56話【スカル・タイラント・リザード2】
◇スカル・タイラント・リザード2◇
【
今頃地下に
しかし、それ以上に。
この戦闘の場で、
「いぃぃぃやぁぁぁぁぁぁっ!!」
器用に壁の
「なんでよおぉぉっ!あんた達でやんなさいよぉ!あたしには無理なんだってぇぇっ!!」
「――くっ……サクラっ!足を、ジタバタと、させ……るなっ!馬鹿者!はしたないであろうがっ!」
スカートがひらめく事などお構いなしに足をばたつかせていた。
「お主、下着が丸見えだぞっ!
「下着なんてどうでもいいよっ!誰も見てないから!――それよりもあんなバケモノ!現代っ子には無理だよっ!ゲームじゃないんだから!!」
ごもっともである。
サクラはついこの間まで、普通の《女子高生》だった。
多少マンガやアニメの
「<いや、しかしだなぁ。わたしも
「<……そ、そうだっ!ローザさんなら大丈夫だって!あんなおっきな剣を
<――聞こえてるわよ?二人共>
「ひゃっ!!」
「いやぁぁぁぁ!」
どうやら、
つまりは本音が
「あ、
「なんでよぉ!あんた【忍者】でしょっ!!」
どんな理屈か分からないような事を
「……ん?」
「――あっ」
「
ガシッと
自分のツッコミ体質を
「いやだぁぁぁぁ!」
「えぇいっ!そんなに怖いのなら、わたしに
【心通話】に乗らないように「子供みたいな奴め。本当に
「……」
「な、なんでそんな目で見るのだ……」
「……行く」
サクラ自身も分からないが、サクヤに自分を
「エド君とローザさんに、あたしが
「……お、お主――分かっていて
「うっさいな!怖いのはホントだっての!」
突然
その
今サクヤを
それは良くない。
最終的に、元の世界に帰るつもりはないのだから、サクヤとの関係性は
今
この
そう考えればいい。そう、考えることにした。
「……
サクヤの背におぶさり、サクラは決意した。
「おっ……と――まったく……しっかりと
きっかけは
同一の存在であるサクヤに、一歩でもリードされるのが嫌だった。
――ただそれだけだ。
サクヤは、怖がりな
「――ローザっ!……またブレスが来るっ!今度はローザを狙ってる、気を付けて!」
エドガーがローザに
「そのようねっ!」
【
ローザは
「……くっ!」
ブワァー!!と
「ローザっ!!」
エドガーが、【
ガギィィィィン!!と
しかし【
「な、なんだっ!?」
「……なに?」
着地するエドガーも、大剣の壁を解除するローザも、
「ローザ、今の見た……?」
「ええ。
【
【
なんと、骨をバラバラにさせて
「なっ!――うわっ」
「コイツ!……このっ!」
もう
少し分かりにくいが、見たままがこれなのだ。
「――
剣で何とか
「……このっ!――エドガー!」
ローザも、大量に押しかかる骨に苦戦し、大剣全てを
「――せめて炎が使えればっ!」
文字通り“消えない炎”は水をかけても砂をかけても、使用者のローザが「消えろ」と念じない
先の戦いである【月光の森】での戦いでもそうであったが、集中して戦う状況では使いにくいのだ。
ローザの正式な戦闘スタイルは、炎を
今この様に、仲間と共に戦うなど、“召喚”される前はしたこともなく。
ただ魔力のありうるままに
「炎を……!――ダメよ、《約束》したでしょっ!」
(……くっ……
新たな剣を【消えない種火】から作り出す。
最小限の魔力で造られた剣は、小回りの利く短剣二本だ。
エドガーはこの世界を嫌いではない。
どれだけ
エドガーが好きなこの世界の物を、ローザは壊したくなかった。
この《約束》は、ローザが自分にかけた《
「がっ!……ぐっ――かはっ!」
ローザが自分との
それでも、致命傷になりそうな
「うぐっ!とっと!と!――くそっ……数が多すぎる……!!」
大きな骨に吹き飛ばされた反動で、
「ローザも苦戦してる……やっぱり炎が使えないと」
そんな
「
「……!!」
エドガーの上空から声をかけたのは、サクヤだ。
ズダンっ!!と着地し、身体をブルリとさせるサクヤ。
その背には目を回したサクラが。
「な、何で上から……」
びゅんびゅんと飛び回る骨を
「いや~。
笑い事で
サクラは大丈夫なのだろうか。
「サクラ!
気を失わせた
「う、うぅ~~ん……はっ!!――【忍者】ぁっ!」
目を覚まして早々に、ガッ!とサクヤの首に腕を回し、スリーパーを決めるサクラ。
「うぐっ……ぐ、ぐるじぃでばないがぁ……」
サクヤも、やり過ぎたと思っていたので
「いやいやっ……そんなことしている場合じゃないからっ!――ふっ!」
ギィン!と、飛んできた骨を
「あっ……ごめ――」
「けほっけほっ……おおっ!
エドガーに守られたことに感動するサクヤ。
「――きゃんっ!!痛っっったぁぁ!なにすんのよ【忍者】っ!」
尻からドスンと落ち、それでも
どうやら調子も戻って来たようだ。
「ほれっ。いいから
「<――あんたねぇ、まぁいいけどさ。エド君、ローザさん、紫に光る骨……見えてないの?>」
「ないっ!!」
<ないわねっ!>
ローザには【心通話】で、エドガーには口頭で
エドガーもローザも、骨を
「<なんでだろ……ほらっアレ!今ローザさんに近づいてる……えっと首、
「どれっ!?」
<――どれよっ!?>
<ああっ!ほら……ソレ!ローザさん
<分かりにくいのよっ!!>
ローザは右手に持った短剣を
すると、まるで他の
――ガキィィン!と短剣を
「……ッ!」
「
サクラが言う紫の骨に、これでローザも
「ローザ!右っ!」
エドガーの
エドガー達の
「……
(上空になら!)
ローザの最低限の炎技。
ローザの足元から
「すっご……」
「骨が
「あれって中のローザさんは無事な訳?
<ローザ!大丈夫!?>
サクラの疑問に、エドガーが慌てて【心通話】をローザに送る。
しかしローザから返答はなく、エドガーは顔を青ざめてしまう。
返答がない事に更に
爆発と言っても周りの被害は無く、その
「……ロ、ローザ!?」
「ローザさん……カッコイ――えっ!?」
「しかしだな、
そう。爆発が収まり姿を
爆炎の
「――だから、なるべく使いたくなかったんだけれどね……」
(……ちっ……魔力の
(……あ――あれは、初めて会った時の)
「ローザさん!綺麗っ!お姫様みたいっ」
「ありがとうサクラ……みたいじゃなくて
ローザは、落下している
「……サクラ。紫に光る骨は今どこにある?」
「え……?ああ、えっと……あ、あそこっ!」
サクラは、ローザに言われて紫の骨を探す。
その骨は
「あれだけ
「しかし変な動きをしているなぁ……まるで
「
エドガーも怪しい動きをする骨に
そしてサクヤが気に言った
「……動いているわね……他の骨も、まるで吸い寄せられているみたいに」
サクラが言う紫に光る骨は、クルクル回って回転し、それに
「はぁ……今動いたら巻き込まれそうね、仕方がないけれどっ!!」
と言いながらも、中央でクルクル回っている骨に【
しかし、魔力に
「ちっ」
(やっぱり、魔力を
「待つしかないんですか?」
サクラはソワソワしてローザに聞く。
(あ~。怖いんだろうなぁ……こ
「大丈夫だよ……」
エドガーはサクラの手を
「――さぁ、終わるようね……
【
その大きさに、エドガーとサクラはゴクリと
かがや》かせて戦闘
そしてローザは。
「さぁ……
ニヤリと、
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