第6話
「オリヴィエ様。今回は、4人全員いますが、イリーゼにお会いしたいのですか?」
「ええ、そうなの。アンジェロ王子の幼馴染にずっとお会いしてみたかったんです。」
「まあ!光栄です!ありがとう存じます。」
アンジェロ王子からは、聡明で、心優しくて、自慢の幼馴染だと聞いておりますもの。
わたくしは、内心、惚気と言われてもおかしくない様子の王子に驚きましたが。
「あの、オリヴィエ様。リュネット伯爵家も、私の実家ミラーリエ男爵家も、元は、農民から貴族になった一族です。関わることで、何か、言われたりしませんか?大丈夫でしょうか?」
「わたくしの侍女リラだって、リース子爵家のご先祖様は、商人ですよ?わたくしは、あまり気にしないので、大丈夫ですわ!」
むしろ、何か言う人もいないでしょう。長女が第二王子の幼馴染なんですから。わたくしも、これから先、関わることになりそうですし。
もちろん、古き時代からある貴族の方々とも、わたくしは、仲良くしてみたいものです。
「まあ!王族は、なんて心優しいのでしょう!アンジェロ殿下も、そうおっしゃってました。ありがとう存じます。」
「あら、こちらこそ、ありがとう存じます。」
農民や商人など、平民と呼ばれているようですけれど、わたくしは誇るべきと思っています。
あなた方のおかげで、我が国は発展して行っていますからね。
わたくしは、いつか、協力し、一緒に発展していけると本当に良いと思っています。
「お母様ー!お母様ー!」
「母様、パーティーの準備が出来ましたので、オリヴィエ様と共に温室に来て下さいませ。」
知らない声がふたつ、遠くから聞こえました。幼い少女の声と、冷静な女性の声。
侍女が来たかと思いましたが、お母様を呼ぶ声なので、伯爵夫人の娘達だと思われます。
次女の方は、まだ幼いから、夜会やパーティーなどに出席しないから、情報が無いそうです。どんな御令嬢なんでしょうか。
「あら、娘達が呼んでいます。オリヴィエ様、温室に向かいましょう!」
「ええ。ご案内、よろしくお願いしますね。」
リュネット伯爵家は、伯爵ご夫妻と4人兄妹、ご長男の娘の七人家族なんだそうです。リラが気になったらしく、調べてくださいました。
ああ、幼い少女の声が、もし、お祖母様!なら伯爵夫人の孫娘かもしれませんね。孫娘の方もどんな子なのか気になります。
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