間話Ⅰ 「だってアナタ、悪役令嬢のクオード=ミーラだもんね」



「お嬢様、昨日はどうなさったのですか?」

「どうって。何の事ですの?」

「えっ、あ、……いえ、何でもございません」

「……?」


 その時は使用人が狂っているのかと思いましたの。





 ☆☆☆





「アナタ……っ!?」

「だ、誰ですのっ!? って、痛いですわっ!!」

「あっ、ゴメン。でも驚いちゃって」

「そういう貴女こそ。私に勝手に触らないでくださいまし」

「ぅえ? ……そっか。そうだよね。だってアナタ、

 悪役令嬢のクオード=ミーラだもんね」


 これが【彼女】との最初の会話でしたの。



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