第99話 王立セントラル大学付属校
「シャーリー、私の知っている範囲だが、王都には王立セントラル大学がある」
シャーリー、アスカの言うことちゃんと聞いておけよ。俺もよく聞いとこ。
「この大学は、アデレード王国はもちろんこの大陸でも一、二を争う
シャーリー固くなるな。
「その大学だが、四つの部門と付属図書館で構成されている。その四つの部門にそれぞれ付属校が付いているんだ。シャーリーはその中の一つを選べばよいと思っている。付属校には、入学試験に合格し、所定の入学金を支払えば入学できる。入学試験には保護者の
「そんな名門校に私が入れるんですか?」
「大丈夫だ。そこはマスターと私で何とかする。お金のことも全く問題ない。マスターに頼らなくとも、いざとなれば私がポーションを作るだけでいくらでも稼げるからな。大事なのはお前が行きたいと思うかどうかだ。最悪、シャーリー以外の受験生を
「それでだ、まずどの部門を選ぶかだな」
アスカの説明を
・文官養成部
法律科
文化科:数学・天文学・文学・哲学・外国語・その他
・騎士養成部-->将来、武官養成部に名称変更予定
騎士科-->将来、陸軍科に名称変更予定
海軍科
・魔法・魔術部
魔法科
魔術科
錬金術科
魔道具科
・技術部
鉱山・
建築・建設科
造船科
その他技術科
・付属図書館:王国一の図書館
各部にはそれぞれ付属校がある。
「どうだ、シャーリー、興味がある部門はあるか?」
「はい、経理科のある文官養成部が良いかと思います。そこで経理を勉強できれば、ご主人さまや、アスカさんのお役に立てると思います」
「マスター、シャーリーはそう言ってます。私もシャーリーに賛成です」
「わかった。文官養成部の付属校にシャーリーが合格するようみんなで
エイエイオー! いや言わんけど。
俺たちの『シャーリー付属校合格作戦』が今始まった。
「で、アスカ、その付属校の入学試験はいつなんだ?」
「付属校の
アスカさん何言ってんの?
俺たちの『シャーリー付属校合格作戦』が今終わった。
「それって、どうすんの?」
「ですから、
不正前提なの? 最初の入試の振りは何だったんだ? 保護者の面接とは?
「マスターと私が、すべてのコネを使ってゴリ押しすれば簡単なはずです」
そこでキリッ!て顔されても。
今度は俺たちの『シャーリー付属校転入ゴリ押し作戦』が始まった。
翌日、さっそく俺とアスカは作戦を
「なるほど、ショウタさまとアスカさまが
そんなこと知ってるわけないじゃん。それともアスカは知ってたのか? 単純に俺の
「はい、学校はもう始まっているそうなので、できるだけ早めに入学させてやりたいので」
「まあ、問題ないでしょう。付属校に一名程度ねじ込むのは簡単ですから。これが入学試験時ですと少し
誰だってわが身がかわいいもの、
この前は、あまりのことに
「よろしくお願いします」「お願いします」
「そういえば、シャーリー殿の
シャーリー・コダマ? これじゃ、何だか女子プロレスラーみたいだな。それじゃあ、シャーリー・エンダー? こっちの方がしっくり来るな。
「シャーリー・エンダーでお願いします。アスカいいだろ?」
黙ってうなずいたところを見るとまんざらでもないらしい。お前の
「それでは詳細が決まり次第『ナイツオブダイヤモンド』の方へ連絡を差し上げます」
もう一度礼を言って、俺たちはシャーリーの待つ『ナイツオブダイヤモンド』に帰った。
そして俺たちの『シャーリー付属校転入ゴリ押し作戦』は、一度頭を下げただけで、いとも簡単に大成功を収めてしまった。
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