第16話 天然VSバカ

「あら。お帰り京ちゃん。愛華もいらっしゃい。」


「家主変わってんぞ!?ほらチーズケーキ焼いたぞ?」


「あはは…お邪魔します。作業は順調なの?ちぃ?」


「もともとある話だし、役の配置を考えてただけよ。大方決まってるけど…とりあえずお茶にしましょう。」


部室に戻った2人に対し、千冬は慣れた手つきで紅茶を入れるのであった。


「京ちゃんの作るものはなんでも美味しいわ。全部美味しいけど、チーズケーキはやはりスフレね。」


「ちぃはふわとろ好きだもんね〜?私も全部好きだけど、やっぱバスクかなぁ。あっ、ちなみにさっき京くんのせいで私のあそこがふわとろに…」


「聞いてねえよ!何もしてないからね!?まぁ気に入ってもらえてありがたい。俺はなんだかんだでさっきはスフレって言ったがベイクドなんだよな。」


「優柔不断な男。情けないわね。」


「草食系なお馬さん。」


「蹴っ飛ばすぞ!馬は草食だよ!」


「レアも美味しいんだけど好み分かれるよね?」


「あら。京ちゃんなら生でもいいわよ?」


「ちゃんと責任とってね?京くん。」


「ナチュラルに誘うなよ!はや食わんかい!!レアって好きな人レアなのかもな!?」


「美味しいねちぃ?夜ご飯入んなくなっちゃうかも。あ、でも。京くんのははいっちゃうか、も。うふっ…」


「あら。その乳が栄養吸ってるのだから入るでしょう?私はちょっと女○子の日だけど、吸うぐらいなら…」


「ギャグ無視すんなよ!てめえら2人とも頭に栄養いかせい!」


「あら。レアが無いわ…もしかして愛華。私の食べた?」


「えっ!?私のも無かったからちぃが食べたんだと思った!?」


「おい!俺のも無いぞ!正直に吐いたらまだ罪は軽いぞ?」


3人の間に少し、ピリピリとした空気が流れるが…


「美味しいー!やっぱりチーズケーキはレアだよねぇ?みんなつばさのために残しててくれたんだねー!持つべきは親友だなぁ!」


「チラッ(おいっ!いつからいたんだこの忍者アイドル!)」


「チラッ(つばさの行動はわからないけど、ここはビシッと言いましょう。)」


「チラッ(そうだね!ここは私が言うよ!泣いちゃったらフォローお願いね?キリッ)」


「チラッ(よし!頼んだ愛華!)」


「ちょっとつーちゃん!いつからいたかはわからないけど、食べる時は座って食べるって教わらなかったの!?」


「怒るところそこじゃねんだよ!天然サキュバス!」


「うっ…ごめんなさ〜い!美味しそうだったんだも〜ん!えーん!」


「泣くんかいっ!涙腺弱すぎだろ!?」


「ほらつばさ。泣き止みなさい。よしよし…このベイクドケーキ食べていいから。」


「ほんと…?やったー!きーくん!あいにゃん!ちっち!ごめんね?いただきまーす!」


「ったく。なんだかんだ可愛いやつだな。話もまとまったし(?)俺も食うか…って。おいぃーー!!そのベイクド俺のだぞ!!」


「小さい男ね。」


「猫ひ○し。」


「ふ○くん。」


「クソったれども!泣きたいのは俺だよ!ふ○くんは子供だから小さいに決まってんだろ!」


「冗談よ。ほら私のあげるわ。あーん…」


「ちぃずるいよ!京くん。私のもあげる。あーん…」


「えと!もともときーくんのだけど、つばさのもあげる!はい!あーん…」


「リア充爆ぜろ!あーん!」


結局京介は3人からあーんをしてもらい、幸せそうに微笑む。余談だがその後3人にもあーんをせがまれ、京介の分のチーズケーキは無くなり一瞬にして笑顔も無くなるのであった。

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