第41話 我儘な愛情

 

 第一級危険物品――イセルブルー


 珍しい氷の花の種。それは地面ないし土に触れれば開花して周囲を食い荒らす氷塊はなを咲かせる。氷塊はなに直接触れると瞬く間に凍り付き、凍傷を起こしはしないが溶けることもこの先ない。それがイセルブルーと言う花だ。


「レキとリオの体は貫かれていたけど、血液は直ぐに凍り付いていたわ。傷口だって直ぐに凍り付いて肌を凍らせたのは冷気だった」


 ランスノークは繭を見上げ、泣きながら笑っていたレキナリスを思い出す。儚く笑う優しい彼を。自分に願った狡い友達を。


 ――俺を、止めないでね


(約束通り止めなかったわよ、レキ。だからこれからの行動を、貴方も止めないでね)


 ランスノークは考える。賢い彼女は考える。敏さで仮定をいくつも立て、彼女が望む結果を得る為の最善を。


「だから二人の致命傷は氷塊はなに貫かれたことだわ。それでも二人の呼吸を止めたのは、イセルブルーの氷塊はなによってからよ」


「それは仮定でしょう」


「可能性よ」


 いぶかしむミールにランスノークは微笑する。あざけるように、それでも揺るがぬ姿勢を貫いて。副団長は息を吐くと続きを促すように肩を竦めていた。


「氷を溶かせば二人は再び呼吸を始めるのではなくて? 凍った肉を解凍するのと一緒ね。体は傷ついていても鮮度は保たれているでしょうし」


「解凍って……姉さん」


「あら、何か間違ったこと言ってる?」


「……いえ、何でもありません」


「よろしい」


 アスライトを押さえつけているロシュラニオンは姉の物言いに口を噤む。腕の中で騒ぐ道化師には耳を傾けないまま。


 ミールは額を押さえ、呆れたように歯ぎしりしてしまった。


「可能性の範囲を出ていません。貴方は二人を氷漬けになった状態だと言いたいのでしょう。完全に死んだわけではないと。それでも氷が溶けるように望んだ先で二人の心臓が動かなかったら? 心臓が動いても意識が戻らなかったら? 私だって死者を生き返らせたことなど無いのです。全て都合のいい夢物語だ」


「夢物語ではなくこれは夢よ。叶える為に挑戦する必要がある大きな夢」


「ランスノーク王女」


「夢が消えてしまう前に、夢から覚めてしまう前に。私は導きを望むわ、ミール・ヴェール」


 ミールは後ずさりたくなりながら口を結ぶ。けれども、自分の包帯を一瞥した彼はそれを堪えて深呼吸を繰り返した。


「アスとロシュラニオン王子の目的は犯人を殺すことだった。そして犯人であるリオリスとレキナリスは死んだ。それで終わりに何故しない。生き返らせてどうしたい」


「リオリスを許したい。レキナリスを救いたい」


 アスライトは答え、ミールは息を詰める。ロシュラニオンはアスライトを抱き締めたまま口を開いた。


「殺して許す道はなくなった。自分で勝手に死なれても許せない。ならば生き返ってもらおうか」


「レキナリスに至っては我が国の民ですもの。死にたいだなんて二度と思わせはしないわ」


 姉弟の言葉にミールは荒く頭を掻き毟る。


 怒りに震えていた道化は、大切な者の為に恨んでいた王子は、犯人を殺した先で許したいのだとほざくのだから。


「殺したかったのだろ」


「そうだよ」


「恨んでいたんだろッ」


「そうだな」


「なのに最期には許したいだなんて、何を考えているんだッ!」


「家族だから、殺した後に許すんだ」


「友であり民だ。何故死んだ先まで恨む必要がある」


 絶句する。


 ミールは確かに絶句する。


 嘴を微かに開けて黙ったコルニクスは突然脱力し、固まった。


 憎い相手を殺しても収まらない怒りはある。恨んだ相手を殺しても恨み続ける者がいる。


 だが目の前で怒りを抱えたままの子ども達は、怒っているのだ。


(あぁ、なんて残酷。なんて我儘。なんて――純粋)


 ミールは腕を吊る包帯の中を一瞥する。それから深く重いため息を吐き、とうとう観念したのだ。


「――彼らを目覚めさせる為の導きは、一つでは足りませんよ」


「そうね。整理しましょうか」


 ランスノークはロシュラニオンを横目に見て、王子は頷く。聡明な姉の意見を先にと言う態度だ。ランスノークは微笑み、しなやかに指を立てていった。


「一つ、レキナリスの体からイセルブルーが剥がれるように導くこと。二つ、二人を凍えさせた氷が解けるように導くこと。三つ、二人の傷全てに治るように導くこと。四つ、レキナリスの心臓の病が治るように導くこと」


 四本の指を立てたランスノークは自分で再び思案する。ミールは静かに額を押さえ、肩は確かに戦慄わなないていた。


「王女、それは私に四つも眼球を抉り出せと? ふざけるのも大概にしてください」


「けれどもこれが最善だわ。イセルブルーが埋まったままでは意味がない。凍った二人も解凍しなければいけないし、傷がそのままで出血死なんてそれこそ嫌よ。レキの心臓はこれから先を考慮してよ。これさえ叶えば、リオがロシュの記憶を狙う必要もレキが苦しむ原因も無くなるのだから」


「ならば誰が目を差し出すのですかッ」


 ミールは今にも発狂しそうな顔で詰め寄る。ランスノークは月光を遮った黒を見上げ、やはりどうして笑っていた。


「私が二つ差し出すわ。そしてミール・ヴェール、貴方も二つ差し出すの」


 ランスノークはミールの襟首を掴んでひざまずかせる。副団長は息を詰め、冷ややかに笑う王女を見上げていた。


「目が見えなくとも生きていけるわ。だからまずは私の目を抉りなさい」


 ミールの翼を掴み、自分の頬に触れさせるランスノーク。ミールは嘴を震わせて悔しそうに声を吐いていた。


「私の目を差し出して導けるのならば、三つ全て差し出すさッ」


 勢いよく立ち上がったミールの目から――涙が溢れてしまう。透明な雫はランスノークの頬に落ち、温かく滑っていった。


 王女は初めて感情を見せたコルニクスを見つめてしまう。


 ミールの呼吸は荒くなり、一つの翼が彼の顔を隠していった。


「私は、コルニクス。私達の目では駄目なのだ、私達の目は見通すだけで、誰の力にもならなぃ」


 こうべを垂れて崩れるミール。ランスノークはその姿を静かに見下ろし、必死に呼吸を整える副団長の姿を観察した。


「私は他者に頼まれ他者を導く。けれども自分が望む者は導けない。私達の力は他者に願われて初めて顕現するのだ。だから私は、自分が導きたいと思った者を導けはしないッ、どれだけ誓いを立てようと、どれだけこの目を抉っても!!」


 ミールの翼が五指を宿し、首から吊った包帯の中に入る。


「もしも私が目を抉って誓いを立てればいいのなら……今この瞬間も、アスの時も差し出したさ……団員の為ならば」


 包帯から黒が掴みだした物がある。


 白い球体、赤い瞳。神経が少しだけ残った――それは眼球。


「けれども私は誰も導けない。だからこうして――ガラに、眼球を差し出させてしまったんだ」


 ランスノークが見た美しい赤の眼球。ミールはそれを団長の物だと言い、アスライトは勢いよく顔を上げた。


 ミールの手は震えている。震えながら泣いている。


「ガラの導きは、リオリスとレキナリスをイセルブルーから自由にすること……だがアイツが望んだのは、二人をきちんと墓に入れてやることだ」


「……だから、副団長はここに」


「あぁ、そうだよ、そうだ……アスライト」


 ミールは止めどなく泣いている。二本の翼も腕にして、顔を覆って泣いている。赤い眼球を持ったまま。折られた腕の痛みも忘れて。


 まじないに頼って意識を保ち、呼びつけたベレスと共に夜警をしているガラを想いながら。何もしてやれなかったと悔いた友の瞳は、残酷なほどに澄んでいた。


「冷たい土に埋めるのではなく、温める夢を見ましょうよ。ミール・ヴェール」


 ランスノークは地面に膝を着き、ミールの顔を上げさせる。ガラの眼球を持った手を包み、静かな水面のような声色で。


「ガラ団長が二人をイセルブルーから救ってくれるのであれば、私達だって二人を許す為に――幸せにする為に救いたいの」


 ミールは目を丸くする。涙はそこで止まり、ランスノークは仕方が無さそうに笑っていた。副団長は嘴を震えさせて一つの手を王女に伸ばす。ゆっくりと金の前髪を撫でた手は酷く優しく、新緑が見開かれた。


「貴方はやはり――残酷だ」


 ランスノークの肩が震える。ロシュラニオンを押しのけようとしたアスライトだったが、王子の腕には固く力が入れられた。


「ガラ団長の導きがあるのなら一つ目の夢は叶うわね」


「王女、氷を溶かして怪我を治しても、二人は二人ではないかもしれない」


「本当に死んでいたらそうかもしれないわね。けれども私、可能性を信じてるのよね」


 ミールはそれ以上の言葉が紡げなくなる。夢を疑わない残酷な王女が余りにも清らかだから。


 ランスノークは自分の目の下にミールの指を導き、笑い続けていた。


「だから、お願い」


 息をミールは呑んでしまう。王女の意思が砕けないと分かるから。可能性を信じる我儘な愛情を見たから。彼には彼女を振りほどけない。


 副団長の代わりに細い手首を掴んだ手。それが二つあり、王女は目を丸くした。


「君にだけ背負わせて堪るか」


「貴方は直ぐに無茶をしたがる」


 鋭く輝く青の左目。静かに牽制する赤の双眼。


 アスライトとロシュラニオンは王女を止め、視線をミールに向けていた。


「副団長、私の左目を差し出す」


「止めろ、俺の両目で良い」


 暴れるアスライトを抱き締めてロシュラニオンは黙らせる。青い少女の髪にどれだけ額が痛んでも、体の平衡感覚が奪われそうになっても。それを王子が堪えていると分かるからアスライトも本気で暴れることが出来ずにいた。


「嫌よ、それだとまた私は蚊帳の外じゃない」


「スノー!!」


「黙ってろ」


 ロシュラニオンはアスライトの頭を叩くように撫でる。ミールは嘴を結び、ランスノークは立ち上がっていた。


「なら取り敢えず片目ずつよ、ロシュ。私は二人の傷が治るように願うから、貴方は氷が溶けるように願ってちょうだい」


「やめろ、おい!! 離せロシュラニオン!!」


「姉さん、貴方はこれからレットモルを導くお方です。目を失ってどうするのですか」


「それは貴方も一緒よロシュラニオン。貴方はこれからもレットモルを守る総騎士団長なの。両目を差し出すことなど許しません」


 ロシュラニオンはランスノークを見下ろし、アスライトの口を掌で押さえつけている。先に観念したのは王子であり、王女は満足そうに弟の背中を叩いていた。


「まぁ、私はいつか片目になる予定だったわけだし、それが今日ってだけね」


「勝手にしてください。ニア達への言い訳も姉さんに任せますからね」


「勿論。私より弁が立つ者はいないから安心なさい!」


「心強い」


 嘆息したロシュラニオンは腕の中で震えるアスライトに視線を移す。泣き出しそうな左目がそこにあるから、王子は目を瞑りながら少女に顔を寄せたのだ。


 左目を掌で隠して、黒い眼帯に口を寄せて。優しい温度で囁いて。


「お前がこれ以上、泣くのは困る」


「なんで私に捧げさせない。私は付き人だ。主達に傷なんてッ」


「お前はもう十分傷ついた」


「そんなことないッ、だから!」


「お前と同じ世界を、俺が見られる機会をくれ」


 その言葉にアスライトは息を呑み、震えて、震えて、震えてしまう。勢いよく王子の鳩尾を殴りかけた少女は、それでも彼を気絶させることが出来なかった。


 目を瞑っているロシュラニオンは柔らかく青い髪を撫でる。


 それから体を離し、アスライトは仮面を拾って付け直していた。


 彼女はまたクラウンになる。鼻を啜って、陽気な声も出せないまま。


 道化師は投げ置いていた剣を二本拾い、ミールがキアローナ姉弟の前に立った。羽根で作った瓶の中にガラの目を入れて。それを道化師に預けて。


 ミールの腕がまずはロシュラニオンに伸びる。王子の腕を掴み、右の瞼を押し開き、額に無痛のまじないをかけて。


 アスライトにしたように。ガラにしたように。恨んだ相手を許したいからと言う、我儘な王子の為に。


「……導く為には、瞳がいる。道を間違えない為の灯が、ッ」


 黒い指がロシュラニオンの右の眼球に触れる。異物として侵入する。彼の視界を壊していく。


 王子は呼吸を乱すこともなく、後ずさることも無く、微かに口角を上げていた。


「ありがとう、ミール・ヴェール」


 その言葉を皮切りに。


 ミールは一息にロシュラニオンの眼球を抉り出す。ガラと同じ赤い瞳。この国の王子の目。未来ある子どもの無垢な眼球。


 ロシュラニオンは奥歯を噛み締めて、すぐさまミールは止血のまじないをかけてやる。


 右目を押さえたロシュラニオンの手には少しだけ血が溜まり、王子は左目を伏せて呼吸を整えた。


 クラウンはハンカチを差し出し、ロシュラニオンは痙攣した指先で右目を覆っていく。赤く濡れた掌を空で切りながら。クラウンが唇を噛み締めていると知っていて。


 別の小瓶にロシュラニオンの眼球を入れたミール。王子は自分の目が入ったそれを持ち、凛と立ち続ける姉に視線を向けた。


 これから他国との交流や縁談だって増える年頃。国を背負って立っていく王女様。


 それでも彼女は願うから。可愛い友達が弟達に許されることを。愛しい友達が幸せになってくれることを。


 ミールはランスノークの頬を撫で、王女にも無痛のまじないをかけていた。


「後悔は」


「ないわ」


「……やめる気は」


「ないわね」


 新緑の目に月光が射し込む。空気さえも彼女の全てを肯定するように澄んでいて、ミールの脳裏には王と王妃が浮かんでいた。


「――許さないでくれ、ザルドクス、フィラム」


 ミールはランスノークの頬を撫でて腕を掴む。王女は静かに呼吸をして、両目で見た最後の景色は潤んだ銀の瞳だった。


 黒い指が新緑の右目に触れる。白い眼球の奥へ。神経を引き千切る為に力を込めて。


 ランスノークの頬を赤い筋が流れていった。


「許すわ、ミール・ヴェール」


 目を見開いたミール。


 彼は嘴を震わせながら、新緑の瞳も抉り出した。血と共に。これから国を見据える筈だった大事な目を。


「ぐッ」


 ランスノークは反射的に目を押さえ、ミールはすかさずまじないをかける。ロシュラニオンは直ぐに彼女を支え、クラウンは素早くスカーフで王女の右目を塞いだ。そんな二人に王女は笑う。


「大丈夫よ。ありがとう。これで三人仲良くお揃いね」


 クラウンは何も言わずにスカーフを結んでやる。姉の頬を流れた冷や汗を弟は拭い、やはり言葉はなかった。


「ロシュ」


 ランスノークはロシュラニオンの右目の布に触れる。それに弟は息を吐き、姉の右目の布を撫で返していた。


「アス」


 王女は道化師の腕を引く。それから優しく仮面の額に口づけして、道化師は王女を抱き締めたのだ。


「……お揃いの眼帯、また、買いに行こうね」


「素敵な提案だわ」


「次は、誓いです」


 ミールは新緑の瞳も瓶に入れてランスノークに渡す。王女は自分の眼球を物珍しそうに見て、ロシュラニオンはミールに近づいた。


 ミールは自分の二つの掌を傷つける。その嘴でロシュラニオンとランスノークの掌も傷つける。お互いの傷を触れ合わせたコルニクスは、片目の王子と王女に聞いていた。


 ガラの誓いを聞いていた彼の目の奥には、微かに金色が揺らめいている。


「誓いを立ててください、ランスノーク・キアローナ。ロシュラニオン・キアローナ。どれだけの覚悟を持って他者を導くのか。貴方達が最も望むことを手放して、他者の手を取り先導しなさい」


 ロシュラニオンはランスノークを一瞥し、姉は先手を譲っている。弟は会釈してミールの瞳を見つめ返していた。


 殺したかった相手に先立たれた王子様。自分の手で殺して、友達を許したかった少年。許す為の導きを望む我儘な子ども。


 彼の中に恨みの怒りが無いと言えば嘘になる。リオリスがロシュラニオンの記憶を狙わなければアスライトは泣かなかった。笑う青い少女の隣に自分は立ち続けていたのだろう。仮面クラウンではない彼女の隣に。


 それでも、何もなかった彼の傍にリオリスが居たことは事実だから。立ち上がったレキナリスの覚悟を知っているから。


 怒りを持ったままでも、彼は二人を許したいのだ。


 どれだけ殺したくても。死を選んだ二人に狡いと責めたくても。内で暴れる感情を押し留めて、押し留めて、食い荒らされないように飲み込んで。


 消化されていないからこそ押し留めた。向けてしまうかもしれないと言う可能性を自分で砕いた


「俺はリオリスとレキナリスに――二度と刃と敵意を向けはしない」


 見開かれたミールの瞳の金色が深くなる。


 ランスノークは微笑み、ミールの手の甲に浮かんだ紋を見ていた。


 八年前と同じもの。あの時、親に守られた自分が見逃して喜んだもの。


 王女は大切な団員が許されることを願い、愛しい青年の目覚めを望んでいた。


 愛しいからこそ閉じ込めた。伝えていない言葉を閉じ込めると決めた。


「私はリオリスとレキナリスに――この先二度と「好き」と言う言葉を伝えない」


 ミールの嘴が震えている。彼の三つの瞳は深い金色に染まり、ガラが望んだ導きと交じり合った。


 クラウンは奥歯を噛んで肩を震わせている。無力な自分を嫌悪して、左目を差し出すことも許されなくて。


 コルニクスはキアローナ姉弟から手を離し、黄金の瞳を繭に向けた。


「聞き届けた」



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