64話【エドガー危機一髪!】
◇エドガー危機一髪!◇
『さぁ始めるよっ!名付けて、【エドガー
『――き、
エミリアが、エドガーの姿を
『ふっふ~ん。このゲームはね。あたし達四人がこのエド君人形をぶっ飛ばさないように守るの。だ・か・ら、エド君を思う力が、エド君人形を守ってくれる。思いの力が強い
⦅ま、嘘だけど♪⦆
『思いか……』
『……』
『勝った!』
考えるサクヤ、何かを
そして
『はい、はいっ、ローザさんは赤い剣ね。エミリアちゃんは黄色、【忍者】は黒、んであたしが白』
サクラは、
赤い剣を渡されたローザは、まんざらでもない顔で『分かってるじゃない』と言い、サクラの
『サクラ。エド人形はここでいいんだよね?』
『うん。その穴にカチッてはめ込めばいいよ』
エミリアは、ぎゅうっ!と一度人形を
そして
『待っててねエド、私が助けてあげるからっ!』
『まるで本物のエド君が捕まってるみたいな言い草だね……』
エミリアの本気度にサクラは
自分以外は
サクラが
『この穴にハズレは一つなのよね……?』
『え、うん。そうですよ。ハズレっていうか、アタリっていうかは人それぞれですけど……』
『最後まで残ったらどうするのかしら……』
ローザは
『あ~それはもう、最後の二択を当てた人の勝ちでいいんじゃないですか?
『そうね、それでいいわ』
『
『
『それじゃ、基本ルールね。あたし達が順に剣を一本ずつ
『いいわよ』
『うむ』
『よ~し、誰から行く?』
四人それぞれが
――始まってしまう。
『年長者からどうぞ?』
サクラがローザに手を差し向け、
『
ローザ以外が同い年なので
『いいよ』
『うむ、
エミリアとサクヤも
順番は、ローザ、サクヤ、エミリア、サクラの順に決まった。
『――さあ、始めるわね……刺すわよ?』
ローザの初手。
どこにも剣が刺さっていない
『ここにするわ』
カチッ。と赤い剣を刺す。
エドガー人形は
『セーフですね。次はエミリアちゃん』
『な、なんだか緊張するね』
黄色い剣のおもちゃを持ち、ローザから渡された
『よし……ここにしよ』
エミリアが選んだのは、ローザが剣を刺した反対側。
――カチッ!ビョーーーーーーーン!!
『――へ?』
エミリアが刺した
『おっと……』
サクヤが、クルクルと落ちてきたエドガー人形を
『――エミリアちゃん、アウトーーー!!』
⦅……一発とか!!⦆
ポカーンと固まるエミリアに、サクラが
その
『な、泣いてるっ!?』
『――プフッ』
まさかの、一巡目で言い出しっぺのエミリアが
涙に
『な、な……なんでよぉぉぉぉ!!うわぁぁぁぁぁん!!』
テーブルに突っ
『残念だったわねエミリア……
笑いながら
『ぐ……うう、うぅぅぅぅぅぅぅ』
エミリアは、
テーブルで拳をぎゅうぅぅっと
その有り様にサクラはドン引きしながら、エドガー
『さ、さぁ。次は【忍者】の番ね……』
『……う、うむ。いいのか?やっても……何と言うか、エミリア殿がかわいそ――んぐっ』
『言わないでっ!それだけは言わないでぇっ!かわいそうとか!それだけは言わないで!』
サクヤがかわいそうと言おうとしたのに反応して、エミリアは
『エミリアちゃん……自分で言っちゃってるから』
『――!!……うぅううう』
最後は
三人は気を取り直して、エドガー
◇
刺さっていた剣を抜き、エドガー人形を
『あんた意外と出来るのね……』
『
『お
エドガー人形の置き直しが終わり。
刺さっていた赤い剣をローザに返す。
二回目の準備は完了だ。
『そうね、後は再スタートよ。エミリアちゃん脱落、【忍者】から始め』
『……
サクヤは黒い剣のおもちゃを指の
『――なにも分かってないじゃないっ!!』
スパーーン!とハリセンでサクヤを
『いだっ!――にゃにをするか!舌を
涙目で
『だから!一本!ずつって!言ったでしょ!』
スパン!スパン!スパン!スパーン!と連続でサクヤを
『さあ、やりなさい……一本よ、一本』
『ぐぬぬぅ……分かった』
髪をぼさぼさにし、叩かれた
『せぃふだな!』
『そうね……次はサクラ。そして私に戻る、と』
ローザの言葉にサクヤは『うむ』と
『こんなのは考えちゃダメなのよねっ!っと』
サクラは考える
カチッと、
『はいセーフ。どうぞ、ローザさん』
サクラは
『なら、私もサクラに
ローザは赤い剣をサクラが刺した右隣に刺し、カチッと音が鳴ると
『……な、ならばわたしもっ』
二人に急かされる形となったサクヤも、
上段の列にサクッと刺して、カチッと音が鳴る。
『せ、せぃふだ……ほれ、サク――』
ホッと胸をなでおろし、サクラに渡そうとするが。
――カチッと、サクラがサクヤが持つ
『はいセーフ。ローザさんに渡して、【忍者】』
『サクヤ……持っていなさい、そのまま行くわっ』
『ちょっと待つのだ!?わたしを休ませてくれ、
サクラの素早い対応に、ローザも負けじと剣を刺し込む。
サクヤの
『さあ、サクヤの番ね』
『……ううぅ、自分の
サクヤはテーブルに
黒い剣を指でつまむと、今度は下の段に刺す。
『――あっ!――あ痛っ……』
カチッ、ビヨーーーーーーーン。――ビシッ!っと。
飛ばされたエドガー人形がサクヤのオデコに的中し、ローザが言う。
『サクヤ……アウトね』
サクラの
なんだか楽しそうだ。
『あ、ああ、
サクヤも泣き
エミリアはそっとサクヤの肩に手を置き、優しく
『――どうせ一緒に
『『――!!』』
エミリアは、二番目に
サクラに回り込まれて考えを
『――まだ言ってないのにぃ』
『……と、言う事は。言う気満々だったのね……』
サクヤと一緒にテーブルに突っ
残った二人は見合う。
『さぁ、決着付けますか……』
サクラはサクヤからエドガー人形を取り。
設置し直すと、考える
『セーフ。どうぞ?』
サクラは
『……サクラ、やるわね』
何がどうかと言うと。
『ローザさんが剣を刺した数回、全部エド君人形が
『……くっ。やはり
⦅あ、正解だった……⦆
ローザは、エドガーに見られている気がして、正面を向かせられなかっただけだ。
物っっ
『いいわ。その挑戦受けて立つ……行くわよエドガー』
サクラが持ったままの
不思議と剣が本物に見える
『――私が勝つわ!エドガーのお世話をするのは私よっ……そしてエドガーは……』
何か
いつの間にかエミリアとサクヤも真剣にこちらを見ていた。
『……えええぇ?』
『行くわよっ!!――はぁっ!』
ローザはエドガー(人形)の正面に赤い剣(おもちゃ)を刺す。
『――ぐわぁぁ!!』
エミリアは、
――ビョーーーーーーーーーーン!!
『……』
『え、えーっと……ローザさん、アウト』
『――ふっ……負けたわ――
そう言いながらローザは、エドガー人形を拾い上げて、エミリアとサクヤに渡す。
その様子に、サクラは
『……ま、まさか』
⦅あれは……人形が消える瞬間を見せて楽しむつもりだ、絶対!⦆
エドガー人形の残り魔力が
ローザのせめてもの
⦅……な、なんか……勝っちゃったな⦆
本当は、
複数の
⦅……あれ?……あたし、もしかして……
自分が
そんな中、エドガー人形が魔力を無くして
――パシュュュュン!
『ああ!エドォォォォ!?』
『ああ!
ローザの予想通りに、エミリアとサクヤは
そしてそのタイミングでメイリンが
サクラが【
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