第7話 後輩はやっぱりあざとい方がいい?
「はー…やっと終わった。あのバカ教師マジでプロスピやってやがって…とりあえずあんぱんとクリームパン食いながら部室向かうか。生クリームとあんこの組み合わせ最強!」
京介は職員室にてプリントを提出した後、あんぱんを食べながら部室へと向かっていたのだが…
ドン…!
「えっ!キャッ!」
「うおっ!」
角を曲がったところで女の子にぶつかったが、その驚異的な反射神経で、左手で女の子をかかえ、右手でクリームパンをキャッチし、口であんぱんを咥えていたのである。
「ごめんなさい!急いでて…って!せぇんぱいじゃないですかぁー!もうー…やっと私の事…!我慢できないです!ちゅうしましょう!」
「もがもが!(おい!あんぱん咥えてんの見えてんだろボケ!)」
「えっ?咥えてくれって…もうっ!先輩いきなりすぎます…まずはちゅうが先ですよぉ〜…」
「もがもが(1ミリだけ伝わってんのが腹立つわい!いいから早く離れろ!)」
さて、ラブコメによくある出会いをしたこのキス魔は俺の中学からの後輩で、姫沙の親友(不本意だが)
の黒河莉菜(くわかわりな)。とにかくあざとい典型的な後輩キャラなのだが、こいつも見た目やその他諸々ハイスペックなため、姫沙と共に人気だ。
ちなみにオタクである。
「はー…死ぬかと思った。まあすまんな?あんぱんに集中しててな。まさかこんなに早く再会するとはな。」
「いいえ!役得でした!それにフラグ常に立てといて何不思議がってるんですかぁ?立てるのはあそこだけに…」
「今すぐお前の墓建ててやりたい気分だよ…」
「えっ?それって一緒のお墓に入ろうってプロポーズですよねっ!?先輩展開早いですうー!ア○ロ・レイの成長スピードぐらい早いですー!」
「京介!もう関わりたくないので、行きマァース!」
「まあまあ、冗談はこのぐらいで、職員室ってどこですかー?クラス委員になっちゃいまして…」
「ほーん?相変わらず外面はいいのな?職員室ならそっちの突き当たりだ。俺もクラス委員だからな。」
「えっ?やだ…運命ですね…」
「いや、ただ押し付けられただけだが…」
「ちなみに女子の方は誰なんですかー?あっ!私の心配は大丈夫ですよ?先輩以外興味無いですから!この意味…わかります…?うるうる…」
「…わざわざ目薬垂らしてうるうるさせんでいいし、口で言わんでいい。つばさだよ…あいつに押し付けられたんだよ…」
「はっ?どうせ、クラス委員になったら一緒の時間増えるしイベントにかこつけて何かあればいいなーとかそんなとこですよね?全く…」
「言ってた事その通り過ぎて怖すぎるわ!…とりあえずもう行くわ。姫沙と同じクラスなんだろ?頼んだぞ?」
「はい!任されました!お礼は体で払ってください!それではお昼楽しみにしてますねー?」
「俺のセリフだろ!ってツッコミはヤツを乗らせるだけだな…」
京介は的確なツッコミを考えつつ、莉菜と別れ部室へと向かうのであった。
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