55話【スカル・タイラント・リザード1】
◇スカル・タイラント・リザード1◇
初動は、【
空気を魔力で
「一体どこから出してるんだよ!今の
エドガーは
「エドガー!
「……
言われた通りに【
――ギィィンッ!!と、まるで金属の様なけたたましい音が鳴り
「――
少しだけ傷ついた骨は、
反撃しようとエドガーに骨の腕を振り下ろした。
「く――そっ……!――っいて!」
逃げるように大きくジャンプして
反撃が続くかと
「なんなのよこの魔力量っ!普通じゃないわよっ!」
(私よりも魔力が大きい!?)
ローザは
何度もギンッ!ガンッ!と
「……ローザの剣でもダメなのかっ!?」
【
魔力を
「――ちぃっ!!」
(魔力が回復してれば、《魔法》で
舌打ちをしながら
【
「ローザの剣がっ!」
エドガーもローザの剣を回収しようと、素早く移動しながら【
正面のエドガーを
「骨のくせにやるわねっ……いや、魔力かっ!」
(この感覚……あの
この【
だから
「ローザ!
エドガーが
【
ローザは
「ブレスよっ!
「わ、分かった!」
そう言ってローザは、正面に【消えない種火】を構え、エドガーに向けて手を
「【
エドガーの周りから火種が立ち、そのまま上に上昇してエドガーを
「これで――っ!!――がっっ!?」
エドガーを守ることに集中していたローザは、
◇
サクラを抱えたままのサクヤは、
気を失ったサクラを壁に寄りかける。
「サクラっ!おいサクラっ……起きぬかこの馬鹿者っ!寝ている場合ではないのだぞっ!?」
ペチペチと何度も平手打ちされ、サクラも目を覚ます。
「……う、うぅ。痛い……」
「あ。ご、ごめん【忍者】……迷惑かけた」
サクヤは、下の広場を見下ろしている。
そこには、剣を構えて【
「ちょっ!なにあれ!やばいんじゃ!?」
身を乗り出して、エドガーとローザを見るサクラに、サクヤは。
「なんだ。怖くないのか?」
「そ、そりゃ怖いけどさ……でも、あたしの
自分がフラグを立てたせいだと、
「
「で、でもさ――ああっ!!ローザさんっ!!」
何というタイミングで見てしまったのか。
ローザが【
「……△□○!!っ!ー!」
パクパクと口を開けて、声にならない声を出すサクラ。
「うむ。言いたい事は
「――はずって!!」
サクヤにも見えてはいたが、
安心させるようなセリフを言えない正直なサクヤは、
「す、
サクラを指差し、シュバッ!と消えるサクヤ。「はぁっ!?」と
「に、【忍者】……――で、でも……その通りだしね」
言い逃げされた。しかしまったくその通りで、言い返すことも出来なかった。
サクラはせめてもの思いで、戦う三人をしっかりとその目に焼き付けようと、目を
赤い髪を血で更に赤くさせ、それを服で
「――この骨ぇっ!!」
<エドガーは無事よね……
と、本気で考えた。
「――
ローザの
「……まさか【心通話】で聞いたの……?」
心の中が
「き、
別に
目に入った血が目つきを悪くしていたのか、サクヤは視線を合わせた
<ローザっ!大丈夫!?――凄く
「おっ!
黒い煙。【
「それなら安心ね。なら全力で……は、無理だけど、少し
ローザは構え、右手に集中した
今度のは曲剣では無く、
「ぐっ……少しキツイ……」
(魔力が……減るっ……!)
サイズはローザの身長を優に
「クスッ……行くわよ、サクヤ!!」
「うむ!ローザ殿に言われずとも、そのつもりであったぞ!」
と、右手の指二本を反対の手で
「いざ
サクヤが左眼を
元の世界では【
しかし。――ギギギと、それでも不器用に動く【
「な、なんと……これでもまだ動けるのかっ!?」
大き過ぎる
「――十分よっ!――はあぁっ!!【
ローザの魔力で作られた
ローザは両腕を大きく
斬っては突き、斬っては突きを
魔力が
その魔力で攻撃を
それでもダメージには変わりなく、衝撃や反動で
「……すさまじいなっ!――ロ、ローザ殿っ!?」
サクヤがローザを見ると、
「――サクヤ!骨に集中しなさいっ……私はいいから!」
「し、しかしだなぁ……」
サクヤの眼の集中が
何の魔力も持たない一般人とは違って、魔力を持つこの【
【魔眼】のおかげで、【
反撃もなく、戦いやすくなっているのは確実にサクヤのおかげだ。
<僕も行くっ!ローザもサクヤも頑張っているんだ……僕だって!!>
エドガーからの【心通話】を聞いて、サクヤは
「集中しなさい!」
「くっ……
ここまでうまく戦えてはいるが。
実はサクヤだって、実戦は初めてだ。
ましてや昔話に出て来る
サクラがサクヤよりも大げさに驚いてくれたから冷静になれただけで、今も心臓はバクバクしている。
「――はあっ!!」
ローザか掛けた
エドガーが飛び出して、【
剣はガギン!!と、魔力の
<やるじゃないっ!エドガー>
ローザはエドガーを
そのエドガーは驚いたように、新たな剣を作り出していた。
やはり
今のエドガーのように、
<ねぇ皆!――なんであの骨の、
「「「……?」」」
<えっ!?なんで
サクラの【心通話】がまったく
それもそのはず。エドガー達三人には、
<ごめんサクラっ――今ちょっと、余裕ない!>
<……お主は黙っておれと言ったであろう!?>
「……」
<ひどっ!?……ローザさん!せめてなんか言ってっ!?あたしこれでも頑張っ――>
<――サクラっ!……よくやったわ!>
<へっ!?>
ローザは思い切り手を
――ズゥゥゥゥゥゥゥゥン!!と
「サクヤっ!サクラを連れて来なさい!【心通話】だけじゃ
「しょ、
どうやらローザは、サクラが勝利の
「さぁ、サクラが覚悟決めるまで……とことんやり合うわよ……この骨野郎っ!!」
サクヤが
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます