第213話 鉱山
[まえがき]
ここからは、鉱山編になります。
◇◇◇◇◇◇◇
「ショウタさま、冒険者ギルドのスミスさまがいらっしゃいました。小応接室にお通ししています」
アスカと居間でくつろいでいたら、ハウゼンさんに来客があったむね告げられた。
冒険者ギルドの職員のスミスさんがわざわざうちに来たということは、なにか王都の冒険者の中だけでは手に負えないようなことがあったのだろうな。
アスカとそろって小応接室に入り、軽くお互いあいさつをしてソファーに腰をおろした。
「突然、お
「気にしないで結構ですよ。それで、今日のご用件は?」
「はい。今回も、お二人のお力をお借りしたい案件が発生しまして、こうしておうかがいしました」
「その案件とやらを、おっしゃってみてください」
「王都の南にあるアルト山地の中腹に、かなり昔に
そこで、採掘の前段階として、露天掘り跡から調査
作業員たちは命からがら逃げだすことができたそうで、そのあとすぐにモンスターが坑道から出てこないよう、一度調査坑道を封鎖した後、坑口を監視するため見張り小屋を置いたそうです。幸い、いまのところモンスターは外には出てきてはいないという話です。
モンスターの見た目は、
その鉱山一帯を所有しています、王国鉱山・
坑口を見張っていました者も冒険者パーティーが坑道の中に入るところは確認したようですが、出てきたところは確認していません。そういった状況ですので、ギルマスのギリガンさんの判断でこの案件は最高、最強のAランク冒険者のショタアスのお二人にお願いしようということになり、こうしておうかがいしました」
ほほう、俺たちが、最高、最強のAランク冒険者とな。おだてのツボをスミスさんは
「ええと、依頼内容は、連絡の取れない冒険者パーティーの
「冒険者パーティーの安否の方はできればで構いません。今回は空洞の調査と、モンスターの
「アスカ、どうだ?」
「特に問題はないかと思いますが、
スミスさん、その坑道ですが、通気の方は大丈夫なのでしょうか?」
「申し訳ありません。調査坑道そのものの通気は問題なかったと思いますが、その先の空洞の方は確認されていません。一応、現地の作業員が調査しようとしたところを見ますと、通気は問題ないとは思います」
「分かりました。
マスター、特に問題ないかと思います。出てきたモンスターがどの程度の物かはわかりませんが、どのみちモンスターなどどれも同じですから。また、マスターが坑道内の毒ガスや
意識不明くらいエリクシールがあれば大したことないのかもしれないが、毒ガスなんぞ吸いたくはないぞ。とはいえ、
「そのご依頼をお引き受けいたしましょう」
「ありがとうございます。
簡単な地図をスミスさんに渡された。ちょっと目には、王都からそんなに離れていないようで、アスカと二人一時間ちょっと駆ければ到着しそうな感じだ。
「それでは、よろしくお願いします」
そう言い残して、スミスさんが帰って行った。
「それじゃあ、俺たちも準備を始めよう。新たに必要なものは、坑道内を照らすカンテラのような物だな。後何かあるか?」
「水、食料は従来通りマスターの収納に大量にあるでしょうから、魔石で光るカンテラを予備も含めて数個買っておけばそれで十分ではないでしょうか」
「そうだな、調査坑道の先の空洞がどれほど広いのか分からないから見当もつかないが、モンスターがいたとするとそれなりに広いんだろうな。
「はい。マスター」
そのあと、二人で例の魔道具屋を訪れた。最近ご
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