第249話 冒険者学校開校
新人冒険者たちを
新人たちを防具の
その間に俺は、冒険者学校マークの焼き印をお店に渡して、それで革鎧の左胸に焼き印を入れてもらうよう依頼しておいた。他の防具にもと思ったが焼き印の小さいものを作っていなかったため、鎧だけにした。宣伝もかねたものだから、胸に一カ所あれば十分だろう。
今回の防具十二人分については、二週間ででき上るという話で、でき上がり次第、冒険者学校に届けてくれるそうだ。防具のグレードは、中の上。アスカによると、いわゆる中堅冒険者が好んで購入するグレードだそうだ。代金は一人頭金貨1枚、十二人分で大金貨1枚と金貨2枚のところ、今回は今後の取引を見込んだ
今後、寮の運営にどの程度費用が掛かるかいまのところ不明だが、三カ月で大金貨2枚はかからないだろうとアスカが言うので、その程度なら『コダマ・エンダー航空』でも、ヨシュアたちでもその何倍も稼いでいるので今後学校の人員が少々増えたところで資金的には問題ないだろう。
「ようし、みんな採寸が終わったようだから、今日はこれで解散していいぞ。でき上がりは二週間後。学校の方で受け渡すから楽しみにしてくれ。
「……」
「質問がないようならこれで解散」
その後アスカと俺は、ペラを連れてこまごましたものを買い付けて最後の準備を終えた。
そして、当日。
朝食を食べ終わったころに、ヒギンスさんともう一人の寮母のおばさん、名まえはドーリー・ヨークさん、がうちの屋敷に到着した。
ヒギンスさんたちが今日の朝のうちに顔を出すとシャーリーには伝えていたので、ヒギンスさんがやってきたところを、シャーリーがまず最初に出迎えた。
「ヒギンスさん、お久しぶりです」
「あら、シャーリーちゃん。しばらく見ないうちに、大きくは……、なってはいないようだけどきれいになって」
「ありがとうございます。ヒギンスさんもお元気そうで何よりです」
……
そんな中、俺とアスカ、それにペラが屋敷の玄関から表に出てヒギンスさんたちを迎えた。
「ショウタさんにアスカさんおはようございます」「おはようございます」
「おはようございます」「おはようございます」
「それと、こちらの方は?」
「こんどの冒険者学校で教官をする予定のペラといいます。アスカの
「まあ、アスカさんのご親戚の方。ヒギンスと申します。よろしくお願いします」
「ヨークです。よろしくお願いします」
「ペラです。よろしくお願いします」
ちゃんと
「ドーリー。ショウタさんたちと面接も済ませているから大丈夫よね」
「ええ、商業ギルドでの面接の時にお会いしてそのままでしたが、よろしくお願いします」
「こちらこそ」
ヨークさんはやや細めの四十代くらいの女性だが、見た目に反しておっとりした感じがする。ヒギンスさんとはそこらが逆なところで、友達関係が続いているのかもしれない。
一通りの
「いつ見てもショウタさんの収納はすごいわね」
「これが噂のショウタさんの収納なんだ」
以前はあまり人前で収納は使わないようにしていたけれど、気にしなくなってからはいつもおおっぴらに収納を使っていたから
「ショウタさん、うちの息子のお店を使ってくれるようでありがとう」
「こちらこそ。ヒギンスさんも注文するのに
「あの子が値段をまけてくれるかどうかは分からないけど、ちゃんとしたものを寄こさなかったり、ちゃんとしたサービスをしないようなら、しかりつけてやるから安心しててね」
そのあたりは安心して任せられる人物なので心配は全くしていない。
すぐに、サージェントさんの箱馬車にアスカとペラとで五人で乗り込み冒険者学校に向かった。
世間話を馬車の中でしていたら、ほどなく俺達の乗った馬車は、冒険者ギルドに到着した。ここで、新人たちの集合するのを待って、うちの馬車を先頭に、後ろにギルドの
馬車から降りて、ギルド前にならんだ二台の幌馬車の
時間にルーズな連中はいなかったようで、定刻の10分前にはリュックを
ペラは生徒たちと馬車に乗っていくというので、ペラを残し俺たち四人でサージェントさんの箱馬車で学校に向かった。ペラは生徒たちが六人ずつに別れた幌馬車のうちの後ろの幌馬車に乗ったようだ。
それでは、冒険者学校に向けて「
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