第39話
「じゃあ、僕からは、ご相談が!」
「アンジェロからの相談事は久しぶりだなあ。何か、あったのかい?」
いきなり、アンジェロくんが手を挙げ、相談があるのだと宣言をしました。
まさかとは思うけれど、アンジェロくん、貴方からも、婚約の相談なのかしら?
「ずーっと気になっている御令嬢がいまして。リュネット伯爵家の長女、イリーゼというお方なんですが………」
「まああ!イリーゼ様を!」
イリーゼ様をアンジェロくんが気になってる!
あら?イリーゼ様も、なんだか気にしてらしたわよね?もしかして、両想いなのかしら?
「あれ?オリヴィエ姉上は、イリーゼを知っているんでしたっけ?」
「ええ!こないだ、リュネット伯爵のお屋敷にお邪魔して、そちらでお会いしましたよ!」
「ああ、それで知っているんだね。オリヴィエ姉上、僕を応援してくださいますか?」
「ええ。イリーゼ様なら、大丈夫でしょうし!ねえ、お兄様?」
「ああ。レインとレナートの妹さんなら大丈夫だろうね。オリヴィエが絶賛するお嬢さんなら私も構わないと思うよ。」
「兄上、姉上、ありがとうございます!」
あら?もし、アンジェロくんがイリーゼ様と、レインさんがリラとってなったら、この二人は義理の姉弟になるのかしら?
ちなみに、そのリラは、これまたびっくりしています。
ふふ。最近、表情が豊かになられましたね。
「僕からも相談があるんだけど………」
「リオルくんからも、ご相談があるのね。」
もしかして、この流れからして、恋話のような感じなのかしら?
年下二人に想い人がいるのは微笑ましいわね。
「リラ叔母様、オリヴィエ姉さん、母さんには内緒にしててくれない?」
「え、ええ。かしこまりました。お姉様には、言いませんから大丈夫ですよ。リオルくん。」
「わたくしだって、義叔母様に言わないから、大丈夫よ。リオルくん。」
リオルくんにとっては、叔母と従姉ですから、緊張はあるのかもしれませんね。
滅多に緊張しない子が、本当に珍しいですが、恋って、そういうものなのかしら?
「僕も気になる子がいて、セレスティ伯爵家の長女、エレノアなんだけど、スター兄さんは、知ってるかな?」
「ああ、ユーリシアの話し相手をしてくれてる子だからね、もちろん、知っているよ。」
と、言いつつも、わたくしの幼馴染ですから、お話ししたことありますよね?
ああ、でも、少しお話ししただけなら知り合いと変わらないかしら。
「オリヴィエ姉さん、ノアの幼馴染としては、どう思うの?僕にも応援してくれる?」
「わたくしは、二人が仲睦まじい姿を見るのが好きなの!もちろん、応援しますよ?」
「オリヴィエ姉さん、ありがとう!ノアは、今留学中で忙しいから、手紙のやり取りしかしてないけど、進展あると良いなぁ。」
ふふふ。若き青春とは、このことなのかもしれませんね。
あら、やだ。わたくしが若くないみたいで変な感じだわ。わたくしも恋愛した方が良いということ………なのかしら?
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