第19話 ロリ先生のロリコン教育授業③

 授業開始前、彼女は毎回外に出て、何かを取ってくる。どこに行っているのか気になるが、何故か触れてはいけない部分と感じていた俺は、そのことについて、彼女に聞いたことはない。

 今日も3分ほどで戻ってきた彼女から、スポーツウェア的なものを渡され、


「サイズが合うかわからないけど、今日の授業で使うから」


と言われた。彼女を見ると、上下ジャージ姿だった。少し大きめのものを着ているため、可愛さが倍増していた。俺が渡されたスポーツウェアを着てみると、サイズがぴったりだったので、彼女が、


「良かった。合わなかったらどうしようかと思った」


と言った。そこでやっと、今日の授業の説明を聞くことができた。


「今日の授業は、体力づくりよ。行為中に息が切れたりしたら、雰囲気が台無しだもの。筋力トレーニングもしてもらうけど、まずはジョギング。準備運動をして、行きましょう」


と彼女は言った。俺は、彼女に指示された日から、毎日1回は射精しているのだが、唯一の悩みが、射精までの時間が延びるにつれ、段々息があがることだった。彼女はそこまで読んでいたのだ(多分違う)。さすがだ。

 体操をして、家を出ると、すでに彼女の中でコースは決めてあるようで、どんどん前に走って行く。付いていくので精一杯だ。以前に1日中走り続け、そこから2日間とちょっと自転車で走り続けた経験もあり、運動部にこそ入っていなかったものの、体力には自信があったのだが、さすがに14年も経てば衰える。

 途中で限界になり、ペースを落とすと、彼女もそれに合わせてくれた。そこから更に走り、もう倒れる寸前という時に、彼女が


「そろそろ休憩しましょうか」


と言ったので、思わずガッツポーズをしてしまった。彼女が休憩場所に指定したのは、あの公園だった。

 小さな子どもが沢山いたので、別な意味で体力を消耗してしまうかもしれないが、まぁ何とかなるだろう。今はとにかく休みたい。近くにあった自動販売機で、彼女は水、俺はサイダーを買うと、がぶ飲みした。ベンチに座ると、隣に座った彼女が、


「暑~い」


と言いながらジャージを脱ぎ、密着型のタンクトップ姿になったので、軽く息があがった。しばらく見ていたのだが、彼女は上着を着直し、午前中に使ったあのイヤホン的なものを俺に渡した。


「また使うの?」


と聞くと、


「私の予想通りになればね」


と言われ、あまり意味が分からなかったが、それをつけ、言われた通りベンチに座り続ける。

 待つこと3分、息も大分落ち着いてきた頃、ひとつのボールが転がってきた。追いかけてきた子は、偶然にも、以前ボールを拾ったあの子だった。すると、彼女から耳元で指示がなされる。

(相手が知ってるって顔しても、あなたは知らないふりをして。ボールを拾ったら、練習した通り、できるだけシンプルに返して、相手から会話を振ってこない限り、何も会話しないで。そして、性欲の皆無な笑顔を忘れないこと!)と言われたので、ボールを拾うと、練習した純粋な笑顔をつくり、


「はい、どうぞ」


と言って渡した。するとその子は、


「ありがとう」


と、以前よりもリラックスした様子で言い、何か言いたげな顔をした後、結局何も言わずに行ってしまった。はぁ、彼女には劣るけど、可愛かったなぁと思いながら、隠れている彼女と合流しようとベンチを立つと..........


行ってしまったと思ったその子が、何と俺に手を振っていた!!ぬおっ!可愛い!!俺は嬉しくて、思わず取り乱すところだったが、何とか抑え、笑顔で手を振り返した。彼女が、隠れていた茂みから出てきたので、


「手振られちゃった!」


と俺が言うと、彼女は、


「あの様子だと、あなたが初めてあの子のボールを拾った日より前から、あの子はあなたに興味を持ってた可能性が高いわね...好都合ね、話が早そう」


と言った。冷静に分析する彼女とは対照的に、興奮状態の俺は、家までの短い距離を、スキップで帰った。

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