第2部【動乱】篇
第1章《帝国内乱》
プロローグ【灯りの仄かな一室で】
◇
地下室かと思わせる程
一人の少年が、何か実験でもしている様に道具を手に取り、
様々なサイズの宝石は、どれを取っても
しかし、少年は言う。
「……
価値のない、ただの石だと。
少年は
一人
手に取る棒状の物も、
ゴリゴリ、ガリガリと、何の感情もなく、無心で行われる
少しして、その少年がいる
つば広の三角帽子を被り、ウェーブのかかった深緑のロングヘアーを揺らして、黒のシックなドレスに身を包み、スリットの入った
部屋に入るなり少年に気さくに話しかける。
「――あら、またここにいらしたんですねぇ……今日も研究ですかぁ?」
少年は
そんな少年の背後に回り、その女性は言う。
後ろから手を取り、身体をすり寄せるように、優しく耳もとで
「――
ピタリと止まる、
「お前は、本当に
「フフフ……女だって性欲くらいありますのよ……?それに、この宝石を《
猫なで声を出して、
「……」
おもむろに振り返ると、
「――……ん……ちゅっ……」
女性は、急に入って来た舌を簡単に受け入れて、それを舐め返す。
「んむっ……ぷはっ……
しかし
「……フフ……もう、いけずなんですから……まぁ、前金として頂いておきますわ……」
女性は、先程のように
すると、
「……」
地下室に広がる光は
光の
「さぁ、完成ですよ……
それを
「【
「やはり素材が素材ですからねぇ……もう少し
「ゲイロス?」
「ええ。以前お渡しした【
女性は続ける。
「これ以上の【
それにも動じない
「――あん……もうっ……つれないわぁ」
しかし、去り
「……ポラリス。ワインを用意しておく……夜、俺の寝室に来るがいい」
そう言い残して去っていく。
「――フ、フフフ……本当に……ゾクゾクさせてくれますわ。ラインハルト・オリバー・レダニエス……」
その冷たい
異世界人である、【魔女】ポラリス・ノクドバルンは、未来ある若者の
それが、隣国【リフベイン聖王国】にいる、【召喚師】エドガー・レオマリスを、
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