第8話 学校の屋上ってラブコメじゃ定番だけど、使える学校ってあるの?
「はー…やっぱ部室落ち着く。姫沙まだかなぁ…」
京介は部室(写真部兼何でも屋)でくつろいでいた。写真部は昨年の先輩が卒業し、今は京介が実質1人で運営しているのだがその実力が認められ空き教室を譲り受け、好き勝手改造、持ち込みし、家となんら変わらない環境へなっていたのである。
ちなみにみんながくつろぎたいからという理由で部員の勧誘は止められている。
LIMEっ!
「おっ来たかな?なになに…私、姫沙、今、写真部の部室の前にいるよ?ハート。…くっ…誰だよ…姫沙にこんな事教えたヤツ…可愛すぎだろ…どうぞー!開いてるよー!」
「お兄ちゃんお待たせ。待ったよね?」
「…!?姫沙のためならいつまでも待つ!それより早速で悪いけど、行くか?みんなお昼楽しみにしてるっぽいし。」
「うん。はー、やっとお兄ちゃんと校内デート…はぐれちゃ困るから、手繋いでいい?」
「ぐあっ!繋ぐ!どこにはぐれる要素があるのかわからんけど、知ったことか!!」
「くす…ありがとお兄ちゃん。」
2人は部室を後にする。
「ここが、中庭。そしてあれが伝説の樹だ。ここに呼び出されても絶対に行っちゃダメだからな?」
「くす…とき○モ的なところだね?わかったよ。お兄ちゃん。」
………………………………………
「ここが定番の屋上だ。昼なんかはよくここで飯を食うこともある。鍵は何でも屋の俺が持ってるから声かけてくれたらすぐ行くから。」
「へー?いいね。屋上。タコ焼きとかしたいかも…でも学校だもんね…」
「…!?すぐにタコ焼き器ポチろう!!」
「くす…ありがとお兄ちゃん。」
…………………………………………
「とまあ大方案内したけど、どうだった?」
「うん。だいぶ覚えたけど広いね?後は通ってれば慣れるよ。まだ初日だし。今日はただお兄ちゃんと校内デートしたかっただけだよ?」
「京介!萌え死にマァース!!」
「くす…死んじゃダメだよ?…この後はファミレス行ってカラオケだっけ?お兄ちゃん。」
「そうだがその前に…校門のとこにみんな待機させてるからまず写真撮りまくろう!」
「そうだったね。皆とも写真撮りたいけど…お兄ちゃんとの思い出…いっぱい欲しいなー?」
「…もういっそ俺も思い出にして…萌えすぎて辛い…どんな感情これ?可愛すぎだろ…」
「くす…ありがとお兄ちゃん。」
姫沙は京介の手を握りとどめを刺しつつ、校門へと向かうのであった。
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