を知っていた事、お守りの出る(渡す)タイミング、塔に行かなければならない説得力のある理由、この辺の詰めが甘いと考えます。

 初見では完成度の高さに隠れてそこまで違和感はなかったのですが、二回目、三回目はやはりここだけご都合的に映ってしまいました。

 (そう書きつつ、いや初見で隠れていれば良くね……?と自分で思ったのですが、多分プロの目は初見でも誤魔化せない)


・外面で「家に帰りたくない」と書きましたが、それは各論で触れます。


・もしかしたら内面の一つに「罪悪感」もあるかもしれない。



●各キャラの役割について


・敵


 敵には二種類、外面上と内面の敵がいます。

 外面上はわかりやすく、化け物たちですね。塔への道をこれでもかと言うくらいとことん阻んできます。

 内面上は母だと考えます。家庭環境のせいで個性を失い、美しくあらねばと思い、主人公は壊れて行きました。物語でも最後の最後までユメとして形を変えて道を阻もうとします。

 

 主人公にとっての最大の敵(ラスボス)は最後和解か赦せないかの二択に迫られる訳ですが、主人公は和解と言う道を選びました。

 赦せない、と言うルートも見たい気はしますが、恐らく気持ちの良い終わり方にはならないでしょう。和解の選択肢は大正解ですね。



・援助者、賢者、贈与者


 ざっくり言うと、援助者は援助してくれる存在(そのまんま)、賢者は物々交換でめっちゃ良いものをくれる存在、贈与者は贈与物をくれる存在です。


 例えば花子さんや二宮金……銅次郎などは無償で助けてくれるので援助者。ちょっと前に書きましたがユメは贈与者、贈与物は「助手(つまり自分)」です。

 ヒナも贈与者に当たりますね。かつて貰った愛情により「助手」や「乗り物」として自分を差し出します。(愛情を理由に守ってくれる姉も贈与者です)

 賢者は攫い神だと判断します。主人公は「わたし」をあげた(と言うよりパクられた)事により、願いをかなえてもらいます。複雑な物々交換です。

 各キャラクターがきちんと役割をこなしていてほぼ省くキャラがいません。この辺りも徹底されています。

 


●物語は日常から非日常に向かい、日常に帰って来ることで完結します。


・日常はいつもの帰り道、そこで非日常をほのめかす予兆(メが砂場から見ている)があり、非日常(学校)へ向かいます。

 

・出発後は主人公の行動に対して制約やタブーはがあるのですが、無力って所でしょうか。それゆえに何もできず、ただ逃げ回る事しかできない。


・主人公は作中で日常から最も遠い場所にいきます。禁忌の場所と言われ、鶴の恩返しで言う襖を覗いてしまうシーンなどです。これは塔へ上り扉を開いてしまう事に当たります。その禁忌を破る事により、夜の町を脱出できる訳です。


・そして目的を達成する為に何かが失われ、何かを得ます。物語は失った物の大きさで得た物の大きさを表現しようとするのですが、

 得た物は「個性」

 失った物は「母(物理的にも、象徴的にも)」

 ですね。

 母から完全に自立する事で、個性を得て、姉とは違う道を歩んでいきます。ちゃんと釣り合っているように感じます。


 物語と言うのはそもそも子供が大人になる為の通過儀礼を象徴的に書かれたものが多いので(文献より)、そう言う意味でも超王道な神話的物語と思えます。



●ちょくちょく小ネタを突っ込んでくるのは良い戦略だと思います。話の面白さは緊張と緩和の連続で出来ているので、ユーモアを挟む事によりスムーズに読み進められました。




総論は以上です。



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2、各論


●よるのまち


 総論でも書きましたが、物語上どうしても必要なシーンと言う訳でもないので、このプロローグはいらないようにも映ります。

 物語の本当の姿を見せるために、例えば姉が自殺するシーンや、お守りを手に入れるシーンなどがラスト付近の文体で描かれると、謎が後を引くのでアリかなと思います。



●ゆうぐれ、かえりみち


>からすといっしょにかえりましょう。


 童謡の一部ですが、物語的には象徴的な文です。


 ゆうやけこやけでひがくれて

 やまのおてらのかねがなる

 おててつないでみなかえろ

 からすといっしょにかえりましょう


 と言う歌詞ですが、この作品には「やまのおてら」には攫い神がいます。鐘が鳴るって言うのは集合の合図か何かでしょう。

 ユメモレ達は何故か「手」があります。日が暮れて――つまり夜の世界で「おてて」を繋いで攫い神の元へ帰る訳です。

 からすといっしょに~の部分から、さらにカラスの歌へ展開します。


 からす なぜなくの

 からすはやまに かわいい ななつのこが あるからよ  と童謡は続きます。


 このからすが母親――最初のユメだとすれば、山――攫い神の元へこの時点で連れ去られていたことが判明します。そうすると、冒頭から記憶がおぼろげな事にも説得力があります。


 たった一文で中々の深読みをさせてくれますね。



>とてもとても高い塔だ。逆光に滲む視界に、わたしはそれを見た。


 最初自分の影の比喩かなと思ったら違いましたね、逆光だし。しかも比喩でも何でもなくほんとうの塔だった。(新しい自分に生まれ変わる為の建造物なので、産道の比喩かもしれません)。


>わたしの家にはお父さんがいなかった。


 不穏な空気の出し方が斬新、とまでは言いませんが冒頭でいきなりこの挟み方をするので中々勇気ある行動だと思いました。

 多くの作家さんは恐らくこれを冒頭に置いて、「※」や空白等で区切ってから始まる気がします。


>光が降り注ぐ。わたしは全身が焼かれそうになって身悶えた。


 少し前に日の光を「暴力的」とも言っているので、明かに何かを隠喩していますね。夕日が「綺麗」だからか、それとも「悲惨な現実」が耐えられないのか、他にも理由がありそうですが、正解はわかりません。

 とにかく一般的には太陽に対し嫌な感じは覚えないと思いますが、ネガティブなイメージを持つと言う事で、この後の展開の予兆にもなっています。


>わたしの小さなオアシス。安全地帯。わたしが居てもいいところ。


 総論で「家に帰りたくない」と書いたのはここです。問題のない家庭の小学生なら家が安全地帯ですが、前情報からも家の居心地が悪そうな印象を受けます。つまり家に帰らなくちゃは家に帰りたい訳ではない、むしろ帰りたくない事への裏返しと分かる訳です。

 最後まで読めばその理由も明らかになりますが、初見はここでそれを想像させることで、あえてランドセルを学校に忘れたのかな、なんて考えていました。



>のっぺらとした眼差しは、まるで鏡を見ているようだった。


 鏡とあるので、自分として言っていますね。だいぶ先になる無個性云々の回の小さな伏線にもなっている気がします。



・このあとユメが出てきますが、仮面、とあったのですぐにペルソナを思い出しました。さらにその前に鏡と言う比喩もあったので、最初は自分の深層心理か何かだと思っていましたが、当たらずとも遠からずでしょうか。

 不気味だけど親近感が沸くと言うのは、母親だからと言う伏線ですね。まさかこの球体が母だとはだれも思わないでしょう。

 そしてユメはもうこの時点で塔への遠回りさせようとしていた訳ですね。二週目以降はなるほどなって感じでした。



●くらやみ、つうがくろ


>町のメはどこまでもわたしを責め立てる。


 見られたくないがために相手の目を潰す、そう言う夢を見た鬱病患者が居たと言う話を思い出したので、似たような過去があるんだろうなと読み進めていました。後に分かりますが正解でしたね。

 初見の時は、もしくは彼女になにかしらの罪悪感があって、見られたくない様な罪深い事をしたのかな、と言う可能性も考えながら読んでいました。



>心が引き摺られる。下に、下に。重力に引きずりこまれる。


 最後、扉の向こうは上へ、上へ向かうので、その対比なのかな、と思いました。中々の伏線お化け。



>固い地面に飛び降りる。足から頭に痺れるような感覚が走った。


 あるあるですね。小学校の頃に膝を駆使してそれを防ぐ練習をして遊んでいました(どうでもいい)。


>降り注いでいるのは、闇を払う光だ。そんな大げさなことを感じた。でも、それは懐中電灯のように頼りない光で、それでもわたしには神の奇跡に思えた。


 助けたら進んでしまうのに、ユメはちょくちょく主人公に手を貸します。もしかしたら母も子離れしなければと、心の中では葛藤していた時期があったのかもしれません。

 過保護であった事の罪悪感を、ここ(夜の町)で主人公を助ける事により償おうとしている気がしました。



>わずかな勇気が足りない。一握りの力が見当たらない。


 ゲジが溢れ捲っているシーンです。もうこの時点で「勇気」のキーワードが出てきます。主人公が成長する為に足りなかった物なので、かなり需要な伏線ですね。ここではまだほんの搾りかす程度の勇気しか持ち合わせていません。

 それにしても成長と会わせて、蛹になる毛虫とかだったらまだわかったのですが、何故ゲジを選択したのかが気になりました。一般的な嫌悪感のある虫と言えば、例えばゴキブリなんかの方が馴染みがあるし、強敵感もあります。

 ここのこじつけは思いつきませんでした。教えて欲しい。



●たんけん、よるのがっこう


>わたしは、赤い色が好きだったらしい。赤い靴に、赤いお洋服に、赤いハサミ。


 何故赤が好きなのか、明確な答えは導き出せませんでしたが……夕日や太陽はイメージ的に赤なので、夜から脱出する為には必要なのかなと思いました。

 靴とハサミは出てきましたが、服は出てきませんでしたね。伏線的なので服も出した方が良かったかもしれません。


>わたしの作品は「勝利」だった。


 書道の字ですが、わたし「の」と言う事は選べたのでしょうか。そこでわざわざ勝利を選ぶのが意味深です。この時の自分は何かに「敗北」していたからこそ、羨望と言う形でそれを選んだのかもしれません。もしくはこのあとの展開を暗示させていたとか、「私」が勇気づけていた等の可能性もあります。

 とは言え「家族」みたいに分かりやすすぎるテーマを書くわけにもいかないので、謎なくらいが丁度いいのかもしれません。



・二宮金……もとい、銅次郎さんがボランティア的に助けてくれます。

 一応「援助者」の役割でも良いのですが、出来れば「銅像を磨いたことがある」などのエピソードをチラっと入れておくと、物々交換が成り立つので「何故二宮だけが助けてくれるのか」と言う事に説得力が出ます。

(そう言った物々交換の描写があるのに見落としていたら申し訳ない……)





後編へ続きます!

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