第212話 感謝も大事、シャーリン竣工
リバーシ戦から戦略的
「アスカ、この
「そうですね。それでは、港に戻りましょう」
また、20分ほどで港に帰り着いた。帰り着いたころには雨は上がっていた。
「みんなー、港に着いたぞー」
すでにキャビンの中を片付け終えていたみんなが、渡り板の上を順に渡って下船していった。
全員岸壁に降り立ったことを確認して、渡り板を収納し、ボラードからロープを外して『シャーリン』に投げ入れ、それから『シャーリン』を収納した。
「それじゃあ、屋敷に帰ろう」
みんなを引き連れて港から屋敷に帰る。
屋敷に帰りついたときには、昼の時間をいくらか過ぎていたが、ちゃんと昼食は用意されていたので、すぐに昼食をとることができた。
俺とアスカは、昼食をとった後、
アスカにかかって、この程度の改造はあっという間に完了してしまった。
試しに、キッチンの中で収納から取り出した料理の入った
箱を下のキッチンに下ろすときは、一度ストッパーを動かして孔を空け、巻き上げ機を逆転させて下ろすことになる。巻き上げ機自身は今のところ木製のためあまり大きな荷重には耐えられないそうだが、通常の物品の巻き上げには
これで『シャーリン』、完成だ。
残った最高速度試験と、
これで、もう
そして夏になればどこかの砂浜のあるようなところに行って海水浴だ。その前には、みんなに水着を用意しておくように言っとかないとな。というか、みんな泳げるんだろうか? 学校で水泳を習ったわけでもなければ
「それじゃあ、アスカ。屋敷に戻って一休みしていよう」
「はい、マスター」
ここ数週間忙しくあっちに行ったりこっちに行ったりして、結局アスカに船を造らせたが、それはそれで楽しかった。
さーて、今度は何をしようか? 本来なら、俺はもうすぐ高2なんだが、実際何をするわけでもなくのほほんとしているうえ、かなり
ということは、いままで、ちまちま目に付くところに手を伸ばして
「船も出来ちゃったなー」
「そうですね。意外と簡単でしたね」
「アスカがいればたいていのことが簡単にできちゃうな」
「いえ、マスターと一緒だからできただけです。私一人では大量の材料をすぐに用意できませんし、マスターに手伝っていただいたから簡単にできました。何より、マスターが喜ぶ顔が見れますから」
「ありがとう。アスカ」
アスカと二人居間でくつろいでいると、ソフィアがお茶を持って来てくれた。
「ソフィアも、ありがとう」「ありがとう」
「? は、はい。ありがとうございます」
そして、翌日の午後。
最高速度試験は単純に直線航行して1キロの区間を航行する時間をはかるだけなので簡単で、時速55キロを達成することができた。
復元試験が終わると、海中からフィルムを逆転するような感じで上甲板に飛びあがって戻てきたアスカは、タオルで体を拭きながら、
「復元性能は問題ないようですね。これで、一応『シャーリン』は
いま、海に入って見たところ、かなり魚がいました。少し深いところなので、マスターの高速弾で
「ああ、ダイナマイト漁な。となると
「そうですね」
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