仲直りした
月曜日。
俺は土曜日に彼女に振られたの話を親友たちに話そうとした。
しかし、俺が原因で喧嘩をしていたからか顔を背けられた。
でも、俺はとにかくそいつらに話をしたくて
引き下がらずに引き止めた。
「太陽!」
「なに」
俺は息をいっぱい吸って、そして笑って言って見せた。
「俺、フラれた!!」
本当は笑い事なんかじゃない。
俺は本当に彼女が好きだった。
彼女を好きな気持ちに嘘をつきたくなかった。
だから太陽に言われたことを信じたくなかった。
でも、太陽だって俺を傷つけたくて言ったわけじゃないと思う。
あいつはいつも俺と真っ直ぐ向き合ってくれているんだから。
恋人よりも友達をとるか。
友達よりも恋人をとるか。
悩んで、悩んで俺は恋人を選び、そして真相を知り、フラれた。
ぴしゃり。おでこに走る、激痛。
「痛っ!!」
俺は太陽にデコピンをされた。
「笑いながら言うんじゃねぇよ。」
「・・・は?」
「彼女のこと好きだったんだろ?無理すんな、馬鹿。」
友達ってすごい。
俺のこと、わかるんだ。
でも、信じなかったのは俺のほうだ。
「俺、太陽が言ったこと、信じなかった。それでこの結果なんだよ・・・・っ。」
「・・・」
「だから笑えよ!馬鹿にしろよ!!いつも見たいに茶化せ!馬鹿っ!!」
ぴしゃりっ。
デコピン二発目。
「馬鹿は余計だっつの。」
「くっそ!痛ってー!!」
「お前が彼女にフラれようがなんだろうが、俺がどうにかなるとでもいうのか?」
「・・・ならないんじゃね?」
「だろ。失恋したのは気の毒だとは思うけど、別に俺お前の邪魔したくてああ言ったわけじゃねぇし。」
太陽はそう言って俺の髪をくしゃりといじった。
くそー、俺より背が高いからって!!
「いつもの俺らがあればいいじゃん。な?」
太陽は頼もしく笑った。
これって仲直り?
俺は太陽の笑顔に笑顔で返した。
ミクロコスモス 大路まりさ @tksknyttrp
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