第2話 おじさんと呼ぶな!!

「僕はおじさんじゃない!!!」

 何故こうなったのかと説明すると、長くなるので少し簡略させてもらう!!

 皇クルミ、祖父の伯父のいとこにあたる。

 あの時、いきなり謝罪してしまったことでテレビに釘付けだったクルミの機嫌をどうやら損ねてしまったようだ。どうやら、僕のことをおじさんと思っているらしい。なんで?確かにひげは多少生えているものの、目つきそこまで悪くない(自己評価高め)、しわなし、臭いは無臭のはず、体に至ってはスリムの方だ。にしても最悪の展開だ。十数分間経ったあと、なんとかして兄がクルミの機嫌を取ったことで収まったが僕の印象は変わることはなかった。

「だって、おじさんですよね?どこから見たっておじさんだよ、ねぇねぇ、ミツ兄はどう思う?」

 どこからそのおじさんという言葉出てくるのやら。ミツ兄っておい、あいつの方がおじさんだろ!!全く、確かに僕よりかは見た目に関してお兄さんに見えるだろうが…まさか!?歳教えてもらってない?なんなら、ここで教えてやってもいいぞ!!

 どのように説得しようかと考えていたら、兄がこちらの様子を窺ったようで僕の心情を察したようだ。よし、いいぞ、流石、僕の自慢の兄ートだ。言ってやれ、その小娘に。おじさんではなく、お兄ちゃんだとなぁぁ!!僕の心はズタボロです。初日からおじさんなんて。





「んー、カオルくんは爽やかさCクラスだからねー。おやじは無いかもしれないけど、おじさんはありえるかもね。」

 おいぃぃぃ。フォローになってねぇよ。お前は何を察したんだよ。あと、爽やかさCクラスってなんですか?現実にそんなランク追加しないでくれ。こんな兄ートに期待してはダメだ。

「もういいよ、おじさんで。」

 僕は諦めた表情でソファの隣にある椅子に倒れるかのように座った。つ、ついにクルミがこちらを向いてくれた。






「じゃあ、おじさんね。」

 やっぱ、現実は厳しい。だが、少し期待してしまった。僕が諦めたら、実の言うところツンデレタイプで「もぅ、べ、別にお兄ちゃんって読んであげても構わないだからね。」と言うと思っていたからだ。

「はいはい。了解Death!」

 今は受け止めよう。いつかお兄ちゃんもしくはお兄さんと呼んでもらえる日が来るまで。

「あ、そうだ、カオルくんに頼みたいことあるんだけど」

 うん、いつものおつかいだね。いつも暇な兄ートが行け!!って言っても鮮度の悪そうな食材しか取ってこないからな。なので、僕が出かけるしかないのだ。

 僕は着替えたあと、すぐさま出かけにいった。

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すめらぎさん一族の日常 ナタデコ子 @roid3939

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