エピローグ【王女の先見】
◇王女の
助けてくれた槍使いの少女には申し訳ないが、今ここで
「はぁ、はぁ……追ってきてはいない……わよね?」
どうやら、あの槍使いの少女がうまくやってくれたみたいだ。と
しかし、
「――ローマリア様」
「!!」
背後から突然名を呼ばれ、
見知った顔にホッと胸をなでおろす。
「なによ……オーデインじゃない……
声を掛けて来た青年に
「お
自らが脱いだ白い
その
それは、【聖騎士】の
「ありがとう――あ。そうだオーデイン。騎学生の中に、物凄く強い槍使いの娘がいるわよね?」
【聖騎士】オーデインは
「ローマリア様。もしかして……いえ、もしかしなくても何かありましたね?」
「――えっ!?」
ピタリと動きを止め、後ろに
「勝手に城を抜け出して……いなくなったかと思えば……」
「こんな時に」と頭を
「し、仕方がないでしょっ!あの
「
オーデインは、この抜け出し
「それじゃダメよ!姉上は、
「しかしですね……」
食い下がるローマリアにオーデインは
いつものこととはいえ、このお
ついていけない時もある。
「なら教えて
「……現在調査中としか」
ローマリアは
「ほらねっ!いっつもそうだわ――何かあれば、いつも調査調査って……答えを聞いた事なんてないもの!」
「……」
今回の騒動で、【聖騎士】に出撃命令は出ていない。
王城も気付いてはいる筈だが、一向に騎士たちに命令は下されず、ただ「待機していろ」と言われるだけだった。
「――帰るっ!!」
ぷんすかと怒り、王城の方へ歩き出すローマリア。
「いいことオーデイン!……槍使いの
そんな
「了解しました。ですが、調べてどうするおつもりなのですか?」
ローマリアは笑う。
「決まっているでしょう……私の、【
と、本人の居ないところで。
エミリアの運命は――《石》のように転がり始めたのだった。
~忍者VS女子高生~ 終。
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