妄想 6億当選記
不幸な時こそ商機あり
第1話 6億があたった!
今日この日を一生忘れないだろう。
もう明日にでも遺書を書いて誰にも見つからないところで死のうと思っていた。
会社では常に資金繰りに悩み、支払い先に支払いできないことを伝えたり、そんな毎日だった。
仕事に疲れて家に帰れば、二人の子供の育児疲れしている嫁から愚痴ばかり…
はた目からみると、子宝に恵まれ、旦那は会社を経営している理想的家族に見えるだろうが…
そんな自分にとんでもない幸運が舞い込んだ。
今日totoBIGで6億円が当選した。
驚いた。ネットで購入して当選のメールが来ていた、どうせ5等か6等だろうと思っていた。
目に飛び込んで来たのは6億…言葉にならなかった。
どうやら明後日には当選金が振り込まれるらしい。でも、俺は慌てない。
もうずっと当選したときのシュミレーションはしていた。しばらく時間をおいて冷静になりつぶやく
「その時がきたか…俺はやる…」
そして、ふと気がついた。自分のシュミレーションの甘さに…
当選金の振り込まれる口座は名義こそ自分だが嫁管理の口座。
明後日には振り込まれる、嫁には確実にバレる。話さねば…てか、俺、引き出せない…どうしよう。
いきなりの目の前に大きな関門が立ちふさがった気がした。
妄想 6億当選記 不幸な時こそ商機あり @fm-bunkyu
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