第46話
「この世界は、初めは、とても真っ暗でした。でも、数億年も昔、至高の神様が、この宇宙に暑い巨大な太陽とお星様を生み出しました。」
「えっ?すごい!いま、みえてるおひさまは、かみさまがつくられたのね!」
「ええ、そうです。神様にとって、太陽や星は子どものように愛しいのですよ。」
バサっ………!と神主さんは手を広げて、一気に世界が広がっていく様子を表しました。
実際に、この宇宙という、わたくし達が生きている世界が、一気に太陽や星々が創り出されたとしたら………
それは、神様のおちからとしか思えませんね。
「神様は、私達が住む星を、人々が住みやすい星だとお思いになられたのでしょうか。人間を含めた生き物をお創りになられました。」
「えっ!?わたくしたちを、神様が………!!」
「ええ。ですから、神様にとってね、人間は、どんな人であっても愛しいので、悪い事をした人を見捨てたりはしません。ごめんなさいって深く思えるまで、見守ってくださるのです。」
初等部に入った時にわたくしに言って下さったお言葉と同じでございますね。
反省といいますか。そういった思いが大事だと言ってらっしゃいましたね。
悪いことをした人をも、反省するまで、慈悲の瞳で見守ってくださるのだそうです。
「もっと、もっと、もっと、この星が成長して欲しい。そう願った神様は、ご自分のご長女や自分の弟子にあたる天使達を修行になるから、と送り出しました。」
至高神の神様には、子どもが何人かいまして、ご長女の方が代表として、地上に降りられたのでございます。
とても心清く美しく、優雅な女神様ですから、天使たちから、尊敬されるようなお方ですね。
「その神様のご長女は、努力に努力を重ねて、女神様になられました。今では、太陽の女神と呼ばれておられるお方ですね。」
「たいようのめがみさま………!すてきっ!」
ふふふ。太陽の女神様は、神話の女神様の中で一番人気のお方ですね。
至高神の奥方で、太陽の女神のお母様にあたる控えめでお優しい大地の女神様も、人気です。
「太陽の女神様は、この星に移り住みました。天使のひとりとご結婚をされて、ひとり息子をお産みになられました。風の皇子様です。」
「かぜのみこさま、かっこいいかたですか?」
「ええ。とても素晴らしいお方ですよ。」
風の皇子様は、この星で、のちに政治家として活躍されるお方です。
女神様の息子だからという慢心せず、少しずつ努力を重ねて、立派なお方になられたそうで、尊敬をされています。
「風の皇子様は、アズマノミヤという遠い東の異国のお国で活躍をしておられます。なので、アズマノミヤ神話とも言われています。」
「アズマノミヤ………かんぬしさま、わたくし、そのくに、いってみたいですわ………!」
「ふふ。目指していれば、いずれ行けますよ。ミッティちゃん、頑張ってくださいね。」
「うん!かんぬしさま!わたし、がんばる!」
まあ!ミッティちゃん、夢や希望を持って前に進んでいってくださいませ。
わたくしも、そのアズマノミヤにいってみたいものですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます