Act:34『超絶すごい!』
*「うおっしゃああああやってもらおうぜ、ゆめっちの限定ライブ!」
*「やってくれるよね、ゆめっち!?」
夢「あー……うん。あははは……」
蛍「……」
唯「なんだか、凄い熱気だね」
蛍「ああ」
夢「……」
蛍「……」
*
夢「ねえねえ」
蛍「な、なんだ?」
夢「ここ、わかんないんだけど」
蛍「そこは……こうして、こうだな」
夢「わっ、本当だ! すごいっ!」
蛍「昨日やったところだからな」(覚えてて良かった)
夢「それでも凄いよ! 超絶すごい!」
蛍(ちょ、超絶……?)
*
夢「えっと、蛍、くん? さっきはありがとう」
蛍「どういたしまして……って、なんだ、顔近づけて……?」
夢「なんかさ、蛍くん良い匂いするね」
蛍「はぁ?!」
夢「私、結構匂いフェチなんだ。蛍くんの匂い、好きだなーと思って」
蛍「そ、そそそ、そうか……」
唯(おやおや、耳まで真っ赤だね)
桜(け、蛍と夢ちゃん……近いよぉ!)
夢「なんかね、嬉しい」
蛍「な、何が?」
夢「蛍くん、あんまり私のこと特別扱いしないから、すっごく気が楽」
蛍「実はあんたのこと、今日、初めてちゃんと知ったからな」
夢「えーそうなんだ。私もまだまだだなぁ……」
蛍「すまん。」
夢「ううん、私ももっともっと頑張るね!」
蛍(充分有名なのは伝わってるけどな)
蛍「そういえば、さっきのことだけど」
夢「さっき?」
蛍「ライブのこと。特別扱いされたくないなら、ちゃんと断るべきだと思う」
夢「え……?」
蛍「みんなも観たくて仕方ないんだとも思うけど」
夢「……」
蛍「ああ、いやまあ、俺も観てみたかったけどな」
夢「……観たい?」
蛍「? ああ」
夢「……じゃあ、今回だけ、特別扱いされちゃおっと」
*
ガヤガヤガヤ…………。
蛍「す、すげえ……」
唯「急遽決まったのに、体育館は超満員だね」
桜「やっぱり大人気だね、すごいな~」
夢「みんなー! 今日はこんな特別ライブを開いてくれて、ありがとー!」
ワーーーーー!!!
夢「今日は突然決まったから、制服だけど、いいかなー!?」
ウオオオォォォオ!
夢「それじゃあ聞いてください……~~♪」
蛍「……すげえ」
唯「歌も上手だし、ダンスも相当なレベルだね」
桜「ずっと笑顔で、可愛い……」
蛍「……」
夢「……みんな本当にありがとー!
これから、いっぱいいっぱいよろしくね!」
「「「もちろんでーす!!!」」」
*
夢「あっ、蛍くん!」
蛍「おう、夢……さん?」
夢「え~、なんでさん付け? 夢でいいよ~。それで、どうだった私のライブ?」
蛍「いやぁ凄かった。歌も上手いし、人気あるのがよくわかる」
夢「えへへ、良かった。……あのね、蛍くん」
蛍「なんだ?」
夢「明日から、また仕事があるから、会えないんだ」
蛍「そうなのか。残念だな」
夢「残念?」
蛍「あ、ああ」
夢「……じゃあさ」
ぎゅっ
蛍「!?」
夢「ちょっとだけ、ギュっとさせてもらうね♪」
蛍(な、なんでだ!?)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます