第11話 闇の気配

「ど、どこだ⁉︎ こ、このとてつもない闇の力は………」


この闇の気配。これはとんでもないことになる。


「とりあえず気配の中心へ………」


気づいた時には書庫を飛び出していた。


◾️◆◇


「あっ!エイブさん!」

「あれ?ライジンさん?書庫はもうよろしいので?」

「え⁉︎この気配に何か感じませんか?」

「け、気配ですか?特に何も………」


なんてこった。まさか他の人も気づいてないのか?僕だけが気づくとはどういうことだ?


「エミリー……… いや、はどこです?」

「へ、部屋の中にいると思いますが………」

「そ、そうですか………」


まさかとは思うが……… 行ってみるか。


◾️◆◇


「はぁ〜はぁ〜………」


や、屋敷の中が広すぎる。まさか屋敷内で迷ってしまうとは………


「誰かいないのか〜!」

「は、はい!」


聞き慣れた声がした。


「キイラ。エミリーはどこかわかりますか?」

「え、エミリー様ですか?部屋の中だと思いますが………」

「よし!案内してくれ!」

「わ、わかりました!」


キイラと合流して一目散に走る。


「キイラはこの気配感じますか?」

「は、はい。先程から何やら不気味な気配が………」

「やっぱりか………」


この気配はある程度、魔法能力がないとわからないらしい。今この屋敷には多分、僕とキイラしか気配がわかる者がいないのだろう。


「こ、ここです!」

「やっと着いた〜」


多分この闇の気配はここから……… しかしこの相当な力はあまり感じたことがない。


コンコン。コンコン。


「エミリー?いますか?」

「え、エミリー様!大丈夫ですか?」


「……………」


返事がない。まさかとは思うが………


「キイラ。少し離れていて下さい」

「は、はい………」


火の魔法を展開していく。


「これでドアが開くと思うのですが………」


複雑な魔法陣が組み合わさっていく。向こうにいるエミリーが傷つかないように調整して………


「はぁ!」


バーン………


「エミリー!」

「エミリー様!」

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