限前とリエル4

リエル:どうして………分かるの?


限前:そもそもお前さんを担ぎ込んだのは日向……ああ、さっきのおじさんな、そいつだった。


ちょうどその瞬間を見てたって訳だ。


リエル:……そう 、なんだ………(覚えて、ない…)


限前:(やっと合点がいった。どうして日向がわざわざ俺に預けたのかが…正直、接合するのが怖い気がするが確かめるべきだな…)


……長々と雑談に付き合わせて悪かったな。頭をぶつけた後で座ってるの、しんどかったんじゃねーのか。


リエル:……ううん、だいじょぶだよ。いたくないもん。


限前:……よし、そろそろ本格的に始めるかな。そこのベッドに横になってくれるか?


リエル:…………!う、うん…(また、さっきみたいに何かするのかな?………怖いよ……)


限前:その表情、何するのかが分からなくて怖いのか?少しお前さんの中を覗かせて貰うだけだ。痛くはさせないから楽にしててくれ。


(言い終わると右手をリエルの胸元に添える。瞳を覗き込むと二人の意識は一つになった)


リエル:…………ここ、どこ……?おじさん……怖いよ……!


(リエルは見慣れない部屋に一人きりだ。途端に恐怖に支配され、パニックに陥りそうになる)


限前:……落ち着け、リエル。俺は此処に居る。


リエル:……おじさん……!


(相手が恐れるべき医者であることも忘れたように、リエルは抱きついた。限前が抱きしめると…身体が小刻みに震えているのが伝わってきた)


限前:すまん、リエル。どうしても来てすぐの時にはぐれてしまうんだ。


リエル:あのね、ここどこ?どうしてさっきまでのお部屋じゃないの?


限前:……落ち着いて聞いてくれ。此処は、お前さんの心の中だ。俺の力でちょいと邪魔させて貰ってる。


リエル:……僕の……心のなか?

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