ヘタレながらも頑張る姿勢に好感触

 競争嫌いなオタクが、競技色の少ないキャンプ部に強制加入させられる話。

 主人公は熱狂的な腐女子だが、自分のことにはヘタレで自己肯定感が低い。
 影に隠れてノートにコソコソBL漫画を書く日々を送っていた。

 あるとき、彼女はこの学園が部活強制入部をうたっていると気づく。
 しかもどの部活も競技性が強い。
 競争心のないヘタレな主人公は、迷っているうちにキャンプ部部長に目をつけられる。

 だが、腐女子なはずの自分が、徐々に百合包囲網にかかっていると知って。
 はたして、主人公の本命は?

 さんざん逃げ惑う主人公だったが、ヤンキー疑惑のある同級生にも追いかけ回されて、ついに捕獲される。
 渋々入部すると、なんとヤンキー女子も入部するといい出した。

 個性的な部員たちに囲まれ、主人公は時に振り回され、時に立場を逆転させる。

 部員たちもそれぞれ悩みを抱えていて、主人公は不器用ながらも彼女たちの手助けをしていく。
 頑なな部員の心を、微力ながら解きほぐしていくという展開である。

 場の盛り上げ方が丁寧で、主人公が多少グズでもそこが魅力的に映る。
 こういう技法はさすがの一言。


 もっと高評価でもいい作品だ。

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