第7話
「あ、あのだからどういう?」
「だから、その、一緒に帰ろう、って。」
え、まじ?モブ男が相田さんと一緒に帰るのか?! 変な事したらぶっ潰す!
なんて言葉が教室のそこらじゅうから聞こえる。
いや、物騒すぎない?
「何で陽菜は村山と帰るの?」
って言ったのは一緒にいる木村 華。
そーだよね。そう思うよね普通は。
いいの、と返事する相田さん。
「ということなので一緒に帰りましょう。」
ということなので、の意味が分からない。
ていうかスルーしないであげて!
ムスッてしてるよ、木村さん。
そんなことを考えているうちに事は決定していた。
***
学校からの帰り道、
いつもなら本屋によって雑誌を物色するけど、やめた。
こんなにやばい陰キャは雑誌を見ないでしょ。普通は。
「なんで俺?」
「それは後で話しますからカフェにでも行きましょう。」
***
「あの、何回も言うようであれなんですけどなんで俺なんですか?」
「それはあなた村山澪と俳優の村山澪が同じ人かもしれないそう思ったからです。」
…
なんでなんでなんでなんで
「なんでですか?」
「あなたの眼鏡、澪くんと同じなんですよ。調べたけどその眼鏡は売ってないしオーダーメイドだと思いました。」
「…」
詰んだ詰んだ。やばい。バレた。広める?
「まだあるんですよ村山くん」
ちょっとドヤ顔なのが悔しい。
「サイン。セリフ。」
陽菜は動画の載っている画面とサインを付き伸ばして続ける。
「私は名前教えてないんですよね。でもここでは私の名前をちゃんと把握されてます。言い逃れは出来ないのですよ!」
もう、完全にバレてるんだけど
「そうだよ。そうだけどどうする?言いふらす?脅す?」
「そんなことしませんよ。」
「そうなの?」
普通に驚いた。みんなさ言いふらしたりすると思ってたんだけど。
「その代わり条件があります。」
「な、なんでしょう」
「世奈ちゃんに会わせて下さい。」
「え、いいけど。なんで?」
「澪くんと世奈ちゃんは兄弟ですよね。それは公表されてますし。」
「そうだけど。」
「そうなったら世奈ちゃんと会いたくなるのは当然じゃないですか。私の大好きな澪くんの妹。色んな情報をし」
「あの、それ本人の前で言って大丈夫なのか?一応俺は相田さんの言う澪くんなんだけど。」
そういった瞬間顔を真っ赤にして
手を握られる。そしてブンブン振られて
「とにかく、ありがとうございます。すっごい嬉しいです。ほんとにありがとうございます。」
この調子でお礼し続けた相田さんは
「あの、いつ合わさせて貰えますかね?」
申し訳なさそうに上目遣いで見てくる。
やばい。可愛い。と思った感情を振り切り
「じゃあ今日、家来る?」
と相田さんに提案した。
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なろうでの執筆に追いつかなくて今そっち優先してます。5月からちょっとだけ追いつかなくなるかもしれませんがよろしくお願いします。
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