第11話 レオンうぜえ

 俺のルームメイトのレオンなんとか皇子がうぜえ!とにかくうぜえし、頭の中はエロだらけ。

 会話もエロだらけ。どうにかしてくれ!!


 今日も朝から起きたら


「ヴィル!ヴィル!俺今日こんなに●●●るぜ!!見て!」


「見るか!このあほ!!」

 着替えながら


「ヴィル!俺はヘルマにいる頃、城では侍女たちほとんど落としたぜ!スッゲーだろ!」


「あっそうですか」


「ヴィルは?何人落とした?」


「落としてねえし…お前気持ち悪い近寄るな」

 と言うと


「おいおいおい!元敵国同士だからって、んな邪険にすんなよ!もう世界は平和なんだしいいい?」

 と言う。俺が生まれる前に母上の子供の頃とかに戦争があり敵国であるヘルマ帝国に俺の国…ブッシュバウム王国は負けたことがある。まぁ父上の転生前の出来事だしな。父上の奇跡のおかげで今じゃ魔物とかも希少になったし富をもたらす神獣も増えて今はほんと平和だからな。


「ヴィル…俺の野望を教えてやる…」

 と真剣な顔になるレオン。

 心を読むまでもない。


「この学園の女を全員落とす!先輩も進級したら後輩も!そして!先生もな!!」

 といい顔で言い切った!!


「ふーん…頑張ってなー…」


「全然興味ないな!お前っ!シーラちゃんも含まれているんだぞ!」


「シーラには触れん諦めろ」

 ようやく俺が返事したからやっとレオンは


「おおっ!ヴィル!婚約者を奪われるのを危惧しているな!?ぬっはっはっ!このレオン様の手にかかればどんな女も陥落だ!」

 そう言う意味じゃねーし、ロザリオあるから下手にシーラに手をだしたらこいつ呪われたり痺れて麻痺したりするだけだぞ。


「シーラちゃんをデートに誘うか!次の休み!!クックック!」

 とまだ諦めないし、俺が反応するの楽しんでるな?


「さて飯に行くか…」

 と俺は学生食堂に向かい、食堂の扉を開けた途端にシーラが抱きついてきた!!


「ぎゃっ!!」

 最近シーラは俺に勘付かれないよう心を読まれないよう制御を覚えたようで突然いて驚くし、いきなり柔らかいの当たるしもはやキスされるし!!

 それを見ていたレオンが、


「おおーっ!シーラちゃん!大胆!俺にもしないそれ?」

 と言うがシーラは無視というか俺しか目に入ってない。

 ググっと何とか離れると恥ずかしいことに食堂にいた全員に見られていた!!ひいいっ!!


「このあほっ!!も、もうダメだ!俺の学院生活がっ!!」

 と頭を抱えていたらザシャがルームメイトのユストゥス・ケストス男爵子息とやってきた。ユストゥスはすっごいヘコヘコしている男子だった。庶民に近いしこの学校では爵位を気にするなという法則だが、慣れないユストゥスはヘコヘコしまくっていた。


「おはようございますっ!ヴィルフリート王子!レオン皇子!シーラ公爵令嬢様!!」

 とヘコヘコする。


 ザシャは普通に


「殿下おはようございます!シーラ様もおはようございます!」

 と言い、


「ザシャくんおはよう!」

 とシーラも挨拶した。


「ちょっと!シーラちゃんもザシャくん?も俺のこと無視し過ぎじゃない!?皇子だよっ!?」

 とレオンが焦る。シーラは


「この人やらしいこと考えてる!」

 と指摘する。シーラ…お前も似たようなこと考えてない?主に俺に!


「え?流石神獣様?判んの?いやあ凄いなぁ!じゃあ!俺とデートしてくんない?週末!」

 とレオンが言うが


「やだ!知らない人と話さない!この人シーラでやらしいこと考えてる!」

 とまた指摘される。もはやザワザワ食堂が騒ぎ注目される。終わった…。俺の学院生活。1日目にして!


 しかしレオンはくじけなかった!!


「その通りだ!!俺はシーラちゃんをオカズにあんなことやこんなことができる!脳内でも!そしてこの学校の女生徒達ともね!全員俺の恋人にしてあげるぜ!!」

 と清々しくウインクした!

 こ…こいつ頭がおかしい。だがこんなんでも皇子でありヘルマ帝国は一応一夫多妻制なのを良いことにアタックする女子はこの宣言で少なからずいるだろう。レオンは一応皇子だけあって顔は悪くない。ちょっと女子から黄色い声もした。


 しかしシーラは無視して俺の腕を組み一緒に席に着いた。隣りにレオンが座ろうとしたのでシーラのロザリオが危険を察知して周囲にバリアを張ってさらにレオンはビリビリしてそれから呪いまで出来てしまった!!

 呪いは1週間邪心が消えると言う物だ。つまりレオンの場合は溢れ出る性欲が消え失せ神官みたいに真っさらな心になった。


「おや?僕どうしたんだろう?はっ!女の人がこんなに!?見ないでください!僕を見ないでっ!」

 とレオンは女性たちを避けるように隅っこでビクビクしながら朝ご飯を食べていた。ざまみろ。

 しかし夜寝るときレオンが横で聖書をブツブツ読み出してどっちみちうるせえなこいつっ!と思った。

 1週間開けたら元のエロ魔人に戻っているから差が激し過ぎて余計に疲れることになった。マシンガンみたいにエロトークをぶっ放してくるからたちが悪い。とりあえずシーラの力を知ってレオンは


「仕方がないな、シーラちゃんだけは手をださないことにするよ!俺の野望は消えないがなっ!」

 と言って他の女子に声をかけ始めた。

 よく見るとそれはミリヤムで食事を邪魔されたミリヤムは無表情でチートの攻撃魔法を遠慮なくレオンにぶっ放し、レオンは黒焦げになって死にかけて俺は慌てて流石に治療した。


 レオンは


「し、仕方ないな、シーラちゃんとミリヤムちゃんだけは手を出さないことにするよ…ははっ」

 と言い直した。

 まぁ、神獣とチート娘に手を出そうとしたんだから無茶だろうな。


「ミリヤムちゃん久しぶり!ミリヤムちゃんも新入生だね!」

 とシーラがミリヤムに話しかける。シーラとミリヤムはまるで姉妹のような関係だった。まぁ幼い頃から交流あったしな。親戚みたいにシーラは思ってるんだろう。


「シーラねーちゃん…がいる…」

 いやいるだろ…。ミリヤムは相変わらずボーッとして食物以外でようやくシーラがいることに今気付いた。

 そしてシーラの胸を見て


「なっ!そ、育ってる!!これ!育つものなの!?」

 と驚いて衝撃を受けた!自分のスカスカの胸を見比べてミリヤムは


「どうやったら大きくなるの?ヴィルの力なの!?」

 と言われて食堂の皆がまた一斉にこっちを見た!ち、違う!絶対変な意味に捉えられてる!

 シーラも赤く頰を染めてもじもじしたので

 ザワザワ騒ぎ始めた!!


 俺はもはや居た堪れなくなり食堂から逃げた!!くっそー!シーラとミリヤム!覚えてろよ!!

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