第129話 確認飛行2
そんなこんなで、確認飛行という名の
シャーリーの友だちのエメルダさんは、北方諸王国群のなかのある王国からの留学中のため、飛空艇に乗ることの
リアル縦ロールお嬢さまには俺もさすがに驚いた。彼女の
「ルマーニさん、まだ時間が有りますから、お茶でも飲んで時間をつぶしましょう」
「コダマ子爵さま、私のことはエメルダと呼んでください」
「それじゃあ、私のことは、ショウタでお願いします」「わたしはアスカで」
「それではショウタさんとアスカさん。シャーリーさんに以前エリクシールって白く光ってるすごくきれいなお薬だとうかがったんですが?」
「見てみますか? これがエリクシールです。作るのはそれなりに面倒ですが、材料はいくらでもありますからそんな大したものじゃありません」
エリクシールを収納から一本取り出し、エメルダさんに手渡した。
「これが、エリクシール。白く輝いてますわ。学校のみんなにもそうですが
うっとりとした顔で手に持ったエリクシールを眺めている。
すぐに返してくれとは、言えない雰囲気になってしまった。
「そろそろいい時間なので、
その言葉ではっとわれに返ったエメルダさんにエリクシールを返してもらい、みんなでそろって馬車の待つ一階に下りて行った。
ボルツ邸の屋敷跡地にはすでに
その先で飛行準備を済ませた『スカイ・レイ』の前に立つボルツさんたちに
「ボルツさん、みなさん、おはようございます」「おはようございます」……
「今日は、シャーリーのほかにシャーリーの友だちのエメルダさんを連れてきました」
「エメルダです。よろしくお願いします」
「エメルダちゃん、すっごくお嬢さましとんな。わたしはボルツや、よろしゅうな。それじゃあ、ショウタさん、『スカイ・レイ』の整備は
みんなでぞろぞろと『スカイ・レイ』のお尻にある短いタラップを
アスカが正操縦士席、その右の副操縦士席が俺、シャーリーとエメルダさんが並んで俺の後ろ、ボルツさん達三人がアスカの後ろに並んだ座席に着いた。
「上昇中は席から動かないでください」
別に危険ではないと思うがお約束なので、一応注意しておく。
みんなが席に着いたのを確認し、お待ちかね、
「『スカイ・レイ』発進!」
「『スカイ・レイ』発進します」
アスカの
「高度千、水平飛行に移ります」
『スカイ・レイ』がゆっくり前に進み始めた。
「速度、二百五十で安定」
「皆さん、もう立ち上がっても大丈夫ですよ」
そう言うと、みんな立ち上がって
シャーリーが座席から動かないエメルダさんを心配して
「エメルダさん、具合が悪いんですか?」
「シャーリーさん。何だか久しぶりに
俺も気付いて、エメルダさんの席に行くと、座席に座って目を閉じている。顔色も少し悪いような気がする。
乗り物酔いだとかだとキュアポイズンが効きそうだから「キュアポイズン、 ランク3」を渡しておいた。
「これを飲めば多分気分が良くなると思うよ」
ポーションを受けとってすぐにそれを飲んだエメルダさんも、
「ポーションを飲んだらすぐにすっきりしましたわ。ありがとうございます」
「アスカ、予定もないし、どうせだからこのまま、キルンの方まで行って見るか?」
「そうですね、ここからですとキルンまで五百キロですから、昼前には到着します。着陸場所はどの
「
「了解しました」
俺はスチュワードよろしく、収納からキルンの家で使っていたワゴンを取り出し、飲み物の入ったコップを並べみんなに配って歩く。
最近はスチュワードもスチュワーデスもひっくるめてキャビンアテンダントというらしいが、日本人的にはしっくりこない。本当はスチュワードのことだって男のスチュワーデスって言った方がよくわかると思うけどどうかな?
「お飲み物はいかがですか?」
「はいいただきます」
「どうぞ。飲み終わったコップは後で回収しますのでよろしくお願いします」
まんま男のスチュワーデスやってみました。
ボルツさんたちは、左右
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