第4回 残響世界の聖剣譚 -VRMMOで鍛えた力で今を生きるこの世界を守ります-/気力♪ 様  後編


続きです!




●01

>「さて、お姉さん。俺はお姉さんの命の恩人ですよね?」

>「……何よ。私顔に出てないけど、あなたには感謝してるわよ。とっても」


 冒頭で過去っぽい雰囲気で話し出す上にお姉さんと何処に居たのかと言う描写が一切ないため、一瞬二人が話しているこの場所は何処なのか分からなくなる可能性があります。殆ど時間軸具合どうしていない場合、普通に進めた方が無難です。

 と言うかプロローグからもろ続いているので、やっぱりプロローグと言うよりプロローグ自体が一章になっちゃいます。



>「所で、頑なに名乗らないけど何か事情があるの?」

「え、それ聞きますお姉さん?」

「そりゃね、恩人の名前くらい覚えておきたいし」

「……てっきり“今日の出来事なんて覚えていてたまりますかよ! ”って感じかと邪推してました」

「何キャラよ私は」

「一目で人のキャラクター見抜けるような目は持ってないですねー」

『つまり適当という訳です』

「馬鹿じゃないのアンタ」


 ……作者様の為に、あえて明言します。今後こんな機会もないと思うので。

 抽出したやり取り、これはほんの一例ですが、主人公の会話のやりとりが目を背けたくなるくらい痛々しいです!これは全編通してそうです!

 理由を考えましたが、やっぱり主人公がナルシスト感を出し過ぎなのだと思います。

 結構深い葛藤を抱えている愛らしいキャラクターなので、もう少し一般人っぽく喋らせてあげた方が私は良いと思います……。主人公が嫌われるのは作品的にも良くないので。



>「タレ先マジで面白良い人よねー」

>「ですよねー」


 いくら中学生とは言え……こういった頭の悪そうな会話も控えた方が良いです。特に語尾を伸ばすのはキャラ付けでないかぎり不快感を与える可能性があります。(でもこれは高田が社会人だからかもしれない。若い人は何も感じないかも……)

 そしてこのお姉さんも会話も伏線もなく、全くあとの物語に関わって来ないので、ここのくだりは全てカットして大丈夫だと思います。

 「ここのシーンが物語に関係があるかないか」を想像しながら書くと良いかもしれません。(重要!)



>登校途中に友人との会話がありますが、伏線も大した内容もないので全てカットして大丈夫です。



>「じゃあ、俺帰るわー」

「送るぜ親友!」

「そうだぜ親友!」

「気をつけてねー明太子くん」

「自称親友はやめーや。あと明太子もやめーっての」

 

 誰がいつ何を喋っているのか見当もつきません。と思ったらそのすぐ後に杉田と小泉と言うここにしか出てこないキャラが出現します。

 彼らはエキストラなので名前は必要ありません。湯婆婆になった気持ちで名前を剥ぎ取りましょう。

 そして、ここは読みずらいだけで物語の無駄にしかならないので全部必要ないです……。



●02話


・序盤御影について色々語られますが、キャラについては説明ではなく現在の逸話で紹介する方が良いとされています(文献より)

 (あいつはこうだ~と第三者から聞く事に意味はなく、目の前でそのキャラが喋る方が印象付けられると言う訳です)



・ここで御影との会話が繰り広げられますが、ちょっと酷な言い方をすると…………作者様の妄想が垂れ流されているだけのように感じます。

 

 読まれてはいないと思いますが、この自主企画の第二回で高田は病弱キャラが好きと明記しております。なので御影には期待しているので(何をだ)、彼女の人生を一から考えて、その上で物語に登場させてあげて欲しいです。


 ここの主人公と御影と言う人間が意思を持って話をしていると言う感じがしないのは、キャラの作り込みが甘いのかもしれないと考えます。



・ここのラストで「賢者」に当たるおっさんが出てきます。新しい世界で主人公に何かを教えると言うのは非常ni

重要なキャラクターなので、総論で書いたようにおそらく今後も活躍するキャラクターであって欲しいと思います。

 ただし、このタイミングで出す理由がありません。キャラは出るべき時に相応しい舞台で現れる為、ここで出してしまうのは「主人公に武器を持たせるため」と言うご都合主義になってしまう為、適切ではないと感じます。

 もしくはこのあと旅に同行するとかなら、良かったかも……。



>「ま、気にすんな。元聖騎士団員のお古だしな」「……そういや、歪みも傷もないな。柄もなんか綺麗だし」「ま、臆病者にもなれなかったオッサンが居たってだけのことさね」


 伏線の出し方が雑過ぎます……。

 回収された時にあれは伏線だったのかとなるのが面白い物語の法則なのですが、今回のようにこれみよがしにチラつかされるとそれが回収された時に感動も何もない事になります。



●04


>「お前、鐘は聞いていたよな? どうしてここに来た」「いや、試し斬りがしたくて」「殺伐としてるな……まぁ良い。


 これ、主人公と喋っているの騎士団の端くれで良いんですよね?何回読み返してもわかり難いんですが……。そもそもここの会話自体が必要ないです。



>「馬鹿か! 前に出すぎだ!」「ご心配なく! これでも結構……」


 これは主人公と誰の会話ですか?恐らく騎士団かと思われますが、ここも混乱を呼ぶので全く書く必要ありません。



>体感時間の延長か? コレ。

 よくわからん。メディ、わかるか? 

『回答。動体視力が良くなっているのかと。それと、体感時間がおかしいのはいつものことです』

 マジか。

 『マジです』



 ここは伏線?なのかもしれませんが、完全に意味不明です。オナニーすぎます。もう少し読者にわかるように説明する事を心がけた方が良いと思います。

 


> 瞬間、理解する。この狼は分かっていたのだ。結局の所自分の目的を完全に挫く事ができる使い手は一番前にいるこの男なのだと


 そうすると、真っ先に襲い掛かって来なかった理由がわかりません。仮面ライダーの変身シーンを待つ敵のような違和感を覚えます。



・と言う訳でこの話はアルフォンスが出てきましたが、ここで出す意味がわかりません。そんな事よりもキーマンである御影との戦闘をするべきでした。

 もっと言ってしまえば、ここのVRの戦闘にまるで意味を見出せません。伏線になっていないので、蛇足です

 余談ですが場面を書く時は「何故その場面を書くのか」を意識した方が良いです(文献より)。ここに何故アルフォンスを出したか説明できるのであれば、出す意味はあったと思いますが、作者様のその理由は推し量れませんでした。



●05

・物語の主軸を定めていない為、この時点で「主人公は何処に向かっているんだっけ?」と言う気持ちが起こります(実際「鐘が鳴った」と言う理由だけで進んでいくので、その先にボス的な奴がいると言う説明がないと、意味不明です)。


>わからん殺しかー。などと恐らく食いちぎられた胴の痛みを感じながら思う。結構しんどいぞこの野郎。


 ゲームだからと言うのは分かりますが、痛みを感じているし、一応は死ぬところなので「しんどいぞこの野郎」と言う文章は小学生が書いたのかと思うくらいに稚拙すぎます。

 しかもこのような表現が作品の特徴みたいなものなので、もうこの辺から戦闘シーンは読解問題みたいになっています!



・長い間会話の応酬が続きます。正直小説と言えるのか疑わしいレベルです……。しかも誰が喋っているか分かりません。

 こうなってしまう理由は意味のないキャラが出過ぎで、全員に喋らせようとしてしまうからです。主人公と一人、二人くらいで完結するのがわかりやすく、無駄がないと思います。会話の内容も全く意味がなく全て省けるものばかりなので……。スピンオフでやりましょう。そっちならストレスなく読めます。



>「重量子変化探知機……らしい。先輩が半日で作り上げたものだから全く信用はないんだけどさ!」


いやこいつ誰?!

重量子変化探知機って何?!

さらに先輩って誰?!


 ……と言う、情報を投げっぱなしにするの事が伏線を張る事ではありません。「気になるような情報を出しておこう」と言う作者の見え見えの魂胆は往々にして読者にとって混乱を招きます。逆効果です。

 そして結局最新話まで出てこなかったので、この演出はいりません(一瞬あったけど)。出すとしてももっと後ですかね。


●06


>一応探しているのだが、まだ良さげなソフトに巡り合えていないので今日も今日とて《Echo World》だ。


 私の予想にある、やはり本当は良さげなソフトは口実で、自覚はないが楽しいと感じて居たい自分を探しているような気がします。そっちの方が物語的に面白いと思うので。(でもその場合は物語が進むにつれ、徐々に自覚させていく必要があります)


>「質問良いか?」

 王子が死んだと言うショッキングな事も間髪入れず会話を続ける主人公。この辺は描写不足と言うより主人公の「死に対する軽さ」が現れているので良いですね。



>なんかまずい感じの流れだが、何がまずいのかわからない。


 中学生だと言う事を考慮しても普通なら暗殺と気づきますが、人の感情に疎いため気付かない。感情がない説あっている気がする。



・この後金髪ドリルと長親が出てきますけど、出番が早すぎです。アルフォンスも出て来たばかりなので、せめて御影をもうちょい掘り下げてからですね。

 しかも二人とも最新話までは現実(話の本筋)に関わっていないので、そう言う意味でも出すのが早すぎです。

 とは言え、物語の序盤25%までには出したいところなので、難しい所です。

 ただし、もし物語の主軸(現実世界に残響してくる等)に関わらない場合、必要のないキャラと言う事になります。


>「強者つわものか……」

>「キワモノだろどう考えても!」


ここは面白い(何様)。



>乙女の秘密という事でお願いするわ」

>「なるほど、素敵な理由ですね」


 伏線……ですかね?(ですよね?)。もしそうでない場合、無駄な会話になります。



・ダイハと名前を変えますが、読者が混乱する要因なので必要ないかな……。同じ名前を呼び続ける事で愛着もつくので、わざわざかえない方が良いです。映像作品ではないので。もちろん伏線があるなら別です。



・作者様は結構閑話休題をいれますが、これまた伏線じゃない限り要りません。話のテンポが途切れる為です。

 ネットで動画見てる最中に広告が入ると「ちっ……」ってなりますよね、それと同じです。



・そんなぐだぐだな会話から、最後の王子とタクマとの交流が始まった。


 ここはそこそこ衝撃的な感じなので、勿体ぶる間が欲しいですね。

 王子だったの!?と言う余韻がなく進んでしまい、勿体ないです。作品全体的にキャラが「知っていました」風に進む印象を受けるので、ちょっとよろしくないかも。



●07


>「俺はもちっと外を見て欲しいんだけどなー」


 これは正に内面を見られたくない、の裏返しですね。自分の内面にコンプレックスをかかえているが故の発言と深読みします。こういうさりげない所でキャラを見せて行けるの良いですね。

 そして「守りたいと思っている御影」にすらそれを言うので、自分本位に「感情があると思いたいが為」御影を守っていると言う私の推測は正しい気がします。


・この辺りから一つ疑問があるのですが、長親どこに行った……?何処かに言った描写ありましたっけ?死んだ?(死んでない)



・主人公は荒野の西風亭に行く訳ですが、最初会話しかないので誰と喋っているかわかりません。

 恐らく店主なのでしょうが、さすがにそれくらいの描写は必要ですね。逆にここの会話がほとんど意味を成していないので、店主との会話は全部要らないかもしれません。



>いっそ殺してしまうのはどうでしょうか?』んー、個人的にノーで!


主人公の性格からしたら皆殺しにするはずです。皆殺しにしなかった理由も語られない、なのでここはご都合的に映ってしまいます。



・何故ここでイレースとロックス!?出す意味がわかりません!

 作者様的に「この辺で出しておこう」みたいな軽い気持ちかもしれませんが、このモブを掘り下げる必要がまるでないので仲間と戦うべきです。せめて御影を散歩等の理由を付けて遭遇させ、少数ながら苦戦してやっとこさ逃げる……等の方が無難です。

 プロでも大人数のキャラを扱うのは大変なので……。


●08

>『さて。ファンタジー系列の法則は私にはわかりかねます』


 いや結構色々推測してましたやん……こんな時だけおかしいです。



>皆殺しだワン。『何故に犬なのですか?』 ノリさ!


 見てて痛々しいです(直球)ほんとこういうノリやめたほうがいです(追い打ち)


・と言う訳でここのサブイベントの戦闘が終わる訳ですが。ちょっと長すぎますかね……本筋ではないのでもう少しスマートに終わらせましょう。シーンに目的を持たせて、それが終わったら即引き上げる癖をつけた方が良いです(文献より)


●09

>「はよー」「はよー」

 ここはいらないですね。後の台詞にも影響ないので。こういう部分に小説の書き慣れていない感じがてしまいますので、いっそ芥川とか読みまくってみるのはどうでしょうか。



>何その殺る気スイッチの軽さ。人として怖いわ」あ、やべ。


 こういう伏線は自然なので、こんな感じで出していけたらなと思います。



>「すまん、お呼ばれした。悪いんだけど飯の買い出しお願いできるか? ちゃんと金は払うから」「構わないっての。入学以来の付き合いだぞ」「さんきゅー」「じゃあ、ツナマヨで良いよな?」「頼むわ」


 ここは「すまん、呼ばれた。悪いけど飯勝って来てくれ。金は後で」「構わないっての。いってら」

で、伝わります。入学以来を言うのはわざとらしいし、ツナマヨの下りは蛇足です。



>そうして目の前の警察の人を見る。


 作者様は冒頭会話から入る癖がありますね。

 場面が変わって新しいキャラがいる場合、会話の前にこの情報を入れておかないと、その場面に警察官がいると読者は知らないので会話がめちゃくちゃです。小説は映像作品ではない事を意識しましょう。



>「あいよ。狼がでたらぶん殴れ。良いアドバイスだぜオオカミ少年」「ならこっちからも一つ教えてやる」


 ???ここって両方とも警察ですよね?同じ人が連続で喋っているのに「」を分けてしまうと主人公が喋っている様に見えるので、一緒にした方が無難です。表現が斬新すぎます。



・メディの代理発現、とかいてありますが、やはり主人公は自分がないと言う暗喩ですかね。ちょっと難しい所です。

 こういったのをもっと挟めると主人公のぶっ壊れ振りがわかるので、面白いと思います。



>エコワの話なら多少はできるけど

 一瞬「は?」と読者は思います。いきなり略すしその説明がない、読者に対して理不尽な事は避けましょう。今後その名刺出てこない上に、略す必要も全くないのでここは要りません。ノリで書かない方が良いです。



・終盤の一ノ瀬との会話ですが、一ノ瀬がゲームをやり始めない限り要らない会話になります。と言う訳で普通ならここは完全に伏線になりますね。

 この感じは恐らくやり始めそうな気もしますが……って言うかこのシーンだけ見ると一ノ瀬が何かを探っているようでなんか怪しいんですよね。何かの黒幕か!?



●10

・あ、長親出てきた。……名前だけ。

 彼の活躍は果たしてあるのだろうか。って感じなので(後にちょっとありますが)、私の中で既に不憫キャラです。活躍がないならスピンオフ送りで良いでしょう。


>「嘘、このゲームAIサポート入れられんの⁉︎」

 もうちょい早めにこの情報があると(って言うか一番最初)読者が混乱しません。主人公に地の文で「現実のAIサポートも入るんだな」とひとこと言わせるだけでいいので……今から書き加える事すら可能ですよ。編集画面へGOです。



>そんなこんなで集まった6人

 この6人が誰かも語られずいきなり延々と会話だけが続くので誰が喋っているのかわかりません。

 満員電車で他人の会話が耳に入って来るのを聞き分けると言うだけの苦行です。さすがに酷すぎるので、一行くらいは描写を入れましょう。



・マスタードさんとの共闘、しかし伏線でも何でもないのでカットして大丈夫です。

物語は前の展開が次の展開に繋がっていなければなりません(文献より)



>そんなわけで武器屋探しの旅である。

 と言う訳でまた微妙なサブイベントが始まり、一向に物語が進みません。「冒険」が物語の主軸ならまだしも、メインは「現実世界に仮想世界がリンクしてくる」ことなので、それ以外は極力膨らませないようにしましょう。膨らんでしまったらスピンオフ送りです。



●11話

・いきなり会話が始まりますが、これ誰と話してるんですか?恐らく師匠かと思いますが、描写を入れて下さい。一行でもいいので。


・後半の会話も本筋に関係ないので、要りません。どうしても仲間同士の意味のない会話がやりたい場合はやっぱり番外編等でやるのが良いかと……。



●12話

・再び開幕に会話の身が延々と続き、何人いて誰がいつ喋っているのか分かりません。また満員電車で他人が喋っているのを聞いている状態です。


・イービーさんって誰でしたっけ……?イービーって言うネットゲーム用語ですかね?あと、この眼鏡キャラはプレイヤーで良いんですね?

 描写不足の為そう言った疑問の元、ストーリーが進んでしまう、しかも後々あまり出てこない、と言う状況なので、この二人を出す必要性がありません。指揮云々を知らせたいのであればアルフォンス辺りに語らせるのが無難かなと。



>何故ですか? 何故あなたが大魔の下僕になっているのですか!」「護衛長殿!」


 作者様がやりたい演出は手に取るようにわかりますが……これは読者的には「嘘だろ!?」ではなく「いや誰やねーん!」です。三回読みましたが、出てましたっけ……副団長みたいな人はいましたが。

 しかもこの辺しか出てこないキャラの過去を書いても読者的に「どうでもいい」ので、テンポが悪くなるだけです。


・ここから護衛長の裏切った理由等、アルフォンスとのドラマがありますが完全に茶番です。ここまで安っぽくなってしまうのは伏線をはって時間をかけて感情移入させていないからです。



●15

 長い長い戦いが終わった訳ですが、ここで一つの心理描写をしておかないとこの戦闘全てをカットする必要が出てきます。

 いくらNPCとは言え、アルフォンスはまぁまぁ出て来て感情移入もそれなりにあったので、彼があっさり死ぬ事により普通はショックを受けるであろうが、主人公は受けず、それに対して主人公が


 そうでなければ読者は「一体何を見せられていたんだ……」と言う気分になります。勿体ないです。

 それと、ドリルと長親がほぼ出てこない事が不自然。でも物語は進んでいく事が出来たのでこの二人は物語に必要ない事が証明されました。御影もバーサーカーみたいな紹介されましたがほぼ活躍なし。これも不自然です。


 ただしここでミッションが失敗した事はかなり大きな意味があります!

 主人公が今まで上手く行きすぎていたので、この展開はかなりありかなと思いました。ただし失敗するだけではだめで、その事で主人公の内面がどう変わって行くか描かなくてはなりません(文献より)



●16話

 ようやく話の本筋に関わる話です。本来ここは序盤も序盤に出すべき話ですが、それは総論で言った通りです。

 結構重要な回なので、狼をいきなり出してしまうよりかは、その前兆みたいな演出があると緊張感が増すでしょう。



>そう言って壁を殴りつけようとしたら。拳のインパクトのポイントが数mm単位だがずれていた。「……メディ、リンクが新たに繋がる家電って増えてたりしてるか?」『……はい。新たに一階のスピーカーと繋がりました』ヤバイ。その言葉しか浮かばない。だが、この世界は所詮現実ゲームだ。死ねば終わり。変わらない。


 ちょ、ここどういう意味ですか……?主人公が何に気付き、何に対してヤバイと言って、その結果が所詮現実だ、に繋がるかが明確でないです。

 主人公を起点に仮想現実が広がっているって解釈で良いんでしょうか……だとしても拳のポイントがずれた事が原因でわかる理由が不明です。



>そうしてメディを頼りに塀を伝って最短経路を走る。

 自分でベビーカーに座れないくらい酷い時があるのに走れるのは、仮想現実とリンクしていると言う演出だと判断します。一応それは「体が軽い」等喋らせて読者に知らせた方が良いと思います。




>「知らねぇよ! だから必死こいて戦ってんだろが!」


 いやいやいきなり情緒不安定すぎぃ!現実に目の前でこの流れをやっている二人を想像してください。

 何こいつキモ……と思われかねません。主人公なので得策ではないかと。



>「罠ならそれまで賭けるは命! 決めるぜ特攻俺蛮行!」『何故にラップか知らないですが、私の心も賭けるは当然!』「『ノリだけで、命賭けるさ、現実ゲームなら!』」


 リアルに鳥肌が立つレベルで痛い(直球)自分に酔うのはやめましょう(追い打ち)



>俺は俺が人の社会に表面上溶け込むには、彼らを助けなければならないと教え込まれて、理解している。


 この設定が超超超重要です!

 主人公の行動に説得力が出るからです。総論で言った様に序盤にこの話があれば、中二的行動も多少理解出るので、やっぱり順番を変えたほうが得策に思います。

 ただしこの設定がある割には主人公は結構熱くなったり恥ずかしがったりするので、キャラのブレが気になります。中二病だし、常に意味もなく蟻を踏み殺すとか言うエピソードがあってもいいかもしれません。



>君だってまだ高校生の子供なのに


 あれ、中学生では……??



●18

>まったく親父め。嬉しいじゃねぇか畜生。


 年頃の男の子が父親から心配されてここまで喜ばないので、愛情飢餓等の描写がないとファザコンは現実味がない気がします。普通ならこっぱづかしい、で終わるので。



>表面上しか怒るフリができなかった。ゲームじゃなくて現実の方でだぜ?やっぱ、人と違うってわかってても応えるわけよ。かつて先生は俺に言った。お前は鬼子だと。生まれる時代を間違えたのだと。それは、とても的を射ている言葉だと思う。だから先生は俺に人のフリの仕方を教えてくれた。


 と言う訳でやっぱり自身の非情な所をめちゃくちゃ気にしているので、たまに本当に感情が高ぶっているかのような表現は避けるべきです(会話ではなく、地の文で興奮してしまっている所など)。キャラがぶれてしまうので。



>おかしいあなたに心を救われたの。

 そのエピソードが現時点(23話)ではないので、そろそろ欲しいと思います。御影がもっと見たい(高田はロリコンではないです)



>ああ、ユージだ。

 今ですらキャラを持て余しているので、確実にいらない新キャラです。そもそもここでのユージたちとの会話がまったく物語と関係ないので、スピンオフでやるべきです。



●19話

・何度も同じ事を言う様で申し訳ないのですが、開幕描写もなしに会話だらけで再び満員電車状態です。最初4人って言ってますが、主人公と御影とドリルと後、誰ですか?長親?


>「てか、なんで長親さんまだ仲間やってんです?」


 ここは読者の気持ちを代弁しています。ほんとこれです。リストラしましょう。



>足軽太郎さん!

>ミスターゾンビアタッカーのフーさん。


 いや誰!?ぽっと出の無駄なキャラは削りましょう!名前は要りません!



・描写が少なく理解が謝っていたら申し訳ないのですが、謀反を起こすエディをこの時点で殺した方がいいのでは?と普通なら思う気がするのですが……。



●20話

 ここも無駄な会話が続きます。恐らく伏線はないと思うので、全て省いたほうがテンポ良くなります。

 そしてアルフォンスが出てこない事の違和感がぬぐえないので、最初に出した方が良いです。

 そして出て来た時に主人公が何の感慨深さも見せないのは不自然です。せめて「アルフォンス!」くらいのリアクションがあっていいでしょう。あたかも最初からいた様に描かれています。


>「改めて名乗ろうか! 俺は我流、明太子タクマ!」「ダチの信じた願いのためと俺自身の我欲の為に!」「貴様らを、殺す」


 主人公以外の二人が誰だかわかりません。まじで誰だかわかりません、長親?と、あと誰だ……?

 せめて御影やドリルにした方が良いと思います。



●22話

 アルフォンス編(?)の戦闘が終わりました。一回失敗するところ意外、本筋と関係ないのでほぼほぼスピンオフで良いかと思います。


・中盤、ポイントの特典の説明がありますが、物語の主軸に関わりそうな事なのでもっと早く出した方がいいですね。できれば最初の説明で出してしまった方が無難です。何故今更?となるので……。

 製作者も出てきますが、同様です。今更感凄い。あとSAO感ありますね(茅場でしたっけ?)



●23話

 こういう緊迫した戦闘が、毎回戦う時に目指す最低ラインだと思います。失うものがあるし、物語の意味があるシーンなので、盛り上がる訳です。

 更に終盤の主人公語りが素晴らしいので、この回をもっと早く出すべきです。主人公に感情移入したくなるこのエピソードがこんなに後では勿体なさ過ぎます!


 実際、私が主人公の事を好きになれたのはこの回を見てからでした。終始言動の酷さが目立つので、ここをプロローグにしてもいいくらいですね……。








各論は以上です!



――――――――――――――――――



3、作品の強み(弱み)や個性だと思う所(主観多め)


・自分でも引くくらいかなり辛口に書いてしまいましたが、物語の構造だけを見ると、で物凄くしっかりとした設定があります。

 プロットの正しい練り方と、地の文の書き方、キャラのやり取りを修正できれば恐らくかなりのレベルで戦えるものだと個人的には思いました。

 騙されたと思って、総論で言った話の順番と、VRゲーム内の戦闘をほぼまるごとカットしてみてください!

 多分、めちゃくちゃ良くなると思います……(カットした話は無駄ではないので、同時進行でスピンオフとして別章に載せてください。その方がドリルや長親等のキャラが立ちます。アルフォンスの活躍ももっと見たいので、勿体ない)


・ちょくちょく不穏な設定や台詞が出てくるので、勿体ぶらずにそれをもっと前面に出した方が良いです。その設定があれば見ていたのに、と言う読者が多分いると思います(逃がした魚は大きい!)



・個人的に作者様は「誰かが読むことを意識して書く、楽しんでもらう」と言う、これだけを意識してもらえれば、かなり化けるのではないかと思っています。



・適切な記事がないのでざっと調べた事と、実体験から、SFは面白かろうが話題だろうがPV数あまり伸びない傾向にあります。 

 例えば累計ランキングで見るとSFで星1000超えているのはわずか10作品しかありません。

 逆にファンタジーはぶっちぎりで多く、SFは恋愛・ラブコメにも劣ります。(他のサイトとか、話数とか、長さとか、一話の文字数とか、傾向、PV数等確認してないんでザル予想すけど……SFで戦うのは不利と言うのは当たらずとも遠からずだと思います)

 ので、より多くの人に見てもらいたいならファンタジーにしてしまってもいいかも。賞に応募する訳ではないので、ジャンルエラーで落とされる心配もなし。

 ファンタジーにした所で、題名から「SAO」みたいな感じかな~とわかるので、読者を騙す事にもならないと予想します。



―――――――――――――――――――――


 以上です!


 個人的にVRMMO系好きで、王道とはちょっと別ベクトルの面白そうな話なので期待してます。勿体ない部分が多すぎるんです……。


 何度も申し上げますが、素人の分析や評価なので……気に食わない所があったら「高田はわかってないな……」くらいに思って頂けると助かります。


 気力♪様、素敵な作品をありがとうございました!





 次の第回は、猫柳蝉丸様の「その涙さえ命の色~ALIVE~」を拝見させて頂きます。

 

 

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