番外編6 平和な未来

 僕のお父さんは政治家で裏の世界ではヤクザの組長である。僕は黒田五郎の秘書をしていた天童矢間てんどうやまの子供で、両親が亡くなって身寄りのない僕を援助してくれている。僕の他にも身寄りがない子供や絶望に抗う人達を国籍に関係なく援助をしていた。


「みんな元気そうだな」


「五郎さん、お久しぶりです。五郎さんのおかげで前向きになれました」


「おう、久しぶり。元気があってよかよか」


 そんな五郎のことをいつの間にかお父さんと呼ぶようになった。お父さんの口癖は国民全てが幸せな国を作りたい。僕はお父さんに憧れ、手助けが出来ればと僕も仕事を手伝うようになった。


 お父さんは、この国の闇の部分をどうにかしないとこの国は平和にならないと考え。闇を知るには裏の世界に入るしかないと考えinvisible hand of Godを創設した。invisible hand of Godには五郎を慕う人間が集まり、次第に大きな組織となった。


 情報を集め、危険だと感じる組織を潰していった。しかし、潰しても潰しても新たなる闇が生まれていく。天童彰は、この国が良くなるならと能力を使いお父さんの手助けをした。


 お父さんは疲れた顔で唸る。そんなお父さんを見てるのが、僕は辛かった。何か出来ることは無いのか?僕は能力を使うが曇って何も見えなかった。


「どうすれば世界は平和になる?どうすれば国民全てが笑っていられる国が作れる?どうすれば?」


「頭、あんまりご無理をされないで、少しでいいから休んで下さい」


「悪いな、休んでる暇はない。この国のために早く何とかせんとアカン。私が休めば、今でも苦しむ人を救うことが出来ん」


「口が過ぎました、申し訳御座いません。頭、わかりました。必要があれば何時でも呼んで下さい」


「おう、ありがとな」


 側近が下がり五郎一人になった。黙々と思考に入り、やがて一つの決断に至った。


「そうか!この世界を一度リセットすれば済む話じゃないか!この世界の闇は深すぎる、もう世界を変えるしかない」


 お父さんはその日から人が変わったように神のことを調べ始めた。仕事もそっちのけでinvisible hand of Godの構成員を増やし。五郎は自分が神になることで、世界を変えることにした。しかし、厄介な邪魔者がいる。


 まずはGod Killerを何とかしないといけない。テロリストの分際で刺客を送ったが次々に破れる始末。God Killerのアジトすら未だにわかっていない。五郎は幹部を集め、God Killerを潰す計画を練り始めた。

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