第4話 やっと名前が分かった
サークルへの加入を決めた翌週。
新入生歓迎パーティのお誘いが来た。
飲めねえんだけど。
中に入ると、既に知っている顔が3人と、見知らぬ顔が1人居た。
——————
「3年の
「2年の
「2年の
「あと1人、5年生がいるんだが…普段からサークルに顔出す頻度低いから会えたら紹介しよう。」
肩幅、細身、女性の順に自己紹介をしていく先輩がた。
俺が参加したサークルは、新入生を除くとわずか4人の小規模サークルだった。
しかも1人留年生居るじゃねえか、何故サバゲーしてるヒマあるんだ。
その後、黒水先輩に促され自己紹介のため立ち上がる俺ともう1人の新入生らしき人、
俺が話始める前にそいつが口を開いた。
「新入生の
随分と元気な女子だった。
ショートに切り揃えた髪は、少し色素が薄いのかほんのり茶色に見えて、白い肌とのコントラストが美しく、それが印象的だった。
「おーい、どうした緊張してるのか?」
「また見とれてんのー?女子に免疫ない感じー?」
黒水先輩の声で我に帰り、慌てて俺も自己紹介を始める。
あと金羽先輩は余計な事を言わないで欲しい。
「えーと、新入生の
台詞を遮られた俺は声を上げた張本人、須賀川さんの驚いたままフリーズした顔に問う。
「加藤って…あの加藤?」
「どの加藤だよ。」
「入試にほぼノー勉で臨んで、特待入試に受かった上に、実は塾にも通ってなかったって言うあの加藤!?」
「その情報漏らしたバカは何処のどいつだ!?」
「え、割と有名な話だよ?」
さすがに絶叫した。
何故そんな事までこの子に知られてるんだ。
と言うより漏らした奴は誰だよ、
まあ有名となると漏洩元を探るのも面倒臭そうだな…できれば知られたくなかったんだけどね、
「凄いよねー。そんな頭良い人と同じサークルなんて楽しそうだよ。」
こんなセリフを無邪気な
と、グダグダになった流れを仕切りなおすように黒水先輩が声を上げた。
「まあ、ともかく、2人ともよろしくな。それと連絡先を交換させてもらっていいか?近いうちに他の大学サークルと合同で新歓サバゲーやるからその連絡用に。」
「お、マジですか。楽しみです!」
「あ、はい。L○NEでいいすか?」
その後、適当にジュースを飲みお菓子を食べつつ、パーティは進んでいった。
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