134話【謎の空間で、魔王は邂逅する】
◇謎の空間で、魔王は
身体が
その二つを終え、フィルヴィーネは
「――ここは……」
「ヤア、ヨクキタネ。イセカイノ“マオウ”」
光の
「ここは――《召喚者》の情報を
辺りを見渡し、何もない空間をフワフワ浮くフィルヴィーネ(全裸)。
どうやらリザはいないようだ。城から消え去る瞬間までは、確かに一緒にいたと思ったが、
「
ニヤリと笑いながら、空中で
「アア、ソウダネ……デモ、ボクハ
光の
鉄球のようなまん丸い顔、肌や
棒の様に細い手足。どう見ても人間ではない。
「お
しかしフィルヴィーネは、
「――オット……マッテクレナイカナ?フィルヴィーネ・サタナキア」
それを嫌がる様に、のっぺらぼうの顔を横に振るう。
「イマハマダ、アノコタチニキヅカレタクナインダ。ワカッテクレルダロウ?――フィルヴィーネ」
「……そうか。ならば仕方ないな……しかし、これは貸しだぞ?」
この不思議な存在から、少しでも有利に事を進める為、フィルヴィーネは思ってもいない事を言う。
「……カシ。カ……ナラバ、コレヲキミニカエソウ……」
しかし、顔のないこの光の
そしてのっぺらぼうは、手に持った
「――っと……って……リザ!?」
のっぺらぼうが言った
しかし、リザはまるで人形のような手のひらサイズに
「どうしてこんな……待っていなさい、リザ!」
フィルヴィーネは、急ぎ魔力を分ける。
――パァァァッと光り、
だがそれでも、リザは回復しなかった。
「――ダメダヨ。ヨバレテモイナイノニ、ムカンケイナモノヲツレテキテハ……」
「お
「……フッ、サスガニスルドイネ。ソウダトモ、コレハ、ツヨスギルキミヘノ
「ハンデ……だと?」
先程止めた、魔力の
「……お
色は白いままだが、確実に人間の形へと近付き。
その完成した姿を見て、フィルヴィーネは
「――
つい先程見知ったばかりの、遥か未来に生きる少年。
その姿形をした、謎の空間の
「……ダカラ、マッテクレナイカッテイッタノニ……」
「――いや、エドガーであって、エドガーではないな……よく似ている魔力の波動だが、質が違う」
エドガーの魔力が
波の様に、一定の形を持たない、けれども強く突き刺さるような魔力。
「シツ、カ。イイエテミョウダネ」
エドガーの形をしたこの空間の
「カレハ、モウナンニモノイセカイジントケイヤクシテイル。モウ、イゼンノヨウニハイカナイサ」
「――以前だと?お
「……ニ、ニイフ様……」
「――!?――リザっ!」
話の
その
「――ぐっ……お
「ミンナトオッタミチダヨ、フィルヴィーネ。デモ、キミハスコシチガウ。ツヨスギルキミニハ、チカラハイラナイ……ヒツヨウナノハ、《カセ》ダ」
光玉は、フィルヴィーネの体内に入ったかと思うと、再度出てきて両手足に
「これはっ……!?うぐっ……魔力、
「イッタダロウ、ハンデダト。デモ、ソノカワリ……ソノ
そう言って、エドガーの姿をした空間の
「……やはり、お
「サア、ドウカナ?アッタバカリノキミニ、ナニガワカル……?」
光の
「……ジャ……ロー……タノ……フィ……ヴィ……」
「何だと……何と言った!!おいっ!おぃ――」
パシュン――と、フィルヴィーネとリザは消えた。
残った光の
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